ヒッグス粒子の見つけ方 質量の起源を追う

戸本誠, 花垣和則, 山崎祐司【著】

• 販売会社／発売会社: 丸善出版
• 発売年月日: 2012/12/28
• JAN: 9784621086179

商品レビュー

2014/05/06

正直言って良く分からなかったが、ヒッグス粒子の発見の先にあるものとして、いろいろな理論が展開できるとか、面白い話もあった。発見できた確率が９９．９９９．．．％で、というような報道もあったがその考え方も載っていた。シグマ値の関係だ。加速器や検出器の仕組みも詳しく解説されている。これは一度じゃだめで、２回以上読まないと理解できないと個人的に思った。

2013/05/10

本の後半、どのようにして実験するとヒッグス粒子を検出したことになるのか、ということの詳細な説明があって、興味深く読むことができた。実験に根ざしている分、他の単にイメージを伝えようとしている宇宙論の本とは違う面白さがある。

2013/02/15

ヒッグス場とヒッグス粒子をきちんと理解できる本

たいへんな力作だと思います。３人の共著だが、どうやったらこんなうまい説明が創れるのか
そちらの方にも興味が沸いてくる。

特徴は、
・分かり易く誠実な説明 （インチキでない説明・イメージが沸くことを重視）
・説明の進め方（シナリオ）が抜群 （ワクワク･ドキドキで読み終わる）
・薄い（理解が早くできる・一気に読める）

内容は、
前半： ヒッグス場の理論（素粒子と宇宙、質量、標準模型、対象性、ゲージ、ヒッグス場）
後半： ヒッグス粒子を見つける実験 （加速器、検出器、膨大な不要データからヒッグス粒子を見つける方法）
最後： ヒッグス発見を超えて （今後の展開、革命の熱気）

著者らがヒッグス理論をどう考えているかなどが明確に書かれている点、最近の物理の課題までサラリと触れていて全体像がつかめる点も良いです。