左岸(上) 集英社文庫

江國香織【著】

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2012/02/17
• JAN: 9784087467956

商品レビュー

2025/01/19

読了。
左岸 / 江國香織

辻仁成さんの「右岸」と対をなす物語。
女性の半生を描ききった長編で、読むのにエネルギーを要して時間がかかった。
江國香織さんは昔から好き。
静謐で綺麗な文章、世界観、10代の頃に出会えてよかったなと思う。私にとって特別な作家さんの1人。

「会えなくて淋しい。その言葉の軽さは、茉莉を喜ばせる。重い言葉より軽い言葉の方に、真実はむしろ宿るからだ。」

2025/01/03

波瀾万丈の人生、息つく暇もなく事件が次々と押し寄せる不幸な人。だけど、それをことごとく乗り越える覚悟の決まった女性。きっと最後に天は味方してくれるのでしょうね。

2024/11/13

あ、江國さんの空気感
♪

文体なのか行間なのか
そこはかとなく感じる
これはやはり空気感。

ママが飄々とイギリス
に留学しちゃって父娘
が翻弄されるなんて、

いかにも江國さん的な
筋書きで期待を裏切ら
ない。

そして対岸は遠かった。

果てしなくといっても
過言ではない遠さ。

同じ場面に居合わせて
言葉を交わしていても、

そこに何を感じるかは
人それぞれ。

右岸で九ちゃんが告白
した場面を告白された
茉莉ちゃん視点で見る。

とたんに九ちゃんには
汲み取れなかった想い
が、

想いというより感情が
そこに溢れている。

というかそれしかない。

簡単に他人を理解した
気になっては駄目ねと
あらためて思いました。

では、そろそろ下巻に
いってきます！