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日本近代短篇小説選 大正篇 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/11/19 |
JAN | 9784003119136 |
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日本近代短篇小説選 大正篇
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日本近代短篇小説選 大正篇
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商品レビュー
4
8件のお客様レビュー
収録作についての巻末解説がとても良い。〈二葉亭四迷が「浮雲」を書いた40年後に谷崎と芥川が「小説の筋の芸術性」をめぐる論争をしてた〉って所でハッとさせられます。たった40年の間でこれだけ「小説」の書き方が進化した事への驚きと言えば良いのか…。そして、本書に収録されている16編を、...
収録作についての巻末解説がとても良い。〈二葉亭四迷が「浮雲」を書いた40年後に谷崎と芥川が「小説の筋の芸術性」をめぐる論争をしてた〉って所でハッとさせられます。たった40年の間でこれだけ「小説」の書き方が進化した事への驚きと言えば良いのか…。そして、本書に収録されている16編を、この二人の論争である「筋」と「詩的精神」の分布で解説されているのがとても面白くて、収録された作品それぞれマッピングされることで見えてくるものがあってなるほどなぁと。
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どれもこれも面白い短編で、夢中で読みました。 肩肘張らず読める作品ばかりです。 それでいて、当時の文芸の流れも窺えるような人間観察、心情表現も面白い。 芥川などの誰もが知る有名な文豪から、その時代を象徴しつつもあまり読む機会のない作家、全く名前すら聞いたことのない作家まで、幅広...
どれもこれも面白い短編で、夢中で読みました。 肩肘張らず読める作品ばかりです。 それでいて、当時の文芸の流れも窺えるような人間観察、心情表現も面白い。 芥川などの誰もが知る有名な文豪から、その時代を象徴しつつもあまり読む機会のない作家、全く名前すら聞いたことのない作家まで、幅広い短編作品が集められています。 それがかえって面白い。同じ時代でもこうも文体も内容も変わるのかと楽しい。 文章もいい具合に堅苦しく、読み応えがある。 この時代の人の方が、古典の素養が高いこともあってか、言葉を噛みしめるように味わうことができた。 こうして並べてみると、芥川の文筆の凄さ、語りの力強さとユーモアが浮き出てくる。 既知の作家の特徴までも感じられて、それも新鮮さがあった。 個人的お気に入りは、里見弴と久米正雄、有島武郎の作品、もともと好きだった菊池寛の作品です。 当時の大衆小説の様相が窺われる久米正雄の「虎」は、こちらも掲載作品となった岩野泡鳴の「猫又」内での批判の様子も合わさって、新鮮な感触で読めた作品。 有島武郎の「小さき者へ」は、読んでみたいと思いながら機会がなかった作品。今回読んでみて心に残った作品の一つです。 全体を通し、親子や家族の姿が印象的です。 この時代だからこその家族のあり方がありますが、親になる男の心情がとても細かく描かれていて興味深く思いました。 もちろん、少ないですが、女性の描く女性も印象深い。
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千葉俊二氏による解説がとてもいい。解説を読むと、それぞれの短編の良さや特徴があらためて理解でき、ああ、そういう視点で見ることができるんだ、ということがわかる。 それに加え、小説論ともいうべき解説もおもしろかった。谷崎の「筋の面白さ」芥川の「詩的精神」漱石の「(F+f)」それを発展...
千葉俊二氏による解説がとてもいい。解説を読むと、それぞれの短編の良さや特徴があらためて理解でき、ああ、そういう視点で見ることができるんだ、ということがわかる。 それに加え、小説論ともいうべき解説もおもしろかった。谷崎の「筋の面白さ」芥川の「詩的精神」漱石の「(F+f)」それを発展させた千葉氏による座標軸「a(s+p)」による分析、表現と内容との二項対立にかみついた里見弴のくだりも興味深い。
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