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小林秀雄 学生との対話
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小林秀雄 学生との対話

小林秀雄【講義】, 国民文化研究会, 新潮社【編】

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小林秀雄 学生との対話

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2014/03/28
JAN 9784103082071

小林秀雄 学生との対話

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商品レビュー

4

23件のお客様レビュー

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2023/09/22

「語りえぬもの」に対し「沈黙しなければならない」と言ったのはウィトゲンシュタインだが、小林秀雄はぼくたちにとってのそうした「語りえぬもの」について(たとえば「なぜ生きる」「なぜ学ぶ」などの問いについて)、その問いそのものを「臓腑に落ちる」かたちで引き受けた上でそこからその問い自体...

「語りえぬもの」に対し「沈黙しなければならない」と言ったのはウィトゲンシュタインだが、小林秀雄はぼくたちにとってのそうした「語りえぬもの」について(たとえば「なぜ生きる」「なぜ学ぶ」などの問いについて)、その問いそのものを「臓腑に落ちる」かたちで引き受けた上でそこからその問い自体を吟味しようとしているかのように見える。だからここでの小林にはChatGPTに期待されるような「歯切れのいい」答えはなく、ただその吟味からくる慎重にして丁寧な思索が展開される。それはぼくにとってはしっくり来る答えでもありタメになる

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2022/10/21

小林秀雄氏が「全国学生青年合宿教室」で行った講義と、参加した学生や青年との質疑応答の記録をまとめた一冊。 氏の文学や科学についての話はやや難解だがおもしろい。本居宣長を例に説く歴史を学ぶ姿勢はなるほどと思えたし、ソメイヨシノを「一番低級な桜」とする氏の意見も共感できる。 また...

小林秀雄氏が「全国学生青年合宿教室」で行った講義と、参加した学生や青年との質疑応答の記録をまとめた一冊。 氏の文学や科学についての話はやや難解だがおもしろい。本居宣長を例に説く歴史を学ぶ姿勢はなるほどと思えたし、ソメイヨシノを「一番低級な桜」とする氏の意見も共感できる。 また本書では、対話や質問という行為そのものの意義についても考えさせられる。氏は学生たちに「うまく質問する」ように繰り返し言う。時には「どうしてそんな質問をしたのか?」と反対に問う。学生たちにはなかなかにきつかっただろうが、「先生が予め隠して置いた答えを見附け出す事」など真の学びではないという当たり前のことに改めて気付かされる。

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2022/08/15

どんな分野でも、まともに向き合っていると必ず通ることになる、文字通り避けては通れない場所がある。今いる環境に関わらず、歩みを継続していたら必ず通過する場所。真剣にゴールを目指した先人の誰もが、足跡を遺していった道。その道こそを古典と呼ぶのかもしれない。雑多なコンテンツは、古典に通...

どんな分野でも、まともに向き合っていると必ず通ることになる、文字通り避けては通れない場所がある。今いる環境に関わらず、歩みを継続していたら必ず通過する場所。真剣にゴールを目指した先人の誰もが、足跡を遺していった道。その道こそを古典と呼ぶのかもしれない。雑多なコンテンツは、古典に通じるヒントにすぎない。  「問い」と「想像力」について。印象に残った表現を以下に引用する。 <質問するというのは難しいことです。本当にうまく質問することができたら、もう答えは要らないのですよ。僕は本当にそうだと思う。ベルグソンもそう言っていますね。僕ら人間の分際で、この難しい人生に向かって、答えを出すこと、解決を与えることはおそらくできない。ただ、正しく訊くことはできる。> <だから諸君、正しく訊こうと、そう考えておくれよ。ただ質問すれば答えてくれるだろうなどと思ってはいけない。「どうしますか、今の、現代の混乱を?」なんて問われてもどう答えますか。質問がなっていないじゃないか。質問するというのは、自分で考えることだ。> <想像力という言葉を、よく考えてください。想像力、イマジネーションというのは、空想力、ファンタジーとはまるで違う。でたらめなことを空想するのが空想力だね。だが、想像力には、必ず理性というものがありますよ。想像力の中には理性も感情も直感もみんな働いている。そういう充実した心の動きを想像力というのだ。> p.143 <とにかく想像力を磨くんです。想像力というものは、さっきも言ったように、空想とは違うのだ。その違いさえ知れば、君は存分に想像力を働かせればいい。想像力は磨くこともできるのです。想像力だってピンからキリまであるから、努力次第ですよ。精神だって、肉体と同じで、鍛えなければ駄目です。使っていないと、発達などしません。想像力も自分で意識して磨いていけばどんどん発達するものです。> p.144  想像力を鍛えること、これを個人的な人生のテーマに設定していた。仕事から人間関係まで、あらゆる活動の根本にこの能力が関係し、とてつもない奥行きを持つことを薄々感じていたからだ。それをこうも見事に言葉にされてしまった。自分自身が感じていたことのはずなのに、そんな自分よりもクリアに言葉にしている人がいる。もっと言葉を鍛えていかないと、自分という存在が消えてしまうぞ。

Posted by ブクログ

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