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感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性 講談社現代新書
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感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性 講談社現代新書

高橋昌一郎【著】

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感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性 講談社現代新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2012/04/19
JAN 9784062881531

感性の限界

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商品レビュー

4.1

76件のお客様レビュー

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2025/01/04

著者が一人多役。哲学者になったり行動経済学者、認知科学者、進化論者、実存主義者、カント主義者や急進的フェミニスト、会社員、運動選手、大学生など多彩に顔を使い分けながら、対話式で感性の限界を探る。 頻繁に脱線し、それを司会者に軌道修正されながら進むが、脱線した話も面白くて中断しな...

著者が一人多役。哲学者になったり行動経済学者、認知科学者、進化論者、実存主義者、カント主義者や急進的フェミニスト、会社員、運動選手、大学生など多彩に顔を使い分けながら、対話式で感性の限界を探る。 頻繁に脱線し、それを司会者に軌道修正されながら進むが、脱線した話も面白くて中断しないで欲しいくらいのクオリティ。自由意思とは何か、感情は如何に生成されるか、不合理性の話、ミルグラムの実験、分析的システムと自律的システム、環境決定論など、興味深い話が続く。 とりわけ印象的だったのは、自らの子孫を残す意義についての議論。子供は「自分の遺伝子」を引き継いでくれるものという考えがあるが、引き継がれるのは「種の存続」で「自分の遺伝子」自体はどんどん薄まっていって数世代後には殆ど消え去ってしまう。固執しても仕方ない。また「自分が生きた証」としてのミームだって、知人が死ねば消えていく。自分の子供が可愛いのは、その代における責任の分担でしかないのだと。子孫繁栄とか先祖から引き継いだ命みたいな考え方をしがちだが、そう考えると少し楽になる。ちなみに独身の哲学者も多く、デカルトをはじめ、カント、ショーペンハウアー、キルケゴール、ニーチェ、ルイス・キャロルもウィトゲンシュタインも未婚。 他には、「苦味」の話。苦味は多くの毒性物質に含まれる味なので、本来は遺伝的に動物が好む対象ではない。遺伝子の命令通りなら口にしないはずだが、人間はみずからのプログラムを超越して、みずからの利益を優先させる事ができたという話。餓死しかねない状況もあったのかも知れないが、確かに直感に反する動作が可能で、時にそれは勇気と呼ばれるものだろうか。 感性に限界があるのかは分からなかったが、そうした議論の存在は分かるし、本書のお題に沿って考えていく過程や、しかも登場人物がカリカチュア化されていてキャラが立っているので、読みやすく、眺めるだけでも楽しい本だった。

Posted by ブクログ

2024/09/30

感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性 著:高橋 昌一郎 講談社現代新書 2153 幻影;ライプニッツは、あらゆる問題を理性的に解決できると信じていた 限界とは、幻想と置き換えても分かりやすい ただ、人類の進歩によって限界にたどりつくと、また、新しい地平線が新たになり、視野...

感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性 著:高橋 昌一郎 講談社現代新書 2153 幻影;ライプニッツは、あらゆる問題を理性的に解決できると信じていた 限界とは、幻想と置き換えても分かりやすい ただ、人類の進歩によって限界にたどりつくと、また、新しい地平線が新たになり、視野が広がっていく 高橋昌一郎氏の3つの限界シリーズ  ①理性の限界:選択の限界、科学の限界、知識の限界  ②知性の限界:言語の限界、予測の限界、思考の限界  ③感性の限界:行為の限界、意思の限界、存在の限界 本書 内容は、けっこう辛辣です 本書が問うのは、なぜ理性的であるはずの人間は、このような愚かな集団行動をとるのだろうかということです ■行為の限界 ・人間の行動を支配しているのは、理性や知性ばかりではない。感性に基づいていると考えられる ・ヒトが外界を認識するためには、五感を用いる以外に方法がない ・旧来の心理学から、自己の心的過程を自ら観察し記述すること、を、行動科学といっている ・人間の感情は、体内の化学物質が支配している   恐怖:アドレナリンが分泌している状態   恋愛:ドーパミンと、ノルアドレナリンの分泌量が増加し、セロトニンの分泌量が減少している ・ダイエル・カーネマンがたどり着いた行動経済学とは、人間の様々な特性、バイアスが支配する世界である ■意思の限界 ・生活環境において個人の欲求が満たされている状態を、適応とよぶ。  一方、自己の要求が社会的に満たされていない状態に必要になるのが、自制である ・二重過程理論:頭(分析的システム)は、止めるべきだと考えても、身体(自律システム)がその判断を無視して暴走させる ・盲目的に服従するという行動様式は、脳に遺伝的に組み込まれているもの、それは、個体が生存し、結果的に遺伝子を残す可能性をふやすことだ ・生命の2つのシステム、自律システムは、遺伝子の利益を優先し、分析的システムは、個体の利益を優先する ・生物の脳とは、それぞれの構造に合わせて設計されたものではなく、新たな機能が継ぎ足されて進化をしてきたもの ・神は論理を超える存在とかんがえれば、答えは簡単です。全能にして、全知 ・現実世界の過去・現在・未来はすべて確定済みでなければならない ・量子力学によって全能なる神など、存在しない ■存在の限界 カミューのテーゼ ・真に重大な哲学上の問題はひとつしかない。自殺ということだ  人生が生きるに値するかしないか、これが哲学の根本問題に答えることである ・自殺の問題に比べれば、真理の追究は遊戯にすぎない ・実存は本質に優先する ・カミュの異邦人、意識と不条理性、実存主義と不条理、不条理に対処するためには、①自殺、②盲信、③反抗 ・プルトニウムを使って核分裂をおこすことは難しいが、濃縮ウランがあれば合わせるだけで核爆発を起こすことができる ・核爆発よりも大量被害を与えることができるのは、バイオテロです ・小集団の論理、信仰や信条といった紳士的なものではなく、共感や排他といった感情的な結合にある ・理性的精神の3つの敵、①自然の驚異としての宇宙、②人間の身体的限界としての肉体、③無知や欲望や愚かさなど人間の内面に潜む悪魔 ・東日本大震災、大地震、大津波、原発事故、想定外の脅威の中で人間とはいかに卑小な存在であるのか ・人間は空気に支配される 序章 シンポジウム「感性の限界」開幕――結婚披露宴会場より 第一章 行為の限界  1 愛とは何か  2 カーネマンの行動経済学  3 二重過程理論と不合理性  4 人間行為の限界と可能性 第二章 意志の限界  1 自由とは何か  2 ドーキンスの生存機械論  3 進化と不自由性  4 人間意思の限界と可能性 第三章 存在の限界  1 死とはなにか  2 カミュの形而上学的反抗  3 意識と不条理性  4 人間存在の限界と可能性 おわりに 参考文献 ISBN:9784062881531 出版社:講談社 判型:新書 ページ数:264ページ 定価:1000円(本体) 2012年04月20日第1刷発行

Posted by ブクログ

2022/02/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

二重過程理論:自律システムの働きで目先のタダというアンカリングに踊らされてギャンブルする。失敗した場合、今度は分析的システムが尻拭いの正当化を行って、自分の精神を安定させてくれる イシ:目標を達成するために理性的あるいは知性的に施行することが主体になる場合には「意思」、それよりも感性的な自発性を主体とする場合には「意志」

Posted by ブクログ