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階級「断絶」社会アメリカ 新上流と新下流の出現
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 草思社 |
発売年月日 | 2013/02/22 |
JAN | 9784794219589 |
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階級「断絶」社会アメリカ
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階級「断絶」社会アメリカ
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アメリカ社会の1960年から2010年を比較して、起こっている変化を分析し、新上流階級と新下層階級に分化し「階級間断絶」状況が限界まで来ているいるということが語られる。嘗ての階級間の争いではなく階級間の乖離、その断絶が社会形成上抜き差しならなくなっているということが主題である。 ...
アメリカ社会の1960年から2010年を比較して、起こっている変化を分析し、新上流階級と新下層階級に分化し「階級間断絶」状況が限界まで来ているいるということが語られる。嘗ての階級間の争いではなく階級間の乖離、その断絶が社会形成上抜き差しならなくなっているということが主題である。 新上流階級は『シンボリック・アナリスト(ロバート・ライシュ) 』『コグニッテブ・エリート(作者) 』『クリエイティブ・クラス(リチャード・フロリダ) 』と定義され、エリート同士の感性、嗜好、文化を共有する集団が形成され、存在感を高めている。親の住む超高級住宅地に住み、認知能力(知能指数)の高い子供達が両親の愛情のもと恵まれた環境で徹底したエリート教育を受けてハーバートかプリンストンかエールに入学する。背景には頭脳の市場価値の上昇、高所得、大学入学選抜制度、そして同類婚などの特殊な環境がある。アメリカはある時期に、若者の認知能力を識別して優秀な人材を大学へ、最優秀な人材を名門大学へと吸い上げるシステム作りに成功した。それによって人的資本の活用効率を想像を超えて上げることができた。異常な高所得集団であるがこれは富によって芽生えた文化ではなく、認知能力の高い人々が同じ企業や地域に集まって独自のコミュニティを作った時に、彼らの際立った感性と嗜好によって生まれる独特の文化である。学歴の高い裕福な人々がそれ以外のアメリカ人から限りなく乖離しエリートバブル極まれりである。読んでいて、珍しいもの見たさの覗き見感覚が刺激される。 翻って新下層階級はますます貧困の進行である。家族は結婚と子供について私生児、非嫡出子、婚外子という母と子だけの生活が最も問題であるにも拘らず、「不完全でも規則違反でもないよくあること」になってしまった。男親は同棲しても結婚しないで子育てや労働、経済的義務から逃れ、寝ている時間とテレビを見ている時間が増えて、最後は麻薬や犯罪に走る。「勤勉でなくなった」、これが世代を超えて拡大再生産される。このような問題は生活保護などの福祉政策では解決できず、却って助長するだけである。アメリカの白人労働者階級は明らかに家族の崩壊が進み、新下層階級は倍増している。人種や民族の問題ではない。 解決策として、ヨーロッパモデルの先進福祉国家がいいかというとそうではない。それでは財政がもたない。リバタリアンの筆者はいう、崩壊しつつあるが建国以来のアメリカンプロジェクトにまだ期待をするべきで、自由と責任を持って勤勉・正直・結婚・信仰を回復することである と。今、少数の新上流階級は内向きで建国精神の美質をかろうじて守っているが、それを他に働きかけることはしない。「普遍的優しさの掟・不可解な中立主義」で「見苦しさ」の「仲良しクラブ」に浸っている。「支配的少数派のプロレタリアート化」であり、彼らは規範に対して自信喪失しソーシャルキャピタルを喚起するよりもわずかの税金を払うことで誤魔化すことに汲々としている。異常に高い報酬も「見苦しい」が違法ではなく、公務員の税金無駄使いや政治家の利権獲得競争と一緒で不誠実な見掛け倒しのエリートの一症状であり、絶対王政下の支配層よりはまだマシだ とする。どうすればいいか。それは新上流階級の人々が自ら実践していることを他の階層の人々にも勧めればよい、ただそれだけのことである 、とこの論考を纏める。 結論が余りにもお粗末でがっかりである。 この本は新上級階級も新下層階級についても深刻な現象の羅列は十分で衝撃でもあり、最後の解決策への期待が厭でも盛り上がる構成になっている。それだからこそ、この結論では余りにも期待はずれだ。最後の最後で作者が突然思考放棄をして結論追求を投げ出したようなものだ。現象の背景分析が甘いので解決策への思考が本質に迫れないのであろう、残念だ。 自分だけ可愛い世間知らずのエリートバブル渦中の新上流階級の人達が、今更世のための行動ができるだろうか。 高額報酬を「見苦しい」ものと表現し「仲良しクラブ」になっているが違法ではない とか 福祉国家批判がマルクス主義批判になる件など、折角の場面で理屈の上滑りや乱暴さが目につく。後半の結論としての道徳律的な倫理観の議論にも違和感を感じる。ここまで読んできた読者が求めているのはそんなことではないはずだ。難しい問題ではあるが、もっと科学的で説得力のある深い議論が欲しいのである。これらの課題には経済的で政治的な視点からの思考も必要だ。 そして必ず階級断絶の解決策はあるはずだ。
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橘玲の著書で紹介させていたので読んでみた。 勤勉、結婚、正直、信仰の4つをアメリカの美徳とし、それが今では所得の高い、いわゆる上級国民の間でのみ保たれているという主張をデータを元に示していた。 上記の主張は概ね賛成できるが、そのほかの人種や結婚、子育てについての意見は賛成しかねる...
橘玲の著書で紹介させていたので読んでみた。 勤勉、結婚、正直、信仰の4つをアメリカの美徳とし、それが今では所得の高い、いわゆる上級国民の間でのみ保たれているという主張をデータを元に示していた。 上記の主張は概ね賛成できるが、そのほかの人種や結婚、子育てについての意見は賛成しかねるし、全体として高齢者によくみられる自分の主張や価値観を人に押し付ける姿勢が随所に見られて読んでいて気持ちの良いものではなかった。 橘玲の著書で要点は述べられているので本書をわざわざ読む必要性はあまりないと感じた。
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トランプ大統領が生まれることを予言したかのような本。 自分の理解では、米国は高学歴の新上流階級と低学歴の下流階級に分断されており、特に白人の下流階級が増えている。 彼らがトランプへの熱狂を生み出した、というストーリーかな。 数多くの統計データを元に、2つの階級が分断していることを...
トランプ大統領が生まれることを予言したかのような本。 自分の理解では、米国は高学歴の新上流階級と低学歴の下流階級に分断されており、特に白人の下流階級が増えている。 彼らがトランプへの熱狂を生み出した、というストーリーかな。 数多くの統計データを元に、2つの階級が分断していることを説明している。 下記の本と合わせて読むと、米国の現状、そして世界が今後進む悲しい将来が見てくる。 絶望死のアメリカ | アン・ケース, アンガス・ディートン, 松本 裕 |本 | 通販 | Amazon https://www.amazon.co.jp/4622089637
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