神々の革命 『古事記』を深層から読み直す 未来への歴史

小路田泰直【著】

• 販売会社／発売会社: かもがわ出版
• 発売年月日: 2012/09/22
• JAN: 9784780305609

商品レビュー

2013/02/03

チェック項目4箇所。人の本質は、その自立性にではなく、他者依存性にある、食糧（エサ）の獲得という生存に必須の行為すら他人に任せる、その徹底した他者依存性にこそ、人の本質はある。この国には「ハツクニシラススメラミコト」（初めて国を統治した天皇）が二人いた、一人は神武天皇であり、もう一人は崇神天皇である、二人もいるから、一人はウソだということで、それが神武天皇否定論の根拠にもなってきたわけだが、素直に考えれば、それはこの国の建国が二度あったことを示していた、一人目のハツクニシラススメラミコトが切り開いた王朝は、やがて二人目のハツクニシラススメラミコトの切り開いた王朝によって取って代わられた、だから崇神革命の中で、神武天皇に憶いを寄せる人々が滅び去っていったとしても、それはありうべきことだったのである。仁徳天皇以降の天皇になると、必ずしもそうではなくなる、自らは固辞し、他におされて天皇になる天皇が増え始める、対語的にいえば、なりたくもないのに天皇になるう天皇が増え始めるのである。古代の出雲に人口が集中した理由……出雲が古来日本を代表する鉄の産地であり、鉄を求めて、全国津々浦々から人がやってきたからであった、この国最大の鉄の供給地の一つだったのである、もう一つの理由は、出雲が、九州南端を拠点に活動していた天照大神やオホヤマツミの神に仕える人たちが、瀬戸内海や太平洋を経由して大和に進出する以前に、日本海を経由して進出していた、大和王権にとっては「古都」にあたる地だったからではなかったのだろうか、これはもう推測の域を出ない。

2012/11/23

「王は女であるのが自然だった時代」
「女帝問題とその解決法」
「天皇から政治責任を剥奪したことの意味」
などなど，歴史，文学から一方踏み出し，政治的な論説といえるかもしれない。

「古事記」を深層から読み直すために「日本書紀」を解説している。
「「古事記伝」の作者本居宣長も，実はおなじことをしている。」
すみません。それ真似たって言っていないでしょうか？