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ヘヴン 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2012/05/15 |
JAN | 9784062772464 |
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ヘヴン
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商品レビュー
3.6
468件のお客様レビュー
"創作の動機として、常に倫理全般への欲望があります。信仰や善悪や生命倫理……その中でも生殖は発端という感触があります。妊娠して出産をするというのは、いったい何が何をしていることなのか。それはいいことなのか、そうでないのか、あるいはそういった評価と関係ないことなのか。書く...
"創作の動機として、常に倫理全般への欲望があります。信仰や善悪や生命倫理……その中でも生殖は発端という感触があります。妊娠して出産をするというのは、いったい何が何をしていることなのか。それはいいことなのか、そうでないのか、あるいはそういった評価と関係ないことなのか。書くことで理解したいとかではなく、自分が問題だと思うことを、その時できる技術の限りをもってやっておきたい" ここを出発点にしていろいろ考えたい。reproductionはいいことでもわるいことでもない、ただそうしたいからという欲望の帰結であるけど、reproductionsのつながりや組み合わせが信仰とか善悪を生むということなのだろうか。当たり前と言えばそうなんだけど、川上未映子本人がいうようにそうしたものの発端という視点で生殖を捉えることなのかもしれない。じゃあ、両親がそこ責任者ということになるわけで、たしかに家庭環境を整えることは彼彼女が果たすべき責任であろう。だが、他者とのかかわり、他者の生殖とのかかわりのなかで生まれる信仰や善悪はその責任を一人に返せるものではなく、Peopleの持っている根源的な原罪ともいうべきなのだろうか。それは百瀬の言ういじめ論的な詭弁のなかで説明される欺瞞と嘘で塗り固めた暴力性に似ている。彼の主張には誤りが多く含まれるものの、納得させられそうな気持ち悪さはそこを突いているからだと思う。
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グリーンピースとかの意識高い系の言ってることがイラッとくるのはなんでかって思うに全くリアルではないというかこんなにも脆い子どもたちが酷い目に遭っているというのにキミらはクジラがどうとかマジどうでもいいこと気にしてて要するに気持ちが通じ合わないってことなんよなぁ。キミらクジラを救う...
グリーンピースとかの意識高い系の言ってることがイラッとくるのはなんでかって思うに全くリアルではないというかこんなにも脆い子どもたちが酷い目に遭っているというのにキミらはクジラがどうとかマジどうでもいいこと気にしてて要するに気持ちが通じ合わないってことなんよなぁ。キミらクジラを救う前に虐めにあっている子どもたちを一人でも助けてみたらどうなんかと。 というわけでとことんイジメを描写し続けるこういう本をたまには読まないとお花畑の住人と呼ばれてしまうからね。このダークな気持ちを忘れないぜ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
#ヘヴン #川上未映子 ※微ネタバレ うまく言葉にできないなぁ。 それくらい色んな側面を含んでいて、説明のできないもどかしさを直視させられ続けていた。 主張だけを見れば全員に少しずつ共感するし、 でも苦しみを内側から見ていれば百瀬の主張が成立することが正しいとは言い切りたくはない。 全体で考えればそれはうっすらとした正論なのかもしれないけど、それに頷いて終わり、というのは違和感を持つし、人として心のある意味を問いたくなるような気持ちになる。 なんか複雑な気持ちで、まとまらない。 前半の2人のやり取りや言葉選びがとても美しくて、 2人の魂の美しさと繊細さが文字に出ていて 互いを拠り所にしていたあの時間。 そういったものを感じてからの中盤以降は、 精神的にくるものがあった。 帯の言葉にもあった通り、誰が強く誰が弱いのか。 私としては、自らを選び続けたコジマは強いと言いたい。 だからと言ってそれを「強さ」と一括りにするのはあまりに雑な気がする。ただ闘うために選び取ったもの、 というのも違う気がする。 あんな経験がなければ、コジマはそれを選ばなくても良かったかもしれない。 うまく言えないけど、コジマや主人公がお母さんや医者のような、少しだけ世界を長く生きている大人たちや、似た魂の方を持つ人たちの存在に、少しずつ救われることをただ祈っている。 最後、世界の美しさに立ちすくむ主人公の描写。 それでも世界が続いていく残酷さも感じて、終盤のコジマを思いださずにはいられなかった。 彼らが生きている間に、ヘヴンに辿り着けるといいな。 いや、最後のあの描写はもしかして、いろんな事を考え手術をし、その結果得られた彼にとってのヘヴンなのかもな、ぐるぐる。
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