商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2015/04/01 |
JAN | 9784309023748 |
- 書籍
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四月は少しつめたくて
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四月は少しつめたくて
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商品レビュー
4
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数年前に知人に紹介された気になっていた本。文庫化されていないので、単行本で。 話は詩人・藤堂孝雄を編集者の立場として向きあう女性・今泉桜子から見たものと、藤堂の詩の教室に通う50代の主婦・清水まひろの2つの視点から語られていく。 編集者の今泉に見せる藤堂は、昔は名の知れた詩人だったが、もう13年も詩を書いていない、いや、もう書けないのか?というダメなおじさん。そこでは競馬をしたり、キャバクラに行ったり、いったいこの人は何を考えてるんだろう? そして、しばらく年齢不詳な今泉桜子も、何やら抱えている様子。そんな二人がいつか心を通わせる(男女の恋愛という意味ではなく)ときが来るのかなぁ~と予想しながら読んでいた。 一方で、藤堂の詩の教室に通う50代の清水まひろ。青春時代をバブル期に過ごし、ブランドものを身につけ、専業主婦として暮らしている。一見、のほほん主婦かと思いきや、まひろの高校生の娘が、学校で起こったある出来事をきっかけに家の中でしゃべらなくなった。そんな娘の部屋にあったのが、藤堂孝雄の詩集だった。藤堂の 詩を学べば、娘の抱えている気持ちが分かるのではないか? 娘に寄り添おうとする母親の姿、これが全然うっとうしくないというか、熱いというか、娘の汚名を晴らすために思い切った行動に出たり、抱きしめたいのに娘を見守ったり、最後はちゃんと娘の力で立ち上がれるように、そこに藤堂から教わった「言葉」のチカラを使うのだ。 言葉の哲学ともいうのだろうか、あまりに当たり前に使いすぎて、その言葉の核心?まで考えたことがなかったけど、「藤堂の詩の教室」で語らえた「言葉」。時代とともに言葉の重みは変わるし、日本人の調和を重視するが故のワンパターンに発するために生まれた言葉など、面白いな~と感じる視点がたくさんあった。 1度読んだだけでは、すべてを咀嚼できていないので、もう一度夜みたい。いや、時々読み返したい。(ストーリーというより、言葉の解釈?や考え方について) この本、原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」を読んだ人にもおすすめかも。全然違うけど、「言葉」を取り扱うという視点で考えるのが好きな人にはお勧めかな。話全体としては難しい話ではないので、読みやすいと思う。 それにしても、ガツーンときたのは、藤堂の『朝の祈り』という詩に出てくるこのフレーズ。 「謝罪は権力を生む だからあやまってほしくないんだ」 謝ってしまったらすべてが終わり、解決した、という訳ではない。 謝られた方は、もやもやを抱えたまま、それ以上何も口にできなくなる。 とりあえず謝ってしまおうと考えがちな私は、思いっきりバッコーンとぶっ飛ばされた気分だった。 谷川直子さん。出版している本は少ないけど、高橋直子名義でエッセイも発行しているとのこと。他の本を読んでみたい。 そして、2023年最初の本。今年も「言葉」を大切にしよう。そうだ、今年は「詩」を読んでみよう。短い言葉にこそ、本当に大切なことだけが詰まってると思うから。 追記:もしかしたら、作家が描きたかったのは、母として生きるまひろの話をメインに書きたかったのかな。それを引きだたせるため、いや、もちろん「死」も扱いたかったのかもしれないけど(藤堂と今泉の話)、母親の偉大さというか、覚悟というのか、ただのおばさんじゃないで!という、肝っ玉の据わった「母親」の姿を描きたかったのかも、と思ってしまった。
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クルミの気持ちわかるなあ‥一度心を閉ざしてしまうと開き方がわからなくなってしまう。 クルミのお母さんの視点も苦しかった。家事をすることは当たり前とされ感謝されず、娘にも夫にも冷たくされてしまう。詩という趣味があって良かった。
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簡単に消費されていく時代 音楽も絵画も写真も文学も そんな小手先で操る日常のなかで 消費されているのは自分たちじゃないかって このお話を通してそんなことに気付かされた この大消費時代、忙しすぎて 自分の核の部分を見つめて言葉として掘り出すのは大変だけど、怠ってはいけないなと思った...
簡単に消費されていく時代 音楽も絵画も写真も文学も そんな小手先で操る日常のなかで 消費されているのは自分たちじゃないかって このお話を通してそんなことに気付かされた この大消費時代、忙しすぎて 自分の核の部分を見つめて言葉として掘り出すのは大変だけど、怠ってはいけないなと思った もっと本当は大切に生きるべきかもしれない
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