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オレがマリオ
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オレがマリオ

俵万智【著】

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オレがマリオ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2013/11/29
JAN 9784163828107

オレがマリオ

¥1,375

商品レビュー

3.9

22件のお客様レビュー

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2024/09/20

「『ただいま』を言え言え言えと言われれば『ただいません』と返すおさなご」 テレビを見る子どもを膝に乗せて、この歌を読んだ時に思わず声を出して笑ってしまいました。 この歌を教えたら、我が子もケラケラと笑っていました。 過日放送された「あの本、読みました?」に出演されていた俵万智さ...

「『ただいま』を言え言え言えと言われれば『ただいません』と返すおさなご」 テレビを見る子どもを膝に乗せて、この歌を読んだ時に思わず声を出して笑ってしまいました。 この歌を教えたら、我が子もケラケラと笑っていました。 過日放送された「あの本、読みました?」に出演されていた俵万智さん。 この歌集は出産後の作品ばかりだと仰っていたので、子ども中心の、このバタバタな日々をどのように詠っているのか興味が湧いて図書館で借りてみました。 何でもっと早く短歌に触れなかったのだろうと後悔するほど、素晴らしい歌集でした。 限られた文字数でこんなにも情景が浮かぶものかと感嘆しましたし、子育て中の些末なあれこれをユニークかつ繊細に切り取る感性たるや、お見事。 時に笑い、時に目頭を熱くしながら読み終えました。 仙台にお住まいの際に東日本大震災を経験され、そこから石垣島へ移住されたそうです。 その時期に詠んだ歌で構成されている本歌集。 「空腹を訴える子と手をつなぐ百円あれどおにぎりあらず」でガツンとやられまして、 「抱っことは抱きあうことか子の肩に顔うずめ子の匂いかぐとき」で、毎日の抱っこリクエストを煩わらしく感じていた自分を恥じ入り、 「無垢、無邪気、無心、無防備 笑顔とは無から生まれるものと思えり」で俵さんの子どもに対する柔らかな視点に多くを学びました。 日本語の良さ、素晴らしさに改めて気付くこととできた一冊。 良いタイミングで良い歌集に出会えました。 読書の幅が広がりそうです。

Posted by ブクログ

2024/07/11

俵万智さんの歌集ですね。 第四歌集『プーさんの鼻』以降から震災(東日本大震災)前まで、震災から2013年に至るまでの作品を、三四一首足かけ九年の第五歌集です。  「オレが今マリオなんだよ」島にきて    子はゲーム機に触れなくなりぬ  リツイート我もするなりツイッターは   ...

俵万智さんの歌集ですね。 第四歌集『プーさんの鼻』以降から震災(東日本大震災)前まで、震災から2013年に至るまでの作品を、三四一首足かけ九年の第五歌集です。  「オレが今マリオなんだよ」島にきて    子はゲーム機に触れなくなりぬ  リツイート我もするなりツイッターは    言葉のバケツリレーと思う  梅雨明けて吹く南風ひたすらな海に    逆白波の立つ見ゆ  今のおまえをとっておきたい海からの    風を卵のように丸めて  メールにはいつも音符をちりばめる    君の歌声今朝も聞きたし  窓を開ければ野にさらされているような    風吹き抜ける島の七月  ベランダから君が写真を撮りし    海その日の青に染まる心は  衰えぬ日差しはありてキンモクセイ    香らぬ秋を島に迎える  子と籠る雨の日長し壊しては    またつなげゆくパンダの笑顔  観覧車のぼりゆく午後    簡潔に母と子という単位を乗せて  ひたむきなものは美しお遊戯に    子の手が咲かす一輪の花  いのちとは心が感じるものだから    いつでも会えるあなたに会える  川べりの道を散歩に選ぶ午後    風に笑えば水面も笑う  秋の陽に淡く満たされ野菊らは    自分探しの旅を思わず  母と子の心に染みる短歌集ですね。  俵万智さんの歌は、どれも心に響くので抜粋するのに骨がおれます、時代順に読んでみたいと想いますが、図書館で目にふれた作品をつい手にとって味わうのも善いですね。

Posted by ブクログ

2024/07/06

私の夏の愛読書。 俵万智さんの歌集です。 東北の震災の後、石垣島で過ごされた濃密な時間がパッケージされています。 万智さん節(と、私が勝手に言っております)の充実感もたっぷり。 特に恋の歌では、微妙な心模様をダイナミックに、とびきりオシャレに魅せてくれます。 ですが、最も輝いて...

私の夏の愛読書。 俵万智さんの歌集です。 東北の震災の後、石垣島で過ごされた濃密な時間がパッケージされています。 万智さん節(と、私が勝手に言っております)の充実感もたっぷり。 特に恋の歌では、微妙な心模様をダイナミックに、とびきりオシャレに魅せてくれます。 ですが、最も輝いているのは当時幼かった息子さんを詠んだノンフィクション系の歌でしょうか。 当初は、心穏やかではなかったかもしれません。 逃げる、という言葉が使われている歌もあります。 多くの葛藤があった後、「失ったのではない、大切な場所を一つ増やしたのだ」と語れるようになられたのだと思いました。 あの日からの親子の歩みを記録したドキュメンタリー映画のような作品でした。 ……❧……❧……❧ 歌集より ロクシタンのシトラスヴァーベナ手に入れて始まる夏の空気吸い込む いつも通りに夏を迎えられる事に感謝しつつ…。 (ラテ地方の梅雨明けはまだですが、熱中症アラートはいつも発動しております)

Posted by ブクログ

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