商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2012/08/24 |
JAN | 9784106037146 |
- 書籍
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消えたヤルタ密約緊急電
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消えたヤルタ密約緊急電
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商品レビュー
4.2
8件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「消えたヤルタ密約緊急電」 〜情報士官・小野寺信の孤独な戦い〜 岡部伸 ヤルタ密約というのは歴史の教科書にも記載のあるヤルタ会談でアジアに関する戦後処理を下記の内容を3人で非公開で合意したものである。(一部抜粋) ドイツ降伏後3ヶ月以内に日本に参戦する 樺太南部及び隣接島嶼をソビエトに返還 千島列島をソビエトに譲渡 アメリカ:ルーズベルト イギリス:チャーチル ソビエト連邦:スターリン 当時、日本は和平交渉を不可侵条約を結んでいるソ連に仲介してもらうことで政府は考えていた。 参戦する予定のソ連に楽観的希望が強くなっている時に上記密約情報を入手し、日本に打電した情報士官小野寺信陸軍少将の電報が公文書等に残っていなく、闇に葬られた。 国家戦略に関する重大な情報を得ながらも不都合な真実は封殺され、活かされなかった。 著者は同様の日本官僚型組織は現在も多いと指摘する。 消えた電報を他国の公文書(イギリス、アメリカなど情報公開されたものには当時、日本の暗号解読された電報などの記録もある。) を著者が読み解く。 インテリジェンスの必要性の再認識と諜報の神様と言われた小野寺信氏について、とても興味深く面白い本でした。 ちなみにロシア語で「ツシマ」という言葉があり意味は「格下の相手に不覚をとる」
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戦後日本を振り返ると瀬島龍三はキーマンの一人であると考える。瀬島は戦前の超エリートで陸軍中枢にいた。大東亜戦争はエリートが判断を誤ったところに大きな敗因があった。終戦後はシベリアに抑留されソ連に洗脳を施された。帰国後、堀栄三に謝罪したのはまだ良心の炎が辛うじて消えていなかったのだ...
戦後日本を振り返ると瀬島龍三はキーマンの一人であると考える。瀬島は戦前の超エリートで陸軍中枢にいた。大東亜戦争はエリートが判断を誤ったところに大きな敗因があった。終戦後はシベリアに抑留されソ連に洗脳を施された。帰国後、堀栄三に謝罪したのはまだ良心の炎が辛うじて消えていなかったのだろう。彼の転向・二枚舌・無責任・経済的成功が日本の姿とピッタリと重なる。 https://sessendo.blogspot.com/2020/08/blog-post_69.html
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2012年刊。 著者は産経新聞編集委員。 第二次世界大戦の日本の戦争指導につき、一部の単発・例外事象を除き、情報保秘と活用に決定的問題のあったことは従前言い尽くされ、本書もこれを追認している。 ただし、本書はその中で特異な存在であった人物である武官小野寺信について、従来から...
2012年刊。 著者は産経新聞編集委員。 第二次世界大戦の日本の戦争指導につき、一部の単発・例外事象を除き、情報保秘と活用に決定的問題のあったことは従前言い尽くされ、本書もこれを追認している。 ただし、本書はその中で特異な存在であった人物である武官小野寺信について、従来からの資料に加え、新規に公開されてきた英国秘密文書を新基軸に、エストニア、スウェーデンから的確な情報を送信し続けた人物の足跡を辿っていく。 エストニアでの杉原千畝との邂逅、ポーランド情報担当者に貫いた誠、高いインテリジェンス能力は驚異的ではある。 この点、ソ連対日参戦決定のヤルタ密約だけでなく、独ソ戦開始、独軍戦況不利、それゆえの対米参戦回避打診、緒戦から終結模索打診、P宣言受諾直前の天皇制保持容認の方向性など、小野寺提供情報は実に特筆すべきであることは論を待たないだろう。 とはいえ、些か穿った書き方になるが、「誠」とはいえ、小野寺も、多聞に洩れず、多額の資金・機密費を投入しており、貧者の誠、紐付きのない誠、というわけではない。 また、そもそも小野寺が的確な情報提供者だから、他の情報担当者との繋がりが出来た面もあろう。 これらは、ある意味当然のことだが、彼方此方の叙述から偏りが見られる著者の小野寺贔屓を一歩引いて観察すべきことを示唆すると言えようか。 もとより、クロスリファレンスや他書への目配せもきっちりした本書は、内容十分の重厚な書と言ってよいだろう。 ところで、本書は日本の参謀本部戦争指導班へのコミンテルンの浸透につき興味深い仮説を提示する。 そこから見えてくるのは、班員だった瀬島龍三はもちろん、戦争指導班長種村佐孝大佐は要注目すべき人物という点。 本書で触れられるものとして、戦後、種村は本当に日本共産党に入党したか?という疑問。 さらに本書はいう。戦況不利の中、日本の軍人指導部らは顕著な英米嫌悪、ソ連擦り寄りの心性であると。ただそれが中立条約締結相手国だからか、他の要素は本当になかったのか?、と。 本書からは こういう疑問も湧くが、そういう疑問を惹起させるところも本書の買いの部分といえそうだ。
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