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大江戸商い白書 数量分析が解き明かす商人の真実 講談社選書メチエ602
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2015/07/01 |
JAN | 9784062586054 |
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大江戸商い白書
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商品レビュー
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大江戸商い白書 数量分析が解き明かす商人の真実 著者山室恭子 2015年7月10日発行 講談社 10月に読んだ本。 著者は東京工業大学大学院社会理工学研究科教授、日本史研究者。朝日新聞の別刷Beで月1ぐらいのペースで連載している記事の書籍版。毎回、数字史料を根拠に軽快な筆致で江戸の商売や暮らしぶりを解説してくれている。読んでいて江戸の町並み、商店、人々の暮らしぶりが見事に浮かんでくるのが不思議。 江戸時代、商売をする場合は「株」と呼ばれる営業の権利を保有する必要があった。新規に発行されることは少なく、公儀が政策的になにかをするときぐらいなもの。あとは、現在出回っている「株」を何らかの形で入手するしかない。一番イメージしやすのが、親から子への相続や贈与である。ドラマを見ているとほとんどそんな風に描かれている。しかし、事実は違う。非血縁者に譲渡することが半数。つまり、半分は他人に株を売って商売をやめてしまうのである。それほど、江戸時代の商売は厳しいものがあり、能力のない子に継がせるなどとという安易なことは行われなかった訳である。
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江戸の商人を数量分析することで、江戸商人の様々な傾向をとらえようとした一冊。存続平均年数を試算するなど試みとしては興味深い。 ただし、本書の分析対象は史料に名前が出てくるレベルの商人であって、結局、株仲間や組合に加盟するような商人が中心と思う。圧倒的多数を占めるであろう、記録に...
江戸の商人を数量分析することで、江戸商人の様々な傾向をとらえようとした一冊。存続平均年数を試算するなど試みとしては興味深い。 ただし、本書の分析対象は史料に名前が出てくるレベルの商人であって、結局、株仲間や組合に加盟するような商人が中心と思う。圧倒的多数を占めるであろう、記録に残らない零細商人は分析対象に含まれていない。あくまで江戸商人の一部の分析にすぎないことに注意。 あと『江戸の小判ゲーム』同様、選書でこれはないだろという文体で困る。砕けた文章と読みやすい文章は違う。
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寄り道がなく、いきなりズバッと核心に迫る。小気味良い一冊。資料から数値を抜き出して解析することで経済都市としての江戸を浮かび上がらせる、というワクワクする試みで、しかも浮き上がってきた江戸の生活がなんとも身近で楽しい。へー、ほーの連続だ。英雄譚でもなく、民俗でもない。数値解析とい...
寄り道がなく、いきなりズバッと核心に迫る。小気味良い一冊。資料から数値を抜き出して解析することで経済都市としての江戸を浮かび上がらせる、というワクワクする試みで、しかも浮き上がってきた江戸の生活がなんとも身近で楽しい。へー、ほーの連続だ。英雄譚でもなく、民俗でもない。数値解析という第三の眼が、生活圏としての江戸を浮かび上がらせる。贅沢を言えば、登場する聞き慣れない商売についてもう少し解説を、と思ったが、それをしないのが本書の漢らしいところだな。 良書。
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