商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | フイルムアート社 |
発売年月日 | 2015/05/01 |
JAN | 9784845914463 |
- 書籍
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漫画編集者
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漫画編集者
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商品レビュー
4.1
8件のお客様レビュー
▼図書館で「衝動借り、ジャケ借り」した一冊。2015年の本のようです。至極単純明快な仕掛けの本で、複数の漫画編集者の方々にインタビューをして、それをまとめたもの。聞いているのは、キャリアの初めからの成り行きや、仕事への思いなど。 ▼そう書くとなんだか芸の無い本に思えますが、かな...
▼図書館で「衝動借り、ジャケ借り」した一冊。2015年の本のようです。至極単純明快な仕掛けの本で、複数の漫画編集者の方々にインタビューをして、それをまとめたもの。聞いているのは、キャリアの初めからの成り行きや、仕事への思いなど。 ▼そう書くとなんだか芸の無い本に思えますが、かなり面白かったです。衝動借り、ジャケ借りした、「これは面白いんじゃないかな」という期待を裏切られなかったです。そもそも、インタビュー本って僕は好きです。実は、<ノンフィクション>という形式の最も充実した、最も魅力的な形式なんじゃないかなあと。「ヒッチコック×トリュフォー」などなど…。 ▼とは言いながら、正直、それほどの「漫画読み」ではないです。ここで言及された漫画はほぼ100%読んでいません。ただなんとなく、「編集者っていうのは、一概に言えないけれど、こういう商売なのかなあ。どうなんだろうなあ」という、さほど切迫性のまったくないぼんやりとした好奇心が満たされた、と言えば良いでしょうか。 ▼インタビューですから。語り手は現役でご活躍の方ですから。当然言えないことも山ほどあるでしょうし、どこかのポイントではどうしても自慢めいたことにもなります。だって、箸にも棒にもかからない、ダメダメな編集者だったらこの企画で取り上げられることはないでしょうから。それを若干差し引いても、それぞれの方の職業の喜怒哀楽みたいなものは伝わります。それは、自分が知らない職業の世界だったら、なんであれ、かなり面白い。 ▼村上春樹さんの「アンダーグラウンド」もインタビュー本ですが。この手の本を作るのは実は聞き手/作り手/編集者の側の姿勢や矜持や道徳が問われます。この「漫画編集者」の一冊は、そこのところが好感を持ちました。 第1章の編集者さんが、アマチュアの漫画好きからそのまま漫画特集雑誌の作り手に、そして漫画編集者にと変遷していった人物で。いわゆる超大手出版ではない。この人をトップに持ってきたことが、この本の作り手側の、全てのインタビューを終えた後の<思い>だったんだろうなあ。 ▼この本の中の、とある漫画編集者さんが、「知らない人にも漫画単行本を買ってもらいたい。タイトル、表紙デザイン、帯につけるコピー。これが全てで、これ次第で変わってくるから」と言っていて。「へええ、そんなもんかなあ」と何気なく読んだんです。よく考えたら、この「漫画編集者」を手に取って読んだのも、まさにタイトル、表紙デザイン、表紙に乗ってるコピー的な言葉。その三つしかなんの手がかりも無く、でもその三つで「面白そうだな」と思ったのでした。プロの仕事。これはつまり、本を作る人について、本を作る人が作った本なんですね。
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漫画編集者ってバクマンに出でくるような新人マンガ家の並走者というイメージでした。本書でインタビューされている方々も優秀な職能の発揮者としてピックアップされているからでしょうが、本当に表現者に負けないくらいに「悩み、考え、決断し、喜び、傷ついて」編集者という存在になっていった人ばか...
漫画編集者ってバクマンに出でくるような新人マンガ家の並走者というイメージでした。本書でインタビューされている方々も優秀な職能の発揮者としてピックアップされているからでしょうが、本当に表現者に負けないくらいに「悩み、考え、決断し、喜び、傷ついて」編集者という存在になっていった人ばかりです。昔は江上英樹さんのエピソードが語られているように大御所漫画家の原稿を夜の仕事場に取りに行く、マネージャーには会えるけど作家には会えない、みたいな役割だったのかもしれませんが(それでも得ることを多かった…)たぶん漫画雑誌の種類が爆発的に増え、読者から作者への移行が大量に進んだ80年代にその存在を確固たるものにしたのかも、と想像しました。ならば漫画雑誌の数が減少し、ネットによって表現そのもののハードルが下がった現在、漫画編集者は何をする人であるのか?そのためのキーワード「生きている無駄」。表現者の表現したいことを時代の受け取りたいことにしていくための「あーでもないこーでもない」というコミュニケーション。最初の読者という立場はこれからさらに深いものになっていくことになるのだと思いました。それが出版社のサラリーマンかどうかはわかりませんが…
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今更手に取ったんだけど、マンガ関連の産業/研究に関わる人にとって良質なインタビュー集だった。研究目線で思わず読んだけど、サラリーマンが表現者と向き合うにあたっての心意気みたいなものとしても読める。
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