商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2012/10/23 |
JAN | 9784122056886 |
- 書籍
- 文庫
継母礼讃
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継母礼讃
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商品レビュー
3.9
18件のお客様レビュー
リョサはストーリーにあまり捻りはないので、途中で終わりは見えてしまったが、名画をストーリーに絡めているのが一興だ。美少年フォンチートのキャラクターの妖しさが際立っている。短いしこ難しくないしささっと読める。リゴベルトのキャラも可愛い。続編を読みたくなる。
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原書名:ELOGIO DE LA MADRASTRA(Vargas Llosa, Mario, 1936-) ルクレシアの誕生日◆リディア王カンダウレス◆水曜日の耳◆蛍の眼◆水浴の後のディアナ◆リゴベルトの沐浴◆愛と音楽のウェヌス◆涙の塩◆人間のようなもの◆膨らんだ官能的な鼻◆食...
原書名:ELOGIO DE LA MADRASTRA(Vargas Llosa, Mario, 1936-) ルクレシアの誕生日◆リディア王カンダウレス◆水曜日の耳◆蛍の眼◆水浴の後のディアナ◆リゴベルトの沐浴◆愛と音楽のウェヌス◆涙の塩◆人間のようなもの◆膨らんだ官能的な鼻◆食後の会話◆愛の迷宮◆悪い言葉◆薔薇いろの若者◆エピローグ 著者:マリオ・ヴァルガス=リョサ(1936-) 訳者:西村英一郎(1949-) 解説:池内紀(1940-)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「絵になる・・・」「絵のような・・・」という言葉がある。理想的な関係(とくに、恋人同士)を指すことが多い慣用句だが、絵というからにはそれを鑑賞する者がいる。 「継母礼賛」の登場人物たちは、それぞれが「絵に描かれた二人」であり、またそれを「覗き見る者」(=介入者)でもある。ルクレシアは父子二人に対して継母、アルフォンソは夫婦に介入する間男、リゴベルトは義母と子の妖しい関係を知ってしまう夫という、ある関係の当事者でありながら、他の関係の第三者といいう立場を持っている。これらの関係は表紙および挿絵の絵画に表わされ、そのイメージは幻想的な寓話として挿入される。 物語の終盤では、リゴベルトが妻と子の関係を知ることで、三つの絵画はつながり、いびつなコラージュ作品になる。異なった意味をもつイメージ群は重なりあうことなく、全ての関係性は破壊される。 寓話の中でも、とくに「受胎告知」の物語が謎めいている。平凡な人生を望むマリアにアルフォンソに似た天使が唐突に受胎を告げるのは、絵画という時を止められた世界へ次元を超えて作用する存在(=作者)を思わせるし、リゴベルト・アルフォンソ父子の元に残った侍女フスチニアーナの今後も想起させる。
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