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戦争記憶の政治学 韓国軍によるベトナム人戦時虐殺問題と和解への道
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 2013/10/11 |
JAN | 9784582441208 |
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戦争記憶の政治学
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この本が嫌韓勢力に利用されては困る。私は尊韓の気持ちで紹介したい。戦争の被害側の立場が強調される韓国が実は加害側に立った歴史があった。南ベトナムの各地で行われた民衆虐殺の数々。5000人もの被害者がいたらしい。韓国はベトナムと対立していたわけでない、正に集団自衛権の発動として米軍...
この本が嫌韓勢力に利用されては困る。私は尊韓の気持ちで紹介したい。戦争の被害側の立場が強調される韓国が実は加害側に立った歴史があった。南ベトナムの各地で行われた民衆虐殺の数々。5000人もの被害者がいたらしい。韓国はベトナムと対立していたわけでない、正に集団自衛権の発動として米軍と共に戦ったのである。動くものは皆が敵に見える恐怖の中で人間が冒してしまう怖さを物語る。そして元韓国兵士の中に戦争責任に向かい合おうとする人、ひたすら戦争の思い出から避けようとする人、嫌共産主義の立場から戦ってきたことへの自信満々の人。これが、韓国では論争に終わらずに武闘にまで及ぶ深刻な問題なのだそう。不思議なのは被害国ベトナム。ドイモイ政策の元で、ひたすら過去の悲劇を取り上げないという姿勢で、韓国の平和主義者をむしろ阻害する動きまであり、戸惑わせているという。その中で一番気の毒なのはベトナムの被害に遭った民衆である。旧南ベトナム地域の感情に過ぎないというのが納得できない気がする。日本も含めて韓国・ベトナム3者が加害者・被害者として過去の戦争の爪跡にどのように向かい合っていくのか、著者の問いかけは別角度の視点を提供してくれる。
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あんなにひどい目にあったのに、何のわだかまりもなくアメリカとも付き合っているように見えるベトナム。ずっと不思議だったのだが、この本を読んで腑に落ちた。国策として「過去に蓋をし、未来を取る」ベトナム。それは一見素晴らしいことのように思えるが(特に加害者にとっては)、「未来を取る」と...
あんなにひどい目にあったのに、何のわだかまりもなくアメリカとも付き合っているように見えるベトナム。ずっと不思議だったのだが、この本を読んで腑に落ちた。国策として「過去に蓋をし、未来を取る」ベトナム。それは一見素晴らしいことのように思えるが(特に加害者にとっては)、「未来を取る」というのは「実利を取る」という意味でもある。被害者は忘れられていく。それは「許す」とはまた別のことで、それが正しいことなのかどうかぼくにはわからない。 この本のもう一方の主役である韓国は加害者として登場する。被害者としての韓国はベトナムとは真逆の道を歩む恨の国だ。その韓国が加害者の立場に立った時何を行ったか。謝罪したのは国ではなく、個人であり、個人の集まりであり、一企業だ。 著者は日本の行き方にも触れる。ベトナムと韓国の関係は、韓国と日本の関係でもある。 いろいろなことを考えた。日本人のやることは韓国人もやるし、韓国人のやったことは日本人だってやるだろう。アメリカ人もやるし、ベトナム人もやるだろう。そういう問題ではないのだ。 戦争を知らないぼくは大日本帝国のやったことに責任はない。個人として彼らの罪を背負うつもりはない。でもそれは、何があったか知っていて、それは紛れもなく悪だと認識していることと一対だ。 なんの気なしに手にとったが、大変な良書だった。 息継ぎもできず、一気に読んでしまった。
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ベトナム戦争時に韓国軍が犯した虐殺に韓国・ベトナムはどう向き合おうとしているか。 出来事じゃなくて、その後の向き合い方に焦点を当てている本。 加害を認めたくない韓国があって、自国の加害と向き合わずに他国からの被害を訴えられないと思う韓国人がいる。 傷ついたベトナム人がいて、それ...
ベトナム戦争時に韓国軍が犯した虐殺に韓国・ベトナムはどう向き合おうとしているか。 出来事じゃなくて、その後の向き合い方に焦点を当てている本。 加害を認めたくない韓国があって、自国の加害と向き合わずに他国からの被害を訴えられないと思う韓国人がいる。 傷ついたベトナム人がいて、それをよく知らないベトナム人もいて、国際問題になるほうが困るから国民をないがしろにするベトナムがある。 同じようなことは色んな国でおこってる。 唯一の死だけど同じ構造っていうのは、ちょっと前に読んだ『犠牲の死を問う』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4816613080で語られていたのと同じだ。 虐殺の事実を「発見」したのは韓国人で、世に知らしめたのも韓国の新聞社。 起爆剤になった記事を書いた人は、知らせなければいけない事実だけれど世に出すには葛藤があったという。 韓国叩きが大好きな人たちに利用されることを恐れたから。(そして懸念通りに利用されてる。嫌韓日本人とかに) 当事者が歴史と向き合うことを非当事者が邪魔してる。 この本もそうやって使われることを恐れながら書かれている。 利用されるリスクを冒してでも知らなきゃいけないことだから。 現在の経済を発展させなきゃいけないから被害者を無視するベトナムは一見ひどい。 被害国の沈黙にあぐらをかいて謝罪しない加害国はもっとひどい。 でもこれは、日本も韓国もしてきたことだ。両方の立場で。 細かいところはもちろん違うけれど、国民性なんてあやふやなもんじゃなくて、状況や立場によって反応はうんざりするほど似てしまう。 幸せは似通っているけれど不幸は多様って誰かが言っていたけれど、間違い方にはパターンがある。 だから学べるはずなんだ。 韓国の保守派やビジネスマンは、現在の関係に悪影響を及ぼすから過去をほじくり返すなと反発した。 けれど、韓国人の贖罪のための運動を、ベトナムの人たちは概ね好感をもって迎えた。 そりゃそうだ。オリバー・ストーンも日本で好意的に報道されてた。 きちんと知ろうとする人に反感は持たないもんだよな。 参考文献が充実してる。 中身の説明がされているものは全部読みたくなってしまった。
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