商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 毎日新聞出版 |
発売年月日 | 2015/07/01 |
JAN | 9784620108131 |
- 書籍
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劉邦(下)
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劉邦(下)
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商品レビュー
3.4
19件のお客様レビュー
司馬遼太郎の項羽と劉邦とはまた違った面白さでした。 わりとあっさりした印象の作品です。 統一後のドロドロした権力闘争を誰か書かないかな。 あまりに幻滅なので、読む人は少ないかもしれないけど。
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いよいよ下巻の戦いは、項羽軍と劉邦軍の戦いに集約されてくる。 中巻で、章邯の圧倒的な大軍に少数で挑んだ項羽の、まさかの勝利が電撃的に伝えられる。奇跡的と思える勝利だが、項羽自身はこの勝利に自信があったのだろう。 項羽軍の印象は、彼自身もその武将達も一騎当千の強者ぞろいという感じだ。相手が大軍であろうと、必ず一点を突き崩して、全体を壊滅に持ち込むというそういう印象だ。 彼の軍の機動力は、常に「勝つか負けるか、生きるか死ぬか」の精神に裏付けられている。負けることへの恐怖心が、闘争心を掻き立てているかのようだ。そしてまた彼らの勝利は、敗者の惨殺を意味する。まさに戦闘マシーンと化している。 一方の劉邦の戦いには、喜怒哀楽がある。敗北には、全員の悲しみ、苦しみがあり、勝利には全員の喜びが伴う。彼らの勝利は、敗者をも味方とする。全く、項羽と対象的だ。 しかしながら、戦闘能力では圧倒的に項羽が勝る。大敗して悲惨な姿で劉邦が敗走するシーンが何度も登場する。 ついに広武山で、西の劉邦軍、東の項羽軍が対峙する。 疲弊している項羽軍に、劉邦のほうから講和を持ち出す。項羽はその講和を受け入れる。(・・・アレ?こんな結末だっただろうか?と一瞬)。 劉邦は、張良や陳平の言を取り入れ、講和の約束を破り、項羽を追撃する。これまで一度も包囲されたことのなかった項羽が、劉邦の漢軍、韓信の斉軍、彭越の魏軍、周殷軍、黥布軍に包囲される。敵陣から楚の歌が聞こえる。 項羽は詠んだ。 「漢兵すでに地を略し 四方楚歌の声 大王意気尽く 賤妾なんぞ生を聊わん」 戦いを制し、劉邦は詠んだ。 「大風起こりて 雲飛揚す 威海内に加わりて 故郷に帰る 安にか猛士を得て 四方を守らしめん」 皇帝になった劉邦が、その7年後に故郷の沛県に帰った時に詠んだという。崩御の6ヵ月前のことだそうだ。 宮城谷氏は、無味乾燥とも感じられる司馬遷の「史記」などを、こうして読者のために感情を移入して楽しめる小説に変えてくれたようだ。面白かったです。感謝。
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歴史に名高い劉邦が挙兵してから天下を治めるまでの話。 名前は知っていたけどちゃんと知らなかったので良い機会だった。 小さな集団だった劉邦軍が劉邦の人徳でどんどん大きくなっていく。筋だけは決めてあとは部下に任せるスタイルが結果的に部下を育てることになり、それぞれが強くなったことが天...
歴史に名高い劉邦が挙兵してから天下を治めるまでの話。 名前は知っていたけどちゃんと知らなかったので良い機会だった。 小さな集団だった劉邦軍が劉邦の人徳でどんどん大きくなっていく。筋だけは決めてあとは部下に任せるスタイルが結果的に部下を育てることになり、それぞれが強くなったことが天下をとるのに大きな要素を占めている。 と言うか、これまた劉邦の人徳か、優秀な部下が多い。 劉邦の人を見る目が抜きん出ていたともあるが、優秀な人たちが集まる親分というのは今も昔もあんまり変わらないんだなと思った。
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