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開かせていただき光栄です DILATED TO MEET YOU ハヤカワ文庫
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開かせていただき光栄です DILATED TO MEET YOU ハヤカワ文庫

皆川博子(著者)

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開かせていただき光栄です DILATED TO MEET YOU ハヤカワ文庫

1,144

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2013/09/06
JAN 9784150311292

開かせていただき光栄です

¥1,144

商品レビュー

4.2

130件のお客様レビュー

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2023/10/09

圧巻。ただただ読み進めたい。

なかなかの分厚さがありながら、あっという間に読み切ってしまう面白さ。まるでそこに映画が映し出されているかのようなスムーズな描写、綿密に調べられた英国当時の背景。全てに感嘆する。
シリーズとしてのべ3作が出版されているが、これからも読んでいきたいし人に勧めたい。これは圧倒的傑...

なかなかの分厚さがありながら、あっという間に読み切ってしまう面白さ。まるでそこに映画が映し出されているかのようなスムーズな描写、綿密に調べられた英国当時の背景。全てに感嘆する。
シリーズとしてのべ3作が出版されているが、これからも読んでいきたいし人に勧めたい。これは圧倒的傑作である。

蘇我クラフト

2024/10/26

実際にはハードカバーで読んだが、ブクログには見当たらないのでこちらで登録しておく。 面白かったー。 正直、クロコダイル路地がキツ過ぎてもう皆川さんを読むのはやめようかと思ってた。 面白いと評判の本作で、あーやめなくて良かったとおもえた。 舞台は18世紀ロンドンの解剖学教室とその...

実際にはハードカバーで読んだが、ブクログには見当たらないのでこちらで登録しておく。 面白かったー。 正直、クロコダイル路地がキツ過ぎてもう皆川さんを読むのはやめようかと思ってた。 面白いと評判の本作で、あーやめなくて良かったとおもえた。 舞台は18世紀ロンドンの解剖学教室とその周辺。 まさに最近読んだ『見習い物語』や風刺画家ウィリアム・ホガースの世界。 工業化都市化に急速に傾く社会のなか、あらゆる問題が湧き出している。 街は臭くて汚く、まだまだキモコワイ。 猥雑で危ない時代、そこにドラマが無いわけない。 本書は、分厚いわりに登場人物は多くないし、会話が多いのでサクサク読める。 しかし、この二転三転にはちょっとつかれた。 ラストまで本当に気が抜けない。 面白いんだけど、毎度同じく、皆川氏の描写のメリハリが抑えめなので、え、これどういう意味!?となり、わかりにくいときもある。 ヒヤヒヤハラハラしたけど、納得の終わり方。 あーなるほど。それなら良かった。 ダニエル兄は本当にこういう奴なんだ、そこは最後まで覆らないわけね。(笑) 一応計算したら本書執筆時に作者は82歳くらい…すごいねぇ。 そして本書は、エドワード・ターナー三部作の第一部にあたることを知った。へーえー。

Posted by ブクログ

2024/10/04

舞台は18世紀のロンドン。 テムズ河と聞くと、死体が浮かんでいると思ってしまう私は何の読みすぎなのか・・・? 都会ではあるが、工場から出る煤で真っ黒、怖い所ロンドンの暗黒面がつぶさに描かれているのが、今の東京とよく似ているような気もする。 外科医・ダニエル・バートンは、内科医で...

舞台は18世紀のロンドン。 テムズ河と聞くと、死体が浮かんでいると思ってしまう私は何の読みすぎなのか・・・? 都会ではあるが、工場から出る煤で真っ黒、怖い所ロンドンの暗黒面がつぶさに描かれているのが、今の東京とよく似ているような気もする。 外科医・ダニエル・バートンは、内科医である兄・ロバートの出資で、私的解剖教室を開いている。 この時代、外科医の地位は内科医に比べて著しく低く、解剖は野蛮とされていた。そのせいで、人体の仕組み、特に内臓がどうなっているかの研究は進んでおらず、正確な標本を作って後の医療に役立てるのが、ダニエルのライフワークである。 しかし、解剖の許可が下りる死体が極端に少ないので、研究は遅々として進まない。 ダニエルの口癖は「もっと死体を!!」 そんなわけで、墓暴きからこっそり死体を買い取って研究に使っているわけだが、夏のある日、解剖途中に役人が乗り込んできたので、使っていない暖炉に死体をいったん隠し、役人が帰ったあとで作業を再開しようとしたところ、二体、三体と死体が増えていたのである! これは、ありがたいのか、ありがたくないのか。 ダニエルの5人の弟子たちにも疑いがかかる。 解剖学だけでなく、この時代のイギリスは司法の世界にもかなりの問題があり、被害に遭っても金がないと訴訟も起こせなかったし、逆に犯罪を犯しても金があれば賄賂でどうにでもなった。 そんなところからも悲劇は起こる。 犯人は誰なのか?何が起こったのか?ここは多分あとの伏線、と頭の中で付箋を貼りながら考察を進める。 盲目の治安判事、ジョン・フィールディングが探偵役。その姪で助手を務める男装の麗人、アン=シャーリー・モア、そのまた助手の、デニス・アボット(ネーミングが・・・「赤毛のアン」と「あしながおじさん」・・・)の三人もいいキャラクターで、シリーズになったら面白いのに。 そうして、田舎から出てきた詩人志望の少年、ネイサン・カレンの数奇な運命。 彼と、解剖教室の弟子たちとの友情は本物なのか。 さわやかな思い切りだけどちょっと苦いものが残る、そんなラストでした。 解説が有栖川有栖氏だったのも、個人的にうれしいところ。

Posted by ブクログ

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