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ラットランナーズ 創元SF文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2015/04/01 |
JAN | 9784488754013 |
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ラットランナーズ
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ラットランナーズ
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ロンドンの裏通り(ラットラン)を駆け抜ける、マフィアに弱みを握られた少年たちの冒険。 ある日、アパートの隣の部屋を研究室に改造していたブランドンから、謎のケースを渡され、しばらく預かってほしいと言われる。その直後にブランドンは殺され、ロンドン中のマフィアがケースを奪うために奔走...
ロンドンの裏通り(ラットラン)を駆け抜ける、マフィアに弱みを握られた少年たちの冒険。 ある日、アパートの隣の部屋を研究室に改造していたブランドンから、謎のケースを渡され、しばらく預かってほしいと言われる。その直後にブランドンは殺され、ロンドン中のマフィアがケースを奪うために奔走する。ケースを探して奪うよう依頼されたニモ、スコープ、マニキン、FXの4人。ケースの中身は何なのか、なぜブランドンは殺されたのか。 最近は個人的に、せいぜい1980年代のSFを読んでいたため、小説で出てくる携帯電話やネットワークというものが、比喩なのかそれとも想像上のものなのかと最初頭を悩ませた。日本の文庫化が2015年。我々の知っている携帯電話であり、ノートパソコンであり、タブレットである。無理やり訳されているがVPN等も現存するものだ。 結局の所、目的のモノ以外はほとんどSFでもなく、むしろ"インプラント"という裏社会での体の改造などは、トータル・リコールや12モンキーズなどの1990年代に流行ったサイバーパンクの影響を感じる。 話としては、物を探して奪い取るという部分は最初に否定されており、謎解きに専念するため読みやすい。また、それぞれのキャラクターに1つずつの特殊能力のようなものが割り当てられているため、コミックのような親しみやすさが有るだろう。 訳者あとがきによると、オリジナルではマッギャン本人がイラストを入れているとか、章を細かく区切って小見出しを入れたりと、ヴェルヌの「十五少年漂流記」の現代版とも言える。 残虐表現もエロ表現もなく、子供にも読めなくなないのだが、中学以下にはちょっと難しいかもね。
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高度監視社会ロンドン。そこを縦横無尽に駆け回る少年たちは、信じるものは自分だけ。 彼らの間にいつしか芽生えていく連帯感が面白い。 ギャング、かっぱらい、アジト、人間の行動、みな普遍的な営みなのに、背景に見え隠れする設定やギアが、さりげなく近未来。こういうの大好きだ。 ラスト3章の...
高度監視社会ロンドン。そこを縦横無尽に駆け回る少年たちは、信じるものは自分だけ。 彼らの間にいつしか芽生えていく連帯感が面白い。 ギャング、かっぱらい、アジト、人間の行動、みな普遍的な営みなのに、背景に見え隠れする設定やギアが、さりげなく近未来。こういうの大好きだ。 ラスト3章のスピード感は秀逸。映画的でもある。
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舞台となるのは、政府が張り巡らせたX線や赤外線など各種スキャンカメラやセンサー、マイク、安全監視員等からなる「ウォッチワールド」と呼ばれるシステムによって、監視社会と化した近未来のロンドン。 監視対象から外れている16歳未満の子供たち。彼らの一部は、監視が手薄だったり行き届かな...
舞台となるのは、政府が張り巡らせたX線や赤外線など各種スキャンカメラやセンサー、マイク、安全監視員等からなる「ウォッチワールド」と呼ばれるシステムによって、監視社会と化した近未来のロンドン。 監視対象から外れている16歳未満の子供たち。彼らの一部は、監視が手薄だったり行き届かない、街の「抜け道"Rat-run"」を駆け抜ける「ラットランナーズ"RAT RUNNERS"」として、犯罪組織の片棒を担いで暮らしています。 そんな一人であるニモは、ある日、彼の恩人とも言える科学者から一つのケースを預かるのですが、その直後に科学者は殺されてしまいます。 時を同じくして、犯罪組織のボスからそのケースを探し出すよう命令されたニモは、その任務に乗じて、恩人の死の真相とケースの謎を探ろうと決意し、任務のために組まされたチームのメンバー3人と共に行動を開始します。 まず面白いのは、チームメンバーそれぞれが、何らかの技能に秀でていることです。 リーダーのニモは、冷静で度胸があり、様々な場所への潜入を得意とします。 マニキンは変装の天才、その弟のFXはコンピューター操作に長けたハッカー、そしてスコープは法医学の知識を元に事件を分析します。 読んでいるうちに、うっかり彼らが16歳にも満たない未成年ということを忘れてしまうほどの鮮やかな活躍ぶりは、痛快の一言です。 次は、彼らを取り巻くサスペンスフルな状況。 物語が進むうちに、彼らに直接仕事を依頼した犯罪組織のみならず、対抗する複数の犯罪組織もケースを狙っていることがわかってきて、彼らは複雑な抗争に巻き込まれる形で幾度も危機に直面します。 ページをめくる手が止まりません。 そして最後は、ケースの謎-その中身-の正体そのもの。 殺された科学者が作り出したものとは!? ミステリー、サスペンス、SFと様々なジャンルの面白さがミックスされ、飽きることなくラストまで引っ張られます。 訳者あとがきによれば、すでに本作の前日譚が電子書籍として公開され、続編も執筆に入っているとのこと。 そして、その他まだまだ未訳の作品がたくさんあるようで、お楽しみは続くようです。
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