商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2013/01/11 |
| JAN | 9784480095039 |
- 書籍
- 文庫
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商品レビュー
4.4
9件のお客様レビュー
最終章「見ることのトポロジー」を読んでいる。 最近『本好きの下剋上』を読み終えたので思ったのだけど、あれは中世の聴覚・触覚優位の世界に、視覚優位の文化を持ち込む話でもあるんだなと思った。
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いわゆる“萌え絵”を見たときの、あのなんとも言えない居心地の悪さってなんなんだろう。絵そのものというより、それを見る自分がどういう立場に置かれているかに違和感がある気がして、そこをうまく言語化している本はないかなと探していたときに、この本に出会った。 本書は、西洋絵画をはじめと...
いわゆる“萌え絵”を見たときの、あのなんとも言えない居心地の悪さってなんなんだろう。絵そのものというより、それを見る自分がどういう立場に置かれているかに違和感がある気がして、そこをうまく言語化している本はないかなと探していたときに、この本に出会った。 本書は、西洋絵画をはじめとする視覚芸術における「見る/見られる」の関係を鋭く読み解いた名著。とくに第3章「「見ること」と「見られること」」は印象深かった。西洋絵画における裸婦画の問題点が、ジェンダーの観点から明快に論じられていて、「女性の身体が“光景”として描かれている」というだけではなく、「それを見る鑑賞者が常に“男性”であると想定されている」という構造的な暴力性に気づかされた。 私はこの分野に詳しいわけではないけれど、第3章に書かれているような指摘は、現代の広告やテレビ・アニメ・ゲームにおける女性の描かれ方にも通じるものがある。だからこそ、ただ古典美術の話をしているだけでなく、今の「私たちの目線」についても問いかけられているように感じた。 また、著者は絵画というのは「所有欲」のあらわれでもある、と説く。花やモノ、そして裸婦や私用人、奴隷が絵画で描かれてきたのは、ただの記録ではなく絵の所有者や制作依頼者が「私はこれを持っている」というアピールでもあるのだという。それを知って、風俗画や生物がに対する見方も変わるような気がする。見ることの構造というのは、ずっと政治的で、資本主義的で、それでいて無意識に再生産されているのかもしれない。
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他の方も指摘していることだが、本文そのものは短い。興味深い主張がさまざまあるが、それが論証されることはあまりない。翻訳者の伊藤俊治氏の解説が不充分な点を補ってくれている。 伊藤氏のことばを引くと、 絵画やイメージを様式史として認識するのではなく、今、生きて、見ている我々の地...
他の方も指摘していることだが、本文そのものは短い。興味深い主張がさまざまあるが、それが論証されることはあまりない。翻訳者の伊藤俊治氏の解説が不充分な点を補ってくれている。 伊藤氏のことばを引くと、 絵画やイメージを様式史として認識するのではなく、今、生きて、見ている我々の地層をつくりだしているもの、我々の「現在」を浮かびあがらせるものとして見つめ直そうとする 試みである。 油絵と広告を対比することによって見えてくるものが多いことを教えられた。 ソーシャルメディアでの投稿は広告的な性格のものなのではないだろうかと感じた。
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