商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2013/02/16 |
JAN | 9784062881821 |
- 書籍
- 新書
おどろきの中国
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おどろきの中国
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商品レビュー
3.8
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中国社会の構造と毛沢東のカリスマ性の秘密が面白い。 「三国志演義」の思想から毛沢東のリーダーシップを読み解いていく。 「三国志演義」では、皇帝は武力の強い者ではない。 漢の皇祖劉邦は、武の天才項羽を、破るほどの武の達人だが、皇帝になると文民に徹し、文民皇帝として漢帝国400年の礎...
中国社会の構造と毛沢東のカリスマ性の秘密が面白い。 「三国志演義」の思想から毛沢東のリーダーシップを読み解いていく。 「三国志演義」では、皇帝は武力の強い者ではない。 漢の皇祖劉邦は、武の天才項羽を、破るほどの武の達人だが、皇帝になると文民に徹し、文民皇帝として漢帝国400年の礎を作る。 それは武の皇帝となった秦の始皇帝の帝国が15年で滅びたことを反面教師としているのだ。 武で中華を征服したにも関わらず、武の痕跡を消し去って文を表に出すこと。 それこそが「三国志演義」思想の指し示す皇帝の奥義なのだ。 毛沢東が大躍進政策で失敗し、4000万人の餓死者を出した時、人民解放軍のトップで軍のエリートの彭徳懐は、毛沢東排除のクーデタを画策するが、誰も支援しなかった。 人民解放軍は毛沢東を支持したのだ。 何故なのか? 彭徳懐は武を代表する始皇帝であり、魏の曹操に比肩されるからだ。 一方の毛沢東は、文を代表する漢の劉邦であり、蜀の劉備に比肩されるからだ。 中国の皇帝は、優秀な官僚を擁し、皇帝+官僚の政策が過たない限り、正当化される。 その政策が失敗した時、農民は皇帝と時の政権を転覆させることが出来る。 それが易姓革命だ。 中国社会は儒教に裏打ちされた「幇」と言うインフォーマルな組織によって規定されている。 幇はダブルスタンダードを持ち、内には徹底的な利他、外には無法を旨とする。 モデルは蜀の劉備、関羽、張飛の「桃園の義盟」だ。 後にそこに諸葛孔明が加わる。 毛沢東幇に所属していた林彪は、出世するが、毛沢東に忌避され幇を放逐されると身の危険を感じて逃亡を企てる。 しかし、逃亡計画がバレて、燃料不足のままトライデント機で慌てて飛び立ち、途中で墜落して死亡する。 その逃亡計画を毛沢東に告げたのが、林彪の娘だった。 この娘の行動は、毛沢東のカリスマ性を示すとともに、法家の思想(親に対する情よりも、法令を遵守する)の名残を示している。 秦は法家の思想を採用して、法令違反を厳しく罰した。 これは体外的な戦争を、内部に抱え込むことでもある。 つまり、国家の内部が常に戦争状態であったのが秦だったのだ。 その秦が15年の短命で滅びるに至り、漢を樹立した高祖劉邦は、主たる思想として儒教を採用した。 しかし、一方では法家の思想を底流に残した 儒教を主として全面に出し、法家を従として、伏流させたのだ。 儒教+法家のハイブリッド思想によって漢は400年の政治的安定を維持することに成功した。
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めちゃくちゃ面白かった。最近、YouTubeで宮台先生の動画を見て、ファンになって図書館でたまたま見つけて読んだのがきっかけだ。中国の歴史や思想を踏まえた対談はすごく考えさせられた。これからの日本の立ち位置や日本人としてどう中国を捉えればいいか理解しやすかった。
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3人の社会学者による中国の長い歴史、そして日本との関係を社会学の理論なども参照しつつ、現実の観察をしっかりと踏まえて、議論を進めていく。 「おどろきの中国」というタイトルで、なんとなく「やっぱ中国って変な国だよね」的な内容をイメージたのだが、純粋に本当に「おどろいた」。 これ...
3人の社会学者による中国の長い歴史、そして日本との関係を社会学の理論なども参照しつつ、現実の観察をしっかりと踏まえて、議論を進めていく。 「おどろきの中国」というタイトルで、なんとなく「やっぱ中国って変な国だよね」的な内容をイメージたのだが、純粋に本当に「おどろいた」。 これ1冊で、よくわからなかった中国のすがたがモヤの中から立ち上がってくる感じがあった。
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