商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2015/03/01 |
JAN | 9784150311872 |
- 書籍
- 文庫
伊藤計劃記録(Ⅱ)
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伊藤計劃記録(Ⅱ)
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
自分の癌という病状が進む中、よくこれだけの文章を残すことができたなぁと、なんというか、執念を感じましたね。 もちろん、ダウン気味の時は文章を残していないんだろうし、実際に症状が重いときは書けなかったんだろうけど、よくぞ、(文章上だけだとしても)同じようなテンションで続けることが...
自分の癌という病状が進む中、よくこれだけの文章を残すことができたなぁと、なんというか、執念を感じましたね。 もちろん、ダウン気味の時は文章を残していないんだろうし、実際に症状が重いときは書けなかったんだろうけど、よくぞ、(文章上だけだとしても)同じようなテンションで続けることができたと思います。 ファンでもファンじゃなくても必読ではないでしょうか。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
要注意ワードは「深い/浅い」です。あと「薄い」。 これは、責任とか自分といったものからものすごく遠い単語です。深い/浅いは具体的にどうだったのかを全く述べないときに使われる、印象批評では下の下の下下々の下ぐらいの単語でしょう。テーマが深い。よござんす。しかし、「どう」テーマが深いのかを書くのが文章というものの機能なのであって、それをきちんと書けている人はわざわざ「深い/浅い」とは書きません。つまり「深い」と書くのは馬鹿です。要するに何も考えていないということのぶっちゃけというか告白なので、その文章の知性を駄目な方向に数ランク引き下げたいのだったらがんがん使うべきです。
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伊藤計劃の文章は面白い。自分の知らなかった物語の見方を出来る人は尊敬してしまう。 伊藤計劃とは趣味が合う。小島秀夫、NIN、押井守、デイヴィット・フィンチャーなどなど。私は映画はそんなに見る方ではないが、著者の映画評は、批評と感想の割合が良い。この能力は必死で物語を観てきたこ...
伊藤計劃の文章は面白い。自分の知らなかった物語の見方を出来る人は尊敬してしまう。 伊藤計劃とは趣味が合う。小島秀夫、NIN、押井守、デイヴィット・フィンチャーなどなど。私は映画はそんなに見る方ではないが、著者の映画評は、批評と感想の割合が良い。この能力は必死で物語を観てきたことで築き上げられたものなのだろう。 メタルギアに対しては、私もそこそこ考えてきたのだが、著者の批評は新しい視点を与えてくれる。ファンはぜひとも見るべき。 虐殺器官やハーモニーが出た時の対談などは、小説を読んでいる人にはためになる話が少しある。仕組みが何かしらあるのなら、もう一度読んでみようと思った。著者は理屈の人なので、理由があって世界があり行動がある。それを読み解いていくのは楽しい。完璧ではなくても、著者の思考に近づける。この本を読んで、普段の思考を知った上で小説を読んだら、新しい発見があるかもしれない。 著者は死者に対しての「冥福」という言葉は好きではないと言っている。だから私もならって、伊藤計劃に送る言葉は「ありがとうございました」。著者の物語はずっと人に読まれて、伊藤計劃の恐るべき子供たちが、どんどん出てくることだろう。それに、きっと喜んでいると思う。
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