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尖閣衝突は沖縄返還に始まる 日米中三角関係の頂点としての尖閣
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尖閣衝突は沖縄返還に始まる 日米中三角関係の頂点としての尖閣

矢吹晋【著】

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尖閣衝突は沖縄返還に始まる 日米中三角関係の頂点としての尖閣

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 花伝社/共栄書房
発売年月日 2013/08/12
JAN 9784763406743

尖閣衝突は沖縄返還に始まる

¥2,750

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2014/08/27

尖閣諸島は、1968年にあの海域に石油資源が埋蔵されているという国連の調査があって争奪の対象となったと言われることが多いが、それ以前から日中での境界線紛争の地であった。日本が、それまで清国にも属していた沖縄すなわち琉球を日本領としたときも清国との間で紛争が生じた。その際、調停には...

尖閣諸島は、1968年にあの海域に石油資源が埋蔵されているという国連の調査があって争奪の対象となったと言われることが多いが、それ以前から日中での境界線紛争の地であった。日本が、それまで清国にも属していた沖縄すなわち琉球を日本領としたときも清国との間で紛争が生じた。その際、調停にはいったアメリカの元大統領グラント将軍の案では、琉球を独立国とする三分割案から、沖縄までを日本領とする二分割案になり、中国側の反対で結局物別れに終わったものの、どちらの案でも尖閣は中国領に入っている。(日本側はそれで手を打とうとしていた)日本は日清戦争、下関条約で台湾を奪うことになったが、そこには尖閣は出てこない。それは日清戦争での勝利が明らかになった段階で、日本が尖閣を日本領にすることを政府で決めていたからである。これは竹島問題とも通じる。竹島も、日本が韓国を併合する過程で領土に組み入れてしまったのだから。本書第1章では、日本が琉球を日本領に組み込もうとしたとき、琉球王朝の中には清国へ助けを求め亡命するものもいたことが紹介されている。それはともかく、本書で矢吹さんが書きたかったことは、1971年の沖縄返還交渉の過程で、尖閣諸島については、施政権は返還するが領有権については中立の立場をとると宣言したアメリカの理由を、米議会や国務省の文献、さらには蒋介石日記などから解き明かしたことである。それは蒋介石台湾政府から、沖縄は米軍基地が存続するからいいものの、尖閣についてはこれを台湾に返還すべきだという要求があり、日本と台湾、さらには国交樹立を目の前にしていた中華人民共和国の三者にいい顔をするために、この地の施政権は返還するが領有権については日台中での話し合いにゆだねるという方法をとったことである。(矢吹さんは、尖閣は地形的に沖縄ではなく台湾に属するというが、1953年の『人民日報』では、沖縄人民のアメリカに対する闘争を支援する文章の中で、尖閣は沖縄群島に属することを述べている。このあたり、中国の当時の敵アメリカに対して戦っていた沖縄の民に対するリップサービスだろうか。)

Posted by ブクログ

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