商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2012/05/25 |
| JAN | 9784106037092 |
- 書籍
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文明が衰亡するとき
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文明が衰亡するとき
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商品レビュー
3.5
14件のお客様レビュー
ローマ、ベネツィア、アメリカ(と最後にオランダを少々)について、その興亡を検証する一冊。 正直に言うと、少し期待外れ。 それぞれの文明について検証はされているが、共通点や相違点の対比、日本との対比は不十分。 作者としては、「この書物は、言ってみれば歴史散歩である。文明の衰亡につ...
ローマ、ベネツィア、アメリカ(と最後にオランダを少々)について、その興亡を検証する一冊。 正直に言うと、少し期待外れ。 それぞれの文明について検証はされているが、共通点や相違点の対比、日本との対比は不十分。 作者としては、「この書物は、言ってみれば歴史散歩である。文明の衰亡について、一般法則を探し求め、それを現代にあてはめようなどと、私は考えていない。……感覚的な批評を許していただくことにしよう」という意図らしい。この一節が出てくるのは漸く269頁になってからなのだが。 また、寄り道というか、微に入りすぎている部分が多いと感じる。アメリカの都市構造の推移は蛇足じゃなかろうか。 その他、1981年著ということもあってか、独特の用語法も気になる。 そういった部分をカットして新書サイズにすれば、もっと評価されたかもしれない。 原著は40年以上前の作品なので、現代ではより良い類書がありそう。
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◯ 運命は変わり易く、また無情である。しかし、だからこそ人間は、いついかなる場合にも最善のことをすべきであるという態度がそこにうかがわれるからである。(91p) ◯ 冒険を避け、過去の蓄積によって生活を享受しようという消極的な生活態度は、ヴェネツィア人の貴族の男子で結婚しない人...
◯ 運命は変わり易く、また無情である。しかし、だからこそ人間は、いついかなる場合にも最善のことをすべきであるという態度がそこにうかがわれるからである。(91p) ◯ 冒険を避け、過去の蓄積によって生活を享受しようという消極的な生活態度は、ヴェネツィア人の貴族の男子で結婚しない人が増えたことに現れていると言えるであろう。(172p) ◯ アメリカでおこっている大衆民主主義化=福祉国家化という現象は、政治権力を持つものを制限するというよりは、疲れさせるもののように思われる。(244p) ◯ アメリカにしかないアメリカのよさとは、「他国のように"国家"ではない。"国土"でもない。そうではなくて、アメリカは、"信条"なのだという信念」に基づくものであり、それは孤立の上にのみ可能なものだからである。(272p) ★ローマ、ヴェネツィア、アメリカの衰亡について考察している。それぞれが大変面白い歴史読み物になっている。ただしそこに共通する法則を見出して教訓にするとか、そういった目的は感じられない。だいたい、ローマやヴェネツィアの長い歴史の総括と、現在進行形のアメリカの話を同列には語れないだろう。 ★とはいえ、アメリカの章もとても面白い。都市の変遷の話、正しさを信じベトナム戦争に向かい自信を失う話、文化と技術を惜しみなく世界に広め、国際政治に関わっていったが故に優越性を失う話、福祉国家化が政府を疲れさせ国民の不満も解消しないという話、それぞれが面白いが1冊の本に詰め込みすぎの印象だ。この本は論文として読むのではなく、エッセイとして読むのが楽しい。
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本書は1981年に書かれた本だが、2023年の今読んでも真新しさを感じる。正に古典。 大きな版図を誇ったローマ文明、日本に似た海洋通商国家ヴェネツィア、現在文化を代表するアメリカを題材に文明が隆盛する事情、衰亡に至る過程と要因を丁寧に、粘り強く書かれている。 特にヴェネツィ...
本書は1981年に書かれた本だが、2023年の今読んでも真新しさを感じる。正に古典。 大きな版図を誇ったローマ文明、日本に似た海洋通商国家ヴェネツィア、現在文化を代表するアメリカを題材に文明が隆盛する事情、衰亡に至る過程と要因を丁寧に、粘り強く書かれている。 特にヴェネツィアは日本に環境が似た資源がない貿易立国であることから、その盛衰の過程は興味深く感じた。 印象残った点は、資源や人口などの確固たる基盤がない国が隆盛するのは、その時々の環境に適応したときであること、しかし環境は必ず変化すること。 ヴェネツィアの場合は、東方諸国の加工品を西洋諸国に転売(反対に西洋からは原料を仕入れて転売)する図式が崩れたとき(東方からはオスマンの版図拡大への武力対抗を迫られ、西方では希望峰ルートの開拓のため独占的な貿易ルートが崩された)であった。ヴェネツィアも希望峰ルートでの貿易へ参画できれば以後の繁栄も続いた可能性があるが、それまでに確立した国の運営体制を続けたため、海上貿易の競争力を維持できなかった。即ち、長期的展望が見通せない場合は、目先の苦労や落ち込みがあっても、変化が必要であるということ。
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