商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 有斐閣 |
発売年月日 | 2012/03/28 |
JAN | 9784641163928 |
- 書籍
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イノベーションの理由
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イノベーションの理由
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武石彰(京大)、青島矢一、軽部大(一橋大)の3氏共著の本である。事前の期待が小さいアイデアを事後的に大きな事業成果に結びつけるためにいかに資源を動員するか?ということをテーマにしている。大河内賞を受賞したイノベーション23事例をスタートから事業家までのいきさつを横断的に分析し、誰...
武石彰(京大)、青島矢一、軽部大(一橋大)の3氏共著の本である。事前の期待が小さいアイデアを事後的に大きな事業成果に結びつけるためにいかに資源を動員するか?ということをテーマにしている。大河内賞を受賞したイノベーション23事例をスタートから事業家までのいきさつを横断的に分析し、誰から、どのような理由で支持を獲得して、資源動員を正当化できたか?を明らかにしていく内容。MOT的アプローチの本。 イノベーションの実現過程についての分析結果として、客観的でない(要するに誰もが儲かるぞと思わない)固有の理由を持つ主体が、同じく固有の理由で正当性を認める特定の支持者の獲得を重ねて資源を動員しながら事業家に向かって前進するのがイノベーションの実現過程であるとしている。固有と固有が出会い、相互に作用し、やがて客観へと変化していくとのことである。 特定の支持者の獲得を重ねて、さまざまな社内の壁を乗り越えて、最終的にイノベーションを実現することを「創造的正当化」とし、3つのルートを明らかにしている。①支持者の出現確率を高める(より広範囲に求める。確率の高いところへ働きかける)、②理由への働きかけ(さまざまな理由の合体、理由の変化)、③資源動員効率を高める(影響力のある支持者(トップ、権威、競争相手)を獲得する)。 しかし、正当化理由が固有のままで留まると、事業化後の発展や転換を制約することがあり、イノベーションの実現に至る正当化プロセスを意識的・創造的・反省的に進め、事後的には客観的な経済合理性(多くの買い手を得る)を追求することが重要(固有から客観へ)としている。
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イノベーションについての共同研究論文。優れた技術革新に授与される大河内賞を受賞した23の事例を研究対象とし、極めて学術的で、終始、客観的な立場から意見が述べられている。研究、考察が深く感銘を受けた。 「誰もが納得するような経済的合理性を欠く中で、固有の理由からイノベーションの実...
イノベーションについての共同研究論文。優れた技術革新に授与される大河内賞を受賞した23の事例を研究対象とし、極めて学術的で、終始、客観的な立場から意見が述べられている。研究、考察が深く感銘を受けた。 「誰もが納得するような経済的合理性を欠く中で、固有の理由からイノベーションの実現を目指す推進者が、同じく固有の理由からそれを支持する人々と出会い、必要な資源をなんとか獲得し、一歩一歩前に進み、その積み重ねによってやがて普遍的な経済合理性が見出され、大きな経済成果が生まれる。 ... イノベーションは推進者が信じる固有の理由で始まる。それは、普通ではない「変わったもの」だから、普通の人々からの支持は得られにくい。やはり、普通ではない「変わった」人に働きかけて、固有の理由から支持をうける以外にない。この主観と主観の出会いを実現するために、独特の創意工夫が必要となる」p483 「イノベーションで成功することをめざす企業の運命を左右する大事な鍵は、誰がいつ革新的な技術を開発するかではなく、誰がいつその技術革新を事業化するための投資を行うかにある」p11 「事前には技術的にも経済的にも成否が不確実な中でさまざまな他者の資源を動員しなくてはならない」p11 「「想定内の成功」に比べれば、「想定外の成功」の方が手に入る成果はより大きくなる可能性がある。他者がやろうとしないイノベーションに先んじて挑戦し、普通であれば頓挫するはずの企てにあえて資源を投入して、事後的にそこから大きな成功を収めることを目指す者にとって、より典型的で、より重要なのが第Ⅱ象限の「想定外の成功」ということになる」p18 「当事者の立場からすれば、明確な成功の見通しのないものへの投資に反対する方が簡単である。見通しのないものへの投資に賛成して後から責任を問われるより、見通しのないものへの投資に反対しておく方が安心できるだろう。反対するのには合理的な理由があり、説明責任を果たすことはできる。合理的に判断すれば却下されていたはずの案件への投資を主張した者、認めた者が、失敗した後に浴びる非難と負わされる責任は大きい」p18 「スタート時から本社や事業部門の支持を得ていて、途中さしたる抵抗や反対に遭うことなく資源を動員し、順風満帆に事業化に至った事例は23件中4件であった」p96 「イノベーションとは、常識に対する挑戦である。他者がやろうとしないことを先んじて実現しようとする営みである。それゆえ、イノベーションの将来価値が当初から万人に認められることは稀である」p102 「アタックやデジタルX線画像診断システムのように、のちに誰もが認める成功ですら、事前には客観的な経済合理性がなく、事業化において、そして事業化後においてもなお、資源を動員するために特定の支持者と固有の理由を必要としたのである」p106 「優れた技術があれば、あとは自ずとよどみなく資源が動員されるというわけではない」p149 「(松下電子工業が開発した)GaAsパワーモジュールは、肝心の松下電子工業には採用してもらえなかった。コスト面での厳しい評価を受け、受注を獲得することができなかった。(NECとソニーが大量受注した)」p398 「(初期投資5億円を研究所が持つことについて)売れなかった場合のリスクを電子総合研究所が背負わない限り、量産段階で責任を持つ工場はなかなか大量生産に踏み切らない」p404
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中野剛志の最新の新書を読んだところ、参考図書として出ていたので読みました。 内容ですが、 分析・理論篇 第1章 イノベーションはいかに実現されるか はじめに 1イノベーションとは 2イノベーションの実現過程の特質 3イノベーションの実現過程の矛盾 4本書の問い、視点、分...
中野剛志の最新の新書を読んだところ、参考図書として出ていたので読みました。 内容ですが、 分析・理論篇 第1章 イノベーションはいかに実現されるか はじめに 1イノベーションとは 2イノベーションの実現過程の特質 3イノベーションの実現過程の矛盾 4本書の問い、視点、分析枠組み:革新への資源動員 の正当化 5本書のねらい:大河内小受賞事例 第2章 分析の題材:大河内賞事例 はじめに 1分析の題材:大河内賞受賞事例 2分析事例の概要 1~23 第3章 大河内賞受賞事例にみるイノベーションの実現の プロセス はじめに 1スタートから事業化までの時間過程 2スタートから事業化までのプロセスと資源動員の壁 3資源動員の正当化 4小括:23件の事例にみるイノベーションの実現過程 第4章 革新への資源動員の創造的正当化 はにめに 1固有の理由の重要性 2創造的正当化プロセス 3創造的正当化のメカニズムの特質 第5章 イノベーションをいかに実現するか はじめに 1イノベーションの実現に関わる実務家にとって 2大企業におけるイノベーションの創出 第6章 さらなる理解にむけて はじめに 1本書の貢献 2本書の限界 3イノベーション・プロセスの統合的理解に向けて 補論 既存の先行研究との関係 事例篇 あとがき ということで、大河内賞を受賞した企業におけるさまざまなイノベーションのプロセスを分析し、一定の仮説を提示サイながら、その有効性と限界性についてまとめた本でした。 事例篇は、技術的な事項が書かれていてパスしました(涙)
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