商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2015/03/17 |
JAN | 9784063953800 |
- コミック
- 講談社
あひるの空(40)
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あひるの空(40)
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商品レビュー
4.7
5件のお客様レビュー
一度辞めた1年生が戻ってきました。 まあ、こうなることはわかっていた。辞めたことを後悔している奴があの試合を見て何も思わないわけがない。それぞれ葛藤を抱えていて、そのどれもが高校生らしい青臭い悩みで、大人になれば恥ずかしいと感じるそんな青臭い悩みも、高校生にとってはとても真剣な悩...
一度辞めた1年生が戻ってきました。 まあ、こうなることはわかっていた。辞めたことを後悔している奴があの試合を見て何も思わないわけがない。それぞれ葛藤を抱えていて、そのどれもが高校生らしい青臭い悩みで、大人になれば恥ずかしいと感じるそんな青臭い悩みも、高校生にとってはとても真剣な悩みなんですよね。 この巻はそんな1年生にスポットを浴びせたエピソードが多い気がします。 しかし、39巻の未来から見るに、和田君が心配でならない。挫折しないでほしいなぁ。 あと、今更かもしれないけれど、日向先生の描く女の子、ぶっちゃけ可愛くない(笑) 絵柄のせいなのだろうか。可愛いと思えなくて色恋の絡む話では気持ちが入らないから困る。あ、でも葉子先輩はかっこいいと思います。あんま顔出ないからかな。←
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昔からバスケットが好きでずっと読んでました。 僕が好きになる本や映画はいつもどこか心を傷つけられるもの。といってもズタズタと傷つけられるものではなくて、狭いんだけど深い傷の残るもの。要は心に刺さるって意味なんだけど本当に痛みを感じる、胸が苦しくなるようなものです。同じバスケット...
昔からバスケットが好きでずっと読んでました。 僕が好きになる本や映画はいつもどこか心を傷つけられるもの。といってもズタズタと傷つけられるものではなくて、狭いんだけど深い傷の残るもの。要は心に刺さるって意味なんだけど本当に痛みを感じる、胸が苦しくなるようなものです。同じバスケットボール漫画でもスラムダンクはあまり面白いと思いませんでした(人前では言えなかったけど)。 40巻になっても、というより最後まで主人公たちは華々しい高校生活を送れなかったわけで、漫画らしくないけど大半の(現実世界の)人間にとってはそれがリアルなんだと思います。手に入るものより手に入らないものの方が多い。あと少しで掴めるところまで行ってもそれを逃す。自分の努力はまっすぐじゃない。存在意義を示していたい認められたい。僕にはそういう昔の感情が今も残っているし、現在進行形ですらあるからこそこの漫画が好きです。 敗者が常に愛おしく思えるこの漫画は、バスケットが好きじゃない人にも刺さると思います。
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純文学とか、漫画でも芸術性の高い作品が並ぶこのトピですが、 あえてマガジンで連載中のメジャーな少年漫画をここで書きます。 人って、いつか負けるんです。人間は老いていくものだし、 知識や技術はアップデートされ続けているので、 知らないことはどんどん増えていって、いつかぼくらは新し...
純文学とか、漫画でも芸術性の高い作品が並ぶこのトピですが、 あえてマガジンで連載中のメジャーな少年漫画をここで書きます。 人って、いつか負けるんです。人間は老いていくものだし、 知識や技術はアップデートされ続けているので、 知らないことはどんどん増えていって、いつかぼくらは新しいことを覚えることもままならなくなる。 そして、人との別れっていずれにしてもやってくる。 どんなに大切だと思っていても、どんなに分かりあえていると思っていても。 競争競争と勝敗に重きを置き、自分自身や誰かに打ち勝って 向上していって、戦いを挑み続けても、ある日、ぼくらは必ず何かもっと大きなものに負けるのです。 シニカルな考えかもしれないけれど、何をやったって、 死んでしまうし、すべては消えていってしまう。 究極的には物事には意味なんかないのかもしれない。 あひるの空は高校生のバスケットボール漫画です。 少年漫画のスポーツものは大抵、時系列で物語は展開され、 どんなふうに主人公が戦い勝って行ったかということに主眼がおかれることがほとんどです。 けれど、あひるの空は最終回(物語の結末)を物語の途中で、読者に提示します。 「主人公たちは、負けてしまって、インターハイに行くことはできなかった」 この作品がある意味、人生の真実の側面を描いていると、思うのはここです。 ぼくらはいつか負けてしまって、目的地にたどり着くことはできなくなる。 でも、どうにかして輝かしく負けるために戦っていくのか という人生の真実の一側面をこの作品は読者に提示しているように思う。 少年漫画という娯楽作品において、表現上である程度決められたフォーマットと、 売れ続けなければならないという商業主義のメジャーな週刊連載の中で、 「負けを宿命づけられている彼らがどのように振舞っていくのか」 ということを描いているということがとても素晴らしい作品だ、とぼくは思います。 負けるとわかっているのに、書くことに意味があるのか? というような指摘がネットではあったけれど、 負けるとわかっていることだからこそ、書くべきだと自分は思ったりもしています。 他にも、部活を辞めることを選択した部員にスポットライトを当てたり、 他校の対戦相手の事情とかを綿密に描いていくところなど、 流れという点においては、幾分、過剰かと思えるところもあるけれど、 登場人物はほぼ全員何かしらの、挫折を背負った形で描かれているというところも、 挫折フェチの自分のツボにはまります。
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