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生命の起源 地球と宇宙をめぐる最大の謎に迫る
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 明石書店 |
発売年月日 | 2014/05/24 |
JAN | 9784750340166 |
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生命の起源
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生命の起源
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論理と情報の諸規則 生命の秘密は、生命が利用している論理と情報の諸規則の中にある。生命は、情報を通した反応操作を使うことで「自然な」化学と熱力学の規制から抜け出し、自律性のある「不自然な」 反応を強行する。遺伝子コードを使ったソフトウェアによる操作を導入することによって、これを...
論理と情報の諸規則 生命の秘密は、生命が利用している論理と情報の諸規則の中にある。生命は、情報を通した反応操作を使うことで「自然な」化学と熱力学の規制から抜け出し、自律性のある「不自然な」 反応を強行する。遺伝子コードを使ったソフトウェアによる操作を導入することによって、これを実現している。(ポール・デイヴィス(1946-)) 「もちろん生物といっても、物理と化学の法則には従わなければならない。しかし、それらの諸法 則は生物学にとっては付随的なものでしかなく、法則の主な役割は、適切な論理的かつ情報的な体 系が形成されるその場を規定することにある。 普通の化学反応と普通の熱力学で間に合う場合、生命は進んでそれを受け入れる。 しかし、化学 として「不自然な」ことでも、生命はその抜け道を見つける。 生命は必要な触媒を編み出して異例 の反応を強行し、エネルギーを付加された適切な分子をつくって、ときには化学を複雑に重ね合わ せ、熱力学の勾配に逆らって進む。 そこで、生命の発生へと向かう道の主要な一歩は、分子がただ受動的に普通の化学の道に従って いた状態から、自分自身の通り道を自分でつくるようになった、という変容であろう。その巨大 な一歩は、遺伝子の暗号を使ったソフトウェアによる操作を導入することによって、この相反する 「自然な」反応と「不自然な」 反応の二つを結び合わせることを可能にしたのである。生命は、情 報を通した反応操作を使うことで、化学の規制から抜け出すことができ、ぎこちない原子の相互反 応を脱して、自律の能力をもつ新しい世界に舞い上がることが可能になったのである。 この肝心なところを理解すると、生物起源の真の問題が明らかになる。 分子生物学が急速に進展して以来、研究者たちは生命の秘密について物理学と分子化学の方面に目を向けてきた。しかし、 うまく行かなかった。その理由は、彼らが従来の物理学と化学で、 生命を説明しようとしたからで ある。 それは媒体と伝言を取り違える古典的な例だったということができる。生命の秘密は、その化 学的な基盤にあるのではなく、生命が利用している論理と情報の諸規則のなかに求めなければなら ない。生命は、化学の命令を「回避」することによって成功しているのである。」 (ポール・デイヴィス(1946-),『5番目の奇跡』(日本語書籍名『生命の起源』),第10章 宇宙は生命を育むか,pp.374-375,明石書店,2014,木山英明)
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物理学や宇宙論のすごく分かりやすい解説本を書いてくれるポール・デイヴィスの「生命の起源」を探る本。原書は1999年なので、もしかすると、内容的には少し古くなっていることもあるのかもしれないけど、十分、新鮮で、エキサイティングです。 デイヴィスは、物理学の人なので、生命を物理学の...
物理学や宇宙論のすごく分かりやすい解説本を書いてくれるポール・デイヴィスの「生命の起源」を探る本。原書は1999年なので、もしかすると、内容的には少し古くなっていることもあるのかもしれないけど、十分、新鮮で、エキサイティングです。 デイヴィスは、物理学の人なので、生命を物理学の法則から生命の起源、というか生命それ自体が説明できるか、ということを考えている。 物理学的には、熱力学の第2法則つまり、エントロピーは増大し、秩序はだんだん無秩序になっていく、ということと、生命という高度な秩序は両立しないのではないかというのが基本的ななぞで、そこが議論の起点かな? もちろん、生命は、外部からエネルギーをうけとりながら、エントロピーを外に排出しているので、第2法則とは矛盾しないのだけど、それでも、混沌のなかから、どうして生命という高度に秩序だった複雑なシステムが生じ得たのか、そしてそれが人間という意識をもった存在まで進化したのか、という疑問はのこる。 一応、進化のほうは、ダーウィン的な環境により適応したものが生存していくというプロセスで説明するとしても、もっとも単純な生物でも、相当に複雑で、どうしてそれが生じ得たかについては、第2法則的には、不可能に近い。 ということで、物理学者は、生命の誕生はものすごくレアなことで、奇跡的なできごと。よって、宇宙のなかで、生命があるのは、地球くらいのものだろう、と考える傾向がある。 一方、普通には(物理学以外の科学者もしばしば)、地球みたいな環境が整えば(そういう星はレアでも、宇宙全体のなかではほぼ無数にある)、生命はあるだろう、と考える。 ここの考えのせめぎ合いが面白いよね。 もちろん、この本で、答えはでないのだけど、著者はやや後者の立場に近いかな? 地球での生命の誕生した場所は、海や水たまりみたいな、生命の原始プールではなくて、地下のマグマ近くかもしれない、とか、火星の生命が隕石で地球にやってきたのかもしれない、みたいな話しは、へ〜という感じですね。 生命って、結構、タフで、隕石などを通じて、惑星間、銀河内なのでの生命の交流が可能であるというのは、壮大です。 最後のほうで、いよいよ面白くなってきたぞ、というところで、話しが宙づりになってしまうところがあって、やや残念だけど、全体としては、あらためて科学って、いいな〜と思うのでした。
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