仮面兵団 アルスラーン戦記 8 光文社文庫

田中芳樹(著者)

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2015/06/01
• JAN: 9784334769253

商品レビュー

2024/11/02

感想
ひと息ついてまた新たな火種が発生。

蛇王はいつ復活するのか？

あらすじ
アルスラーンの治世になって、3年が過ぎようとしていた。アルスラーンは王家の血筋でないことを公にし、奴隷制度を廃止したことで周辺国との軋轢が生じていた。

東から奴隷解放に反対するミスラが攻め込むが、退ける。シンドゥラとの親交を深めている時にチュルクが攻めてくるが、これも退ける。

マルヤム国ではボダンとギスカールのルシタニア人の主導権を握る争いが展開されていた。

チュルクは、ヒルメスを利用してパルスへの侵攻を目論んでいた。

2024/03/24

王都を奪還し，王太子から国王になって3年後の，アルスラーン18歳の誕生日から始まる第二部の物語．パルスとそれを取り巻く国々の現状が描かれ，（どのような行く末であれ）今後の物語の展開に期待が膨らむ．

2023/11/07

アルスラーン戦記の第二部の幕開け。幕開けらしく、小さな波乱がさざなみのように今後の大波乱を予期させる形で進んでいく。

周辺諸国については、ミスル国（アラブ、エジプト的な国？）が冒頭パルスに侵入して蹴散されるが、奸智に長けたホサイン3世は、ナルサスの旧友にして袂を別った保守主義者のジャガードの顔を焼きヒルメスとしてパルスの王位を得させるべく蠢動。そうと知らずにザンデも駆けつける。ミスルの目的は、偽ヒルメスをパルス王位につけて娘を嫁がせ、パルスの奴隷解放令を撤回させること。

シンドゥラにはミスルから同盟要請があるが、ラジェンドラはこれを一蹴する。

そして、東方のチュルク国（チベット、吐蕃的な国）に、真のヒルメスが居た。そのカルハン王はヒルメスと図って勢力拡大を狙う。ヒルメスの献策で無主地と化したトゥラーンで募兵し、銀仮面&仮面の兵団を作り、シンドゥラを劫略してパルスを引き出して撃ち果たそうとしていた。

一方、マルヤムに追放され、一時はボダンに幽閉されたギスカールは、ついにボダンとの天王山を寡兵で制し、マルヤムを手中に収めつつあった。

そして、魔道軍団は、イルテリシュの身柄に続き、アンドラゴラスの遺体も確保。グルガーンとファランギースが知り合いであったことも明らかとなった。暗い戦雲が立ち込めていく。