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ニクラス・ルーマン入門 社会システム理論とは何か
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ニクラス・ルーマン入門 社会システム理論とは何か

クリスティアン・ボルフ(著者), 庄司信(訳者)

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ニクラス・ルーマン入門 社会システム理論とは何か

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新泉社
発売年月日 2014/04/24
JAN 9784787714060

ニクラス・ルーマン入門

¥2,750

商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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2024/04/21

読む人を選ぶ本。研究者向けの入門。よくわかった人の解説付きでようやくわかるかもというレベル。 入門すらできなかったくらい難しい…訳者の方、多少厳密でなくても、最初に注釈つけて思い切ってわかりやすい日本語にした方が良い。とはいえ、元々が難しい人の本だから一歩前進とあるが… 評価...

読む人を選ぶ本。研究者向けの入門。よくわかった人の解説付きでようやくわかるかもというレベル。 入門すらできなかったくらい難しい…訳者の方、多少厳密でなくても、最初に注釈つけて思い切ってわかりやすい日本語にした方が良い。とはいえ、元々が難しい人の本だから一歩前進とあるが… 評価は私の完全なる主観。この本の意義自体はあると思う。

Posted by ブクログ

2024/03/09

ルーマンは、何を言っているのか皆目わからないのだが、オートポイエーシスを人間社会に当てはめた人ということなので、これは私の関心事にかなり近そう。 というわけで、本人の書いたものを読むのは一旦傍に置いて、入門書に頼るしかないわけだが、以前、読んだ「ルーマン 社会システム理論」とい...

ルーマンは、何を言っているのか皆目わからないのだが、オートポイエーシスを人間社会に当てはめた人ということなので、これは私の関心事にかなり近そう。 というわけで、本人の書いたものを読むのは一旦傍に置いて、入門書に頼るしかないわけだが、以前、読んだ「ルーマン 社会システム理論」というのもかなり難しかった。今、手に取ると付箋がたくさん貼ってあるのだが、正直、何が書いてある本だったか、全く頭に残っていない。 で、こちらの方に挑戦してみた。ルーマンの入門書はあまりないので、これを読んでダメだったら、まあ、ルーマンは諦めるしかないという背水の陣である。 というのは大袈裟だが、この本はすごく刺激になった。分かりやすいわけではないのだが、ルーマンが何を問題としようとしていたのか、そこがかなりクリアになった感じがする。 つまり、「ルーマン 社会システム理論」は、ルーマンの仕事の全体像をわかりやすくなんとか紹介しようとしているのだが、結局、何が問題なのかわからなかったのに対して、こちらの本では、具体的な話しは少なめだが、まさに何が問題になっているのかを明確にしていこうとするような本。 難しいながら、たくさんの刺激を受けた。つまり、彼のシステム理論の前提は、システムと環境を切り分けるということにある。なるほど、オートポイエーシスでは、閉鎖系のシステムを扱うわけだから、それはそうだ。とは言っても、本当に切り分けられるのか、という問題があって、それに対する答えとしては、環境とシステムの相互作用するということ、そして、世界にはいろいろなシステムが存在していて、それが構造的にカップリングしているということのようだ。 これはどういうことを意味するかというと、社会にあるさまざまなシステム、例えば政治システム、経済システム、法システムなどが閉鎖的に独立して作動するということ。もちろん、それは相互に関係しながら作動するわけだが、基本はそのシステムは独立して、それぞれのロジックに基づいて動いているので、あるシステムに介入して、社会全体を変えようとしても、全体の変化にはつながらない。 今や、社会全体を変革することは不可能になっているということで、このことは、全体主義を回避するという意味ではうまく機能してきた。が、社会全体で例えば持続可能性に向けた変革をしようとしても、これは極めて難しいということになるわけだ。 ルーマンの論敵は、当初、ハーバーマスであったが、ルーマン後期では、デリダを意識していたもよう。で、ある意味、脱構築的なことを社会システム論的に概念を取り入れようとしていたようだ。 著者によると、ルーマンの思想は、フーコーにも繋がるところがあり、また、閉鎖システムがそれぞれの論理で動くというのは、ドゥルーズの機械の概念にも近そう。というわけで、なんか哲学的なところがわかって、だいぶわかった気になってきた。 この本の良いところは、こうした他の哲学者との比較やルーマンの理論への批判的、問題点についても言及しているところで、そのことによって、ルーマンの言っていることが立体的に見えてくる印象があった。 ここまでわかったところで、やはり論点としては、議論の出発点であるシステムと環境を切り分けるというところに戻ってくる。そう考えることでいろいろなものが見えてくるところもあるのだが、そのロジックを徹底していくと、なんだか変な感じもしてくる。 私自身としては、社会におけるシステムは、一定の閉鎖性、それ自体のロジックを持ちつつも、開放系のものでもあって、なんかそこを考えたいと思う。もちろん、ルーマンのオートポイエーシスの考えをゆるめると、多分、ルーマンが目指したグランド・セオリーは壊れていくと思う。 でも、私たちにとって大事なのは、グランドセオリーというより、どうやって私たちがこれからの世界を生き延びるかということではないかと思う。そして、そのテーマも、実はルーマンも考え続けていたことで、もう少しルーマンと付き合ってみる必要を感じた。

Posted by ブクログ

2023/11/01

> 社会学は理論的危機に陥っている。経験的研究は、全般的には成功を収め、知識の増大をもたらしてきたが、社会学にとっての統一的理論を生み出すことはできなかった。(p.12 社会の理論) ニクラム・ルーマンが論じた「社会システム理論」について書かれている。社会学を学んだことが...

> 社会学は理論的危機に陥っている。経験的研究は、全般的には成功を収め、知識の増大をもたらしてきたが、社会学にとっての統一的理論を生み出すことはできなかった。(p.12 社会の理論) ニクラム・ルーマンが論じた「社会システム理論」について書かれている。社会学を学んだことがなく、前提知識の不足によって最低限の理解すらできているか疑わしいが、ルーマンの社会学の一端に触れる体験はできた。 ルーマンの社会システムは、人間や構造に注目するのではなく、機能に注目するらしい。 > 彼のアプローチは機能を中心とするものであり、だからこそ(パーソンズ的な)構造論的な機能主義から機能主義的ー構造論的システム理論への転換を実行すると主要したのであった。(p.20 社会学的啓蒙) > 社会を構成するものとして人間を強調することは、領土によって社会を定義することが中身がなさすぎるのと同様に、社会の概念としては多くのことを含意しすぎる。(p. 48 社会システム) この傾向は本書の中で繰り返し主張されている。 > 実際のところ、あらゆる経験は、ヒューマニズムから私たちを救い出してくれる理論の方が好ましいと思わせる。(p. 104 個人再考) > この反人間主義の立場が提案するのは、人間は社会の一部ではなく、社会の環境に属するということである。(p. 105 個人再考) 上記の「環境」も含め、システムを捉えるために「オートポイエティック・システム」「コミュニケーション」「2次観察」などの概念が提唱されている。各機能システムが世界を解釈するために用いる「バイナリーコード」の導入など、おもしろい。 > 各機能システムは、「特有の問題に対する高度な感受性」を自ら生み出すと同時に、他のシステムの作動の論理も含めて「それ以外のあらゆることに対する無関心」をも生み出す。(p. 156 バイナリーコード) > 社会およびその機能システムを道徳的に評価することを基軸とするような社会学理論は、的を射ていないということになるだろう。そのような理論は、近代社会が基本的に非道徳的に構成されていることを見損なっている。(p. 158 バイナリーコード) 第4章には「政治システム」「法システム」「経済システム」など個別のシステムの捉え方も記述されている。 この分野に明るくない読者としての感想は、課題感はなんとなくは分かるものの、具体の話になると論理展開が弱くみえ、問題の解決に至るまでの道のりが想像できなかった。これはこの理論の目的が実際の問題の解決にではなく、問題を解決するための現在の枠組みに対する認識を改めることにあるからではないかと思う。 本書の終盤にはルーマンの理論の欠点をみなせる箇所の指摘もあり、話の展開もわかりやすく書かれているので、入門として読むにはちょうどいい本なのではないかと感じた。

Posted by ブクログ

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