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見守る保育(2) 子ども同士の関係から育つ力-0・1・2歳の「保育」 PriPriブックス2
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見守る保育(2) 子ども同士の関係から育つ力-0・1・2歳の「保育」 PriPriブックス2

藤森平司【著】

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見守る保育(2) 子ども同士の関係から育つ力-0・1・2歳の「保育」 PriPriブックス2

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 世界文化社
発売年月日 2012/08/25
JAN 9784418128037

見守る保育(2)

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2012/10/30

「子どもを“3歳まで家で育てる”の本来の意味とは 子育てにおいて「3歳までは家庭で育てるべきだ」という声があります。それはある意味正しいものだそうですが、現在の社会のスキームを考えると、難しくなっているといえるでしょう。そもそもその話はどこから出たのか、今回はそれを追ってみたい...

「子どもを“3歳まで家で育てる”の本来の意味とは 子育てにおいて「3歳までは家庭で育てるべきだ」という声があります。それはある意味正しいものだそうですが、現在の社会のスキームを考えると、難しくなっているといえるでしょう。そもそもその話はどこから出たのか、今回はそれを追ってみたいと思います。  * * * 家庭という漢字に注目してみましょう。家という字の「うかんむり」は、屋根の下、もっとさかのぼれば洞窟の中ということになります。人類は洞窟の中で、安心してみんなで火を囲んで食事をしながら家族を構成していったといわれています。そして、この洞窟の中の状況を家庭といったのです。(中略) お父さん、お母さん、おじいさん、おばあさん、おにいさん、おねえさん……これらの人たちがいっしょに食事をすることを共食といいます。この共食関係のなかで赤ちゃんはさまざまな発達過程を見ながら他者を知り自己を確立していきました。 こうして見てくると、「3歳までは家庭で育てるべきだ」という言葉の本来の意味は、「3歳までの子どもは共食関係のなかで育てられるべきだ」ということになります。ところがよく聞く「3歳までは家庭で育てるべきだ」という意見は、実は「3歳までは(保育施設ではなく)自宅で育てるべきだ」という意味です。 ところが、現在の自宅の多くは、母親と子どもという二者関係しか作ることができません。これは、もはや本来の意味での家庭ではありません。 昔は家庭にはいろいろな人間関係があったので家庭=自宅でしたが、今は家庭=保育施設ということができるかもしれません。なぜなら保育施設には共食関係が存在するからです。 3歳までは保育園がいい、幼稚園がいい、自宅がいいと論議するのではなく「3歳まで、共食関係のある環境で育てられる」ことを保障すべきではないでしょうか。 かつては保育園でも母親の存在が重要と考え、保育者と乳児の間に二者関係を築くことに力を注ぎました。地域や家庭に共食関係がある場合はそのほうがよかったでしょうが、今は逆に保育園のなかでも共食関係をしっかり築き、家庭や地域に対しても、共食関係が復活するように積極的な支援を行うべきでしょう。 ~見守る保育[2] 子ども同士の関係から育つ力『0・1・2歳の「保育」』より ----- 「赤ちゃんや子どもが父親を遊び相手に選ぶ理由」 子育てにおける父親の存在についての研究でおもしろい話があります。それがこのタイトル、「赤ちゃんや子どもが父親を遊び相手に選ぶ理由」です。少しご紹介します。 ※語り手 新宿せいが保育園園長、保育環境研究所ギビングツリー代表・藤森平司さん  * * * 赤ちゃんの遊び相手は母親がよいように思われますが、母親は赤ちゃんの遊び相手にはならないそうです。なぜか? 1歳児にとっての遊びとは、たとえば帽子代わりにバケツを頭にかぶって階段を10回も20回も上り下りすることだったりしますが、そうした“くだらなさ”に、母親は決して付き合わないといわれています。このくだらなさに付き合えるのは父親か子ども同士です。(中略) 赤ちゃんは遊び相手としてくだらなさに付き合ってくれる父親(男性)を選びますが、男性だけがいればよいわけではありません。何かあったときに救いになってくれる安全基地としての母親(女性)の存在も欠かせません。 幼児になると、父親の役割は変わります。その年齢になれば、遊び相手は同じ発達程度の子どもになります。もはや父親は遊び相手ではありませんが、環境に積極的に働きかけたり、主体的に関わろうとする姿を幼児は父親から学びます。 一方、母親からは守る態度を学びます。子どもの1日の生活の中でこうしたバランスが取れていることが望ましいのですが、いつの間にか多くの家庭から父親の存在がなくなりかけています。仕事が忙しいことも理由のひとつですが、子育てをする父親が母親のように子どもに接してしまうことも原因です。 保育園が母親の代わりをしようとしたように、父親も母親の代わりをしようとしています。母親がそれを望むことが多いからです。本来、父親と母親では役割分担をしなければなりません。多様性のなかでこそ、子どもはさまざまなことが学べ、自己を確立していけるからです。 ~見守る保育[2] 子ども同士の関係から育つ力『0・1・2歳の「保育」』より

Posted by ブクログ

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