商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/05/29 |
JAN | 9784101251820 |
- 書籍
- 文庫
流跡
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商品レビュー
3.2
10件のお客様レビュー
不思議な文章である。正に液体がとめどもなく流れていくような世界。小説といってもストーリーがあるわけではない。文章を書く(キーボード入力)ということを独特の表現で示してるかと思うと、ラストもそれで締めくくられる。書名の「流跡」はそれから来ているようだ。死ということをテーマにした文...
不思議な文章である。正に液体がとめどもなく流れていくような世界。小説といってもストーリーがあるわけではない。文章を書く(キーボード入力)ということを独特の表現で示してるかと思うと、ラストもそれで締めくくられる。書名の「流跡」はそれから来ているようだ。死ということをテーマにした文章が多く、暗い翳に富んでいる。岩にへばりついた牡蠣の一生を自らに顧みる。「少年が青年になり青年もくたびれかかったころ中年になりやがて老年期にいたる」「ある程度の年齢になると、日常的にちかしい人が死にはじめる」などの文はその通りだと感じた。難しい漢字が多く登場し、「融滌(ゆうでき)する」という言葉(P97)には初めて出会ったが、これが正にこの小説を象徴するかのような言葉。「溶けて流れること」という意味らしい。意味不明の文章が続く中で、文章には独特のリズム感があり読み進めることは難しくなかった。文も流れる!ことを痛感した。
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これはもうアートだと思う。ストーリーを追うんではなくて、感覚的に感じとる作品なのでしょう。 自分にはあまり体感できない経験だったので、面白く感じれた。 先日NHKでやっていた、大江健三郎さんをフォーカスする番組「個人的な大江健三郎」に朝吹真理子さんが出ててコメントしてたので、彼女...
これはもうアートだと思う。ストーリーを追うんではなくて、感覚的に感じとる作品なのでしょう。 自分にはあまり体感できない経験だったので、面白く感じれた。 先日NHKでやっていた、大江健三郎さんをフォーカスする番組「個人的な大江健三郎」に朝吹真理子さんが出ててコメントしてたので、彼女の作品も読みたくなって読んでみたけど、正解だった。非常に独特の世界観。
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メモ ・幻想的視覚、目眩く体験が動的に絶え間なく生成されていく。 ・ラストの華やかな幻覚とその高揚感
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