商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 吉川弘文館 |
発売年月日 | 2014/11/01 |
JAN | 9784642057905 |
- 書籍
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古代の女性官僚
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古代の女性官僚
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
NHK Eテレの「知恵泉」で2024年7月に放送された、奈良時代の女性官僚。 本書は出演した先生の著作である。 和気広虫は知っていたが、飯高諸高はテレビで知った。 「私、失敗しないので」なんと80歳まで働いていたという。 生涯現役、とは非常に現代的。 心身共に壮健で何より。 本...
NHK Eテレの「知恵泉」で2024年7月に放送された、奈良時代の女性官僚。 本書は出演した先生の著作である。 和気広虫は知っていたが、飯高諸高はテレビで知った。 「私、失敗しないので」なんと80歳まで働いていたという。 生涯現役、とは非常に現代的。 心身共に壮健で何より。 本書で面白いのは勤務評定と出世。 上には厚く下には薄い…。 なんとなく奈良時代というとのんびり仕事していたのかな、なんて思っていたが、中央の管理職の年間必要出勤日数は240日以上。 交代勤務の下級役人は140日以上出勤が必要。 まずこれを満たさないと成績評価がなされない。 ん?これは、令和に生きる私の姿なのか? なお、女性の勤務評定は男性と同じにすべし、という規定があったことは、驚きだ。 1985年に定められる男女雇用機会均等法(施行は翌年)のもっと前から、ちゃんと規定があった。 また、能力評価については多様で柔軟性があったことも特筆すべきだろう。 だがその一方で出自が最も優先され、出世にあたり、ガラスの天井があったことも忘れてはならない。 「恋と結婚」の章では、今でいうパワーカップルの話が面白い。 大臣の妻が女官であることは珍しいことではなかった。 しかも夫の七光ではなく、二人三脚(まさにパワーカップル)であったり、夫の死後出世する妻もいたそうだ。 子供がいても仕事は続け、歳をとってからこそ輝く女官。 現代の方がよっぽど遅れているのでは? しかし、そんな女性が活躍していた官僚制度が変わっていくのが平安中期とのこと。 なぜなのか、そこも知りたい(本書では詳細な言及はなし) 本書に書かれた内容は目から鱗、驚きに満ちている。 男女ともにコツコツと目の前の仕事をこなして活躍していた人々の姿に励まされた。 矮小化されてきた「女性活躍」の姿や、それを当たり前に捉えていた天皇や中央官庁の姿は心強い。 そして何より歴史ではいないかのように扱われる女性の歴史資料がこんなにもあることにも驚いた。 たまたま見た番組を端緒に大変面白い学びに繋げることができた。 人名や官職が万葉仮名で難しい面もあったが、大変面白く読むことができた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
日本古代律令制では女性も男性官吏と似た様に、朝廷にて官僚として働き、位田や季禄(給与)、官位(出世)を貰って、家政機関も持ち、家への行幸も夫の附属としてではなく独立して行われ、宮廷には終生勤務できた (後宮と雖も天皇に性的な奉仕はしない⇨桓武は?) 年間出仕で最低240日行えば勤務評定や昇位の資格が与えられる 大臣たちの妻で有名なのは、不比等⇔橘三千代・長屋王⇔藤原長娥子・橘諸兄⇔藤原多比能・藤原豊成⇔藤原百能・仲麻呂⇔藤原袁比良・藤原永手⇔大野仲千・藤原継縄⇔百済王明信・冬嗣⇔美都子・藤原三守⇔橘安万子 天皇直属の後宮十二司 内侍司(尚侍・典侍・掌侍)常に侍し奏請と宣伝を行う 蔵司(尚蔵・典蔵・掌蔵)神璽・関契・衣服・珍宝管理 書司(尚書・典書)仏教、儒教の典籍・紙・墨・筆管理 薬司(尚薬・典薬)男性内薬司が調合した薬の管理 兵司(尚兵・典兵)実体はない…以下略
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女官というと、中国の皇帝に仕えるイメージが強く、わが国古代でなぜ、県犬養橘三千代のような女官があれほど活躍できたのかが謎だった。 この本は、その謎をしっかり解き明かしてくれた。
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