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クライシス・キャラバン 紛争地における人道援助の真実
2,420円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東洋経済新報社 |
発売年月日 | 2012/12/01 |
JAN | 9784492212035 |
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クライシス・キャラバン
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クライシス・キャラバン
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商品レビュー
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2013.6記。 CNNで難民キャンプの報道を見て、いてもたってもいられずささやかな寄付をネット経由で募金する。そのお金はどこでどう使われているのか。このルポルタージュを読むと胸ふたぐ思いがする。 「クライシス・キャラバン」とは、文字通り世界でもっとも刺激的に報道されている人...
2013.6記。 CNNで難民キャンプの報道を見て、いてもたってもいられずささやかな寄付をネット経由で募金する。そのお金はどこでどう使われているのか。このルポルタージュを読むと胸ふたぐ思いがする。 「クライシス・キャラバン」とは、文字通り世界でもっとも刺激的に報道されている人道危機の現場(ジェノサイド、飢饉、紛争)を常に求めてさまよう援助機関を指した(おそらくは著者の作った)言葉。国連機関、NGOの旗が立ち並ぶ難民キャンプ付近ではホテルの部屋代は高騰し、売春宿が立ち並ぶ。何より、報道される現状が悲惨であればあるほど、援助機関の募る義捐金への応募の額は膨らむのだ。 「どのNGOも(ニュースのインタビューに)他より多くの死者数を提示しようとしました。というのも一番大きい数字を示した人物が、その夜の9時のニュースに映ることをみんな知っていたからです。」(P.26) 途上国政府、すなわち援助を受け取る側は、「援助産業の内部での競争を利用するのに精通するようになった」(P.147 )。ついには援助の終了を恐れ、次の危機を自ら作り出す。水源に毒を投げ込み、住民に耕作を放棄させ離散させる。「飢饉と難民」が新たに生みだされる。著者は、特に最近のダルフール危機はこのようにして生じたとほぼ断言している。 いっそ援助などしないほうがましなのか。著者はこれを古くて新しい問題として捉えている。赤十字を設立したデュナンは、そこに苦しむ人がいるならば、と中立の人道支援を唱え、ナイチンゲールはそれこそが「国民が戦争に耐えられる期間を長引かせている」と批判した。本書を読む限り、この答えはまだ出ていないように思える。 最後に、本書は「キャラバン」たちを非常に批判的に見ているが、現地で迷い悩みながら働くスタッフへの敬意を失っているわけではない。単なる援助悪玉論に堕した類書も多い中、「まず何が起きているかを問う」という本書から学ぶ点は多かった。
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「人道援助」が巨大なビジネスになり、ドナー諸国の巨額の金が動き、契約機関・報道機関・ジャーナリストなどを巻き込んで、壮大な無駄になっている現状。 闘士や戦士をアメとムチで戦わせ、スポンサーがカウチポテトで楽しむ構造。様々に悪として語られて来たけれど、世界に認識されるにはまだ少し...
「人道援助」が巨大なビジネスになり、ドナー諸国の巨額の金が動き、契約機関・報道機関・ジャーナリストなどを巻き込んで、壮大な無駄になっている現状。 闘士や戦士をアメとムチで戦わせ、スポンサーがカウチポテトで楽しむ構造。様々に悪として語られて来たけれど、世界に認識されるにはまだ少しかかりそう。
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これはキツい。紛争地への支援はどれほどの意味があるのか。資金を提供することが侵略者への加担となり、戦争を長引かせる要因になりえるという、そんなことはおおそらく先進国の裕福層は考えもしなかっただろう。
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