商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2011/12/22 |
JAN | 9784488499020 |
- 書籍
- 文庫
田舎の刑事の動物記
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田舎の刑事の動物記
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商品レビュー
3.7
20件のお客様レビュー
(Ⅰ)前巻の後半あたりからギャグ担当はどうやら主人公の黒川メインとなったようで白石の鬱陶しさが軽減され、より楽しめるようになりました。ついでに真面目だった赤木君もだいぶ毒されてきています。もう少し育つといいツッコミ役となるでしょう。 (Ⅱ)トリックは、けっこう複雑です。いや、バカ...
(Ⅰ)前巻の後半あたりからギャグ担当はどうやら主人公の黒川メインとなったようで白石の鬱陶しさが軽減され、より楽しめるようになりました。ついでに真面目だった赤木君もだいぶ毒されてきています。もう少し育つといいツッコミ役となるでしょう。 (Ⅱ)トリックは、けっこう複雑です。いや、バカ騒ぎで道筋が見えなくなるタイプのバカミスと言えるかもしれません? (Ⅲ)今回も充分楽しめました。 /田舎の刑事の夏休みの絵日記:炎天下、その優れた推理力をバミューダパンツ一丁で逃走中の白石追跡に使う黒川。《白石君を怒鳴って、雑用を片づけて。こんなことだけ続けて私の人生は終わるのかなあ》p.32。とか思っているときに他殺死体が発見されどうやら双子の刑事が容疑者となる。ミステリのシリーズでは必ず一度は出てくる双子もの。 /田舎の刑事の昆虫記:HKKフーズの研究施設である養蜂場から巣箱が盗まれ、黒川たちは怒りっぽい蜜蜂に遭遇する。 /田舎の刑事の台湾旅行記:なんと黒川と妻が台湾旅行、中国審査で「斉藤寝具店」と口走る。《人間はね、自分の住んでいる地域で一番高い場所に上って、そこから見える範囲から出たらいかんのです。》p.115 /田舎の刑事の闘病記:《このままでは殺される、自分はいつかこいつに殺されてしまう。》p.167。白石へのストレスで倒れてしまった黒川はセキュリティ設備が異常に充実している、政治家や芸能人御用達の大きな病院に運び込まれる。終始説明的な会話の中、小さな不審事を追う。 /田舎の刑事の動物記:白石より賢いと思われるボスザル「ヌエ」VS時代劇のようなしゃべり方をする白石より変人的な動物学者日吉教授の抗争に警察が巻き込まれる。 /田舎の刑事の冬休みの絵日記:不正軽油捜査中廃車爆発事件。サンタクロースは謎の解明に役立つか? ■田舎の刑事についての簡単な単語集 【赤木忠志/あかぎ・ただし】新人刑事。真面目で熱心、天然記念物級の朴念仁。だんだん毒されていってるフシもある。 【課長】意外に黒川を頼りにしている。 【香山/かやま】暴力団担当の刑事。顔が怖い。 【警察署】《この田舎の警察署は本当にひまなのである。》趣味とお仕事p.224 【黒川鈴木/くろかわ・すずき】主人公の刑事。巡査部長。既婚。子供なし。酒もタバコもギャンブルもしない。パイナップルの載ったハンバーガーは許せない。推理力は優れているがメンタルは弱い。 【黒川夫人】この作品でもっとも魅力あるシーンを作ってくれる人物。お笑い番組をクールな表情で観ているがちゃんと楽しんでいる。おっとりマイペースでものに動じないタイプ。黒川が恥をかくシーンのシャッターチャンスは逃さない。夫婦の会話は一服の清涼剤? 【刑事課】《ここじゃ刑事課は何でも屋でしてね》趣味とお仕事p.230 【白石高作/しらいし・こうさく】刑事。黒川の部下。無能で図々しく大雑把で考えなしの歩く捜査妨害。《うん、これは白石を殴ってもいいよな、グーで。》趣味とお仕事p.178。《彼は生まれついての反面教師としてのオーラというか、空気をかもし出している。》趣味とお仕事p.225。《バカもここまでくると指摘したほうが小さい人間のような気までしてくる。》趣味とお仕事p.254。黒川の妻いわく《本当にいいコンビですわね》動物記p.132 【泥棒】《泥棒という人種は、しばしば凄まじい底力を発揮して障害を乗り越えるのだ。》趣味とお仕事p.30 【野呂慶介/のろ・けいすけ】東京の警察署から来た刑事だが特に偉そうな態度は取らない。 【プラスチック製手錠】鍵がないので切るしかない。 【宮下】交通課。 【メガロ・オンライン】黒川がハマっているネットゲーム。黒川は結果的にネカマになっている。キャラクタネームは「コロナ」。 【論理】《黒川はこういう犯人は苦手である。こいつの執念は黒川がよりどころにする論理的な思考の対極にある。》趣味とお仕事p,237 【ワサビ】農産物盗難事件が相次ぐ中、ワサビはノーマークだったが本ワサビはけっこう高額なので被害額は大きい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作を読んでから他にも色々と読んできたおかげか、今作は特にモヤっとした感情もなくすんなり楽しむ事が出来ました。というか、今作は黒白お互いに腹黒さを感じる感情の描写がほぼ無かったような気がします。だからかもしれません。 あと、奥さんが前作と比べてだいぶ「普通」になったと感じることができたのも大きかったかなと思います。前作はどうしても奥さんのキャラクターが「マサルさん」や「ボーボボ」に出てくるようなギャグマンガチックなキャラクターに見えてしまって、この作品の作風とミスマッチしているように感じていました。 しかし今作は最初こそ突飛な登場でしたが、それが事件解決のきっかけになったり、主人公との旅行では事件の顛末の聞き役になっていたり、病院で主人公以外の登場人物と普通のやり取りをしていたり、果ては"女の子"らしい怒りを見せたりと、前作では謎のままだった奥さんの「普通」な一面を今作で見られた事で、徐々にミスマッチ感が薄れたのだと思います。 今作の中では「夏休みの絵日記」が一番好きな話でした。全ての行動に意味があって、それが一つに繋がっていく過程が面白かったです。
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面白いし、好きなシリーズなんだけど… 黒川さんが奥さんや白石君だけじゃなく赤木くんにまでいじられるようになって、可哀そうになってきちゃいました。 前作は何も考えずに楽しく読めたのになぁ。 相変わらず、さりげなく挟まれる雑学が良いですね。 硫酸ピッチはこの本で覚えました。
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