商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/12/18 |
JAN | 9784103370314 |
- 書籍
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紺碧の果てを見よ
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紺碧の果てを見よ
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商品レビュー
4.4
15件のお客様レビュー
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第二次世界大戦における日本軍の内情が緻密に書かれている作品でした。意味のない攻撃を行ったり相手を軽視した作戦を実行するよう命令する上層部。そのような軍のなかで生きる主人公鷹志と兵学校の仲間たち。この戦争とは何か。何のために戦っているのかをそれぞれの視点で物語が進んでいきます。 雪子の手紙が物語が進むにつれて古くなっていることに気づいたときには衝撃を受けました。
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「敗北せねば見えぬこともある。敗北したことで見えなくなるものもある。誰もが一度は勝ち、一度は負ける。真に人として問われるのは、負けた後のことだ。諸君、悲憤はこらえよ、復讐は捨てよ、だが誇りは決して捨ててくれるな。 」 最終章のこの鷹志の言葉が心に響いています。 軍人として艦...
「敗北せねば見えぬこともある。敗北したことで見えなくなるものもある。誰もが一度は勝ち、一度は負ける。真に人として問われるのは、負けた後のことだ。諸君、悲憤はこらえよ、復讐は捨てよ、だが誇りは決して捨ててくれるな。 」 最終章のこの鷹志の言葉が心に響いています。 軍人として艦長として戦争を目の当たりにし、部下を失っていく。また、戦争が長引くにつれて、多くの人が命を失い、国民は飢えていき、ひもじい思いをしている。そんな中、守るべき者たちをこれほど苦しめてまで、この戦争を続ける意味はあるのか?、と疑問を抱く。 そんな鷹志は、「喧嘩は逃げるが、最上の勝ち」と言っていた父を弱腰だと思っていたが、そんな父の教えへと帰って行く。そして、自分が艦長を務める艦の乗組員を終戦までだれ一人も死なせない、軍人として華々しく散るのではなくて、仲間と生き延びるために、もてる力のすべてで逃げ回ろう、と心に決める。 そんな鷹志の姿が、そして最終での鷹志の言葉がいいなと思う。 須賀しのぶさんの小説はいいですね。
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「ならぬものはならぬ」 少年時代は腰抜けだと思っていた実父の教えに、最終的には回帰する主人公『鷹志』 彼自身が生きるためというよりも、ともに戦う大事な『家族』を守るために、終戦まで逃げ切ることを決意するまでの葛藤に心を打たれました。 妹である『ゆき』や、妻である『早苗』との心の触れ合いも、鷹志の人間性が感じられてよかった。
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