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あんなに大きかったホッケがなぜこんなに小さくなったのか
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2015/01/23 |
JAN | 9784046539809 |
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あんなに大きかったホッケがなぜこんなに小さくなったのか
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商品レビュー
3.6
9件のお客様レビュー
恥ずかしながら著者を知らず。 勝川先生の本を借りる時に目にとまり、「魚河岸の三代目?何で専門家でない人がこんな本を…」と思い、面白そうだったので一緒に借りてみた。 所謂科学的な専門家ではないけど、あらゆるジャンルから魚を勉強されているようで、とても良い本でした。 主張は勝川先...
恥ずかしながら著者を知らず。 勝川先生の本を借りる時に目にとまり、「魚河岸の三代目?何で専門家でない人がこんな本を…」と思い、面白そうだったので一緒に借りてみた。 所謂科学的な専門家ではないけど、あらゆるジャンルから魚を勉強されているようで、とても良い本でした。 主張は勝川先生の本と同じ。 日本の漁業を立て直すにはどうしたらいいか。 でも一般の読者に寄り添ってる感じで、共感しやすい。 勝川先生もこういう本出せば良いと思うんだが。 悪い言い方をすると感情論が挟まってるんだけど、思わず共感してしまう。 例えば、 「日本の魚の繊細な味、外国人にはわかんないだろうなぁ」的な文。 外国の方を差別するわけじゃないんだけど、これはほんとにそんな気がするのだ。 日本人は漁法、〆方、食べるまでの日数、捌き方、寝かせ方、味付け、料理法、食べ方…獲ってから食卓に並ぶまでのあらゆる行程を試行錯誤してきた。しかも魚種毎に。 この行程1つ1つが美味しく食べれるかどうかを大きく左右する。 日本人だってわかってない人がほとんど。 三枚卸の技術も無い国々に、この味の違いを語れる訳がないのだ。これはしょうがない。 「『魚が獲れなくなっても養殖技術があるんでしょ』という理屈は大嫌いだ」という文。 ほんとに!科学的に養殖にはいろいろ問題があるという点を差し引いても、この発想ほんとムカつくと思ってた。 ああいう、「頭の良い人達が善きに計らってくれてるんでしょ」的な他力本願世代、まぁ正に私の世代を含めなんですけど、こういう人間達が日本を駄目にしてきたんだよ。 勿論この本は感情論の本ではないのでご安心ください。 生田氏は一般市民でありながら、実際に行動に移してる所がすごい。 海外に行って実際に見てみたり、著書で人々に訴えたり。段々研究者、マスコミ、政治家にも味方ができてきたり。 そのせいでバックが付いている怪しい人と思われる事もあるようだけど(笑) 国民1人1人が意識を変えれば、大袈裟でなく、日本や世界のあらゆる問題が解決するかもしれない。 今まで魚に興味が無かった人にも読んでほしい1冊。
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日本は海に囲まれた島国だ。国土の面積は約38万㎢で世界の61番目だが、その細長い形状から海岸線の長さは3万5,558㎞もあり、何と豪州、米国を抑えて世界第6位だそうだ。そして「ここまでは自国の海」と決められている国土から200海里の排他的経済水域が国土面積の約12倍の447万㎢で...
日本は海に囲まれた島国だ。国土の面積は約38万㎢で世界の61番目だが、その細長い形状から海岸線の長さは3万5,558㎞もあり、何と豪州、米国を抑えて世界第6位だそうだ。そして「ここまでは自国の海」と決められている国土から200海里の排他的経済水域が国土面積の約12倍の447万㎢で、これも世界第6位だ。暖流と寒流が流れ込む豊かな海に囲まれて、日本が昔から海の幸に恵まれていたのも納得だ。そして山があり森があるのできれいな水がふんだんに使え、魚を美味しく料理するのに最適な環境なのだ。 著者は東京の築地市場にある魚河岸の三代目、海産物を美味しく食べる方法を熟知している魚のプロフェッショナルだ。旬の、身がふっくらとしたあさりの酒蒸し、脂がのったカツオのたたき、香ばしいアジやサンマの干物などの描写には思わず生唾を飲み込んでしまう。 ところが、この豊かであるはずの日本の海から魚が消えつつあるという。漁業生産量は1984年をピークに下落を続け、この30年でピーク時の37%にまで落ち込んでしまった。かつてはひとりでは食べきれないほど大きかったホッケの干物も最近はアジの干物程度だ。ホッケの漁獲量はこの15年で75%も減り、大きなホッケはもう捕れなくなったという。 なぜこんなことになったのか。それは日本が魚の「乱獲・乱売・乱食」という負のスパイラルに陥っているからだ。魚の群れへ大挙して押しかけ、産卵前の魚や成長途中の稚魚も根こそぎ捕ってしまうということを繰り返してきたのだ。次世代を残すことができなければ絶滅へ向かってまっしぐらなのは子どもでも分かる。実際にニシンは乱獲が原因で一度絶滅している。 魚を増やすにはどうしたら良いのだろう。簡単なことだ、捕り過ぎなければよい。日本の水産資源の管理は自主的管理と公的管理となっているが、漁業者の自主的管理には当然限界がある。ほとんどの漁業先進国では、行政が商業価値のある多くの魚に対して「総漁獲可能量(TAC)」と「漁獲枠個別割当制度(IQ制度)」、「譲渡可能個別割当制度」を設定して魚資源の管理をしている。日本も一応「総漁獲可能量」を一部の魚を対象に設けてはいるが、有名無実で全く機能していない。水産庁は魚資源の枯渇問題にはまともに取り組む姿勢を見せていないと著者は憤慨している。このままではいずれ日本の近海に魚はいなくなり、日本の漁業は廃れていくだろう。 しかしまだ日本の漁業には復活のチャンスがあると著者は希望を持っている。東日本大震災の原発事故の影響で漁業が自粛されていた福島県沖では、3年間で魚の量が3倍に増えたそうだ。たった3年で魚は帰ってくるのだ。日本の海はまだ力を失ってはいない。日本の豊かな海を取り戻すために必要なのは、先ずTACの厳格化、IQ制度の導入、そして私達消費者が少しずつの我慢をすること、無責任なマスコミに踊らされず自ら率先して食べ物について学び正しい知識を持つことだ。国連海洋法条約には「魚は人類共有の財産」だと定義されている。「日本の海を豊かな海に戻し次の世代に渡そう、今ならまだ間に合う!」と著者は心から訴えている。これからも美味しい魚を食べ続けていくために、私達も漁業資源について真剣に考える時が来ている。
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カバーのフォント、とにかくひどすぎる。 こんな文字使って、何を表現したいのだろうか…。 と思いながら読み進める。 ホッケが小さくなったのは結局、漁獲量の減少が原因だという話。かつてのニシンを引き合いに出しての説明は、よく聞く説であるし、知っていることではあるが、それから何も反省し...
カバーのフォント、とにかくひどすぎる。 こんな文字使って、何を表現したいのだろうか…。 と思いながら読み進める。 ホッケが小さくなったのは結局、漁獲量の減少が原因だという話。かつてのニシンを引き合いに出しての説明は、よく聞く説であるし、知っていることではあるが、それから何も反省していないのか日本の漁師たちよ。と思わずにはいられない。 本書では漁師だけにその責を求めるのではなく、広く政府の政策にも呼びかけが必要だとしている。その意図には充分賛同するが、いかんせん各章の節毎に表示されるフォントをみて、説得力がガタ落ちだよなあ、と残念な気持ちになるデザインである。
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