商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 未知谷 |
発売年月日 | 2014/05/12 |
JAN | 9784896424409 |
- 書籍
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クリロフ事件
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クリロフ事件
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ロシア革命を扱った小説。原著が発表されたのは1932年。 かつての暗殺者が三十年前の出来事を回想する。事件というより、ターゲットとの交流を。 主語がぽろぽろ抜ける文章が若干読みにくい。 それはどっちのセリフ?今すわったのは誰?とか、考えればわかるけれどちょっと止まってしまう。 ...
ロシア革命を扱った小説。原著が発表されたのは1932年。 かつての暗殺者が三十年前の出来事を回想する。事件というより、ターゲットとの交流を。 主語がぽろぽろ抜ける文章が若干読みにくい。 それはどっちのセリフ?今すわったのは誰?とか、考えればわかるけれどちょっと止まってしまう。 わざとなのか訳のせいなのかどちらだろう。 で、読みにくいなあと思っているのに、どんどん目が先を追って最後まで読んでしまった。 扱われているのはロシア革命で、発表は1932年で、著者はユダヤ人で1942年にアウシュビッツで殺害されている。 だから、本当はどの時代のことなんだろうと少し考える。 どこまでが史実でどこからが風刺なのか確かめたくなる。 それから、そんなことは無意味だと思う。 だって描かれている「人間」は、どの時代でもどの思想でも変わらない。 どこにでも当てはまる。 殺すべき相手が人間に見える。ちゃんと人間として見ている。 それがすごいところ。 「敵」も「味方」も感情があって、恐怖があって、愚かで、現実的で。 人の描き方が繊細でリアル。 この作品は著者の中ではわりと異質な作品らしいけれど、他のも読んでみたい。
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生まれながらにして反体制側に身を置くことになったレオンM。テロリストでありながら、革命の理念もヴィジョンも信用できず、革命家としての熱量に欠けた彼に、帝政末期の教育大臣・クリロフ暗殺指令が下る。しかしレオンMが間近に見たクリロフとは、陰謀渦巻く宮廷に誰より忠実に仕え、権力の座にあ...
生まれながらにして反体制側に身を置くことになったレオンM。テロリストでありながら、革命の理念もヴィジョンも信用できず、革命家としての熱量に欠けた彼に、帝政末期の教育大臣・クリロフ暗殺指令が下る。しかしレオンMが間近に見たクリロフとは、陰謀渦巻く宮廷に誰より忠実に仕え、権力の座にありながらも常に病苦と失脚に怯える“生の人間”でしかなかった。野心と愚昧さ、国民への冷酷と同時に妻への愛情を併せ持つクリロフに、レオンMは否応なしに惹きつけられていく――。 時を経て醸造される親愛。そして一瞬にして湧き上がる憎悪。 帝政末期、教育大臣クリロフ暗殺を手がけたレオンM。晩年に綴られる彼の手記として描かれる、テロリストとその暗殺のターゲットたる高官の、それぞれの個人の内面にある不条理な情念。 ロシア帝国キエフに生まれ、幼少時代、実際に革命を目の当たりにしながらフランスに亡命、1942年アウシュヴィッツ収容所で死去した作家の、80年以上前に執筆された作品の初の邦訳。
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