商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2013/07/10 |
JAN | 9784480067241 |
- 書籍
- 新書
近代中国史
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近代中国史
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商品レビュー
4.4
10件のお客様レビュー
中国の社会経済構造を歴史的に解きほぐして語られており読みやすい。ただところどころに「反日」みたいな言葉が出てくるのはご時世なのかもしれないが歴史書として読んでいるととても引っかかってしまう。
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中国といふ国を考へるのに、非常に有益な本。多くの人に薦めたい。あとがきに、日本の中国研究は世界一の水準だとあつて、意外な感じがしたが、歴史的な日中の深い関係を想へば、当然か。教育が相変はらず欧米偏重で、自分を含めて、一般的な日本人の中国に関する知識水準が低いのが問題なのだらう。
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中国史を専門とする学者による近代中国史についてまとめたもの。緻密な研究に基づく詳細な記述がなされている。特に統治や経済のシステムの分析は詳しく、説得力がある。極めて論理的かつ学術的な良書。 「(日本に比べれば)中国は行政上の都市化率がはるかに低い。つまり権力のコントロールがゆき...
中国史を専門とする学者による近代中国史についてまとめたもの。緻密な研究に基づく詳細な記述がなされている。特に統治や経済のシステムの分析は詳しく、説得力がある。極めて論理的かつ学術的な良書。 「(日本に比べれば)中国は行政上の都市化率がはるかに低い。つまり権力のコントロールがゆきとどいていないのである」p50 「現代中国の歳入規模は、日本円に換算しておよそ90兆円、税収がその9割をしめる。GDPに大差のない日本では、税収は37兆円くらい。政府組織の差異や公債の発行を考慮に入れていないので、厳密な比較にならないものの、納税負担は中国が倍以上大きい計算である」p59 「(モース)中国の官僚は、自己の保存、および自分の同僚、上司、部下の生存のためだけに存在しているといえる」p80 「(イギリスは)ランカシャーの綿工業が興隆してくると、原料の綿花をはじめ、アメリカからいよいよ多くの輸入に依存しなければならない。アメリカもイギリスと同じく、中国茶の購入者であったので、アメリカに対するイギリスの支払いも、アヘン輸出の黒字でまかなえるような貿易構造とし、最終的な決済をロンドンの国際金融市場に集約させるグローバルな規模の多角的決済網をつくりあげた。いわゆる世界経済の形成にほかならない。これをイギリスと中国という場に限ってみると、イギリスの産業革命が進めば進むほど、より多くのアヘンが中国に流れ込む、という現象を呈する。アヘン貿易がなくなったら、産業革命のイギリス経済のみならず、世界経済もたちゆかなくなる可能性もある。そこにアヘン戦争が起こらざるを得ない必然性があった」p190 「アヘンを持ち込み、売りつけたのは、確かにイギリスである。しかし中国には、その禁制品を欲する社会的需要と禁じ得ない政治的構造とがそなわっており、政府権力がいかに禁じても、その禁止令を骨抜きにしてしまう厖大、強力な受け入れ態勢が民間会社にあった。くりかえし禁止令を発したにもかかわらず、実現できなかったのは、政府当局が取り締まる有効な手段を持たなかったからである。それは民間の経済活動に対する権力の不干渉という清朝統治の体質に根ざしていた」p192
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