商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2011/11/22 |
JAN | 9784122055605 |
- 書籍
- 文庫
浮世女房洒落日記
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浮世女房洒落日記
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商品レビュー
4.3
21件のお客様レビュー
江戸に暮らす女房の日記というだけあって劇的な展開はなく、日々のあれこれが書き綴られている。 目立つ話はご近所のさえちゃんの恋路くらいだけどそれすらいまいちパッとしない。 それだけにリアルで極めて日常的な江戸時代の庶民の暮らしを知ることができる。 時代小説を読むだけでは描かれない...
江戸に暮らす女房の日記というだけあって劇的な展開はなく、日々のあれこれが書き綴られている。 目立つ話はご近所のさえちゃんの恋路くらいだけどそれすらいまいちパッとしない。 それだけにリアルで極めて日常的な江戸時代の庶民の暮らしを知ることができる。 時代小説を読むだけでは描かれないレベルの細かいしきたり、小さな行事、娯楽、価値観などは興味深くて目を見張るものがある。 女性の日記なので特に化粧品や身だしなみの整え方の記述は多かったけど、なんの根拠もなさそうな美容法で唖然とした。 何度も登場する豚骨を煮込んで作った「豚の爪」というクリームなんて偶然出来上がったものを商品として売っちゃうんだからこわい。 でも六さんがなんでも商売にしているように、江戸の庶民はあの手この手で生計を立てていたんだろうな。 知らなかったことだらけで勉強になりおもしろかった。
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21世紀に入って、ある家の天井裏から発見された日記は、江戸の文化文政、または天保の頃に書かれたとおぼしきものだった。 それは、神田で小間物屋を営む辰三の女房・お葛が元旦から師走の30日まで、こまめにつけた日記だった。 そこには、江戸っ子で気風はいいが、お気楽な亭主のために家計が火...
21世紀に入って、ある家の天井裏から発見された日記は、江戸の文化文政、または天保の頃に書かれたとおぼしきものだった。 それは、神田で小間物屋を営む辰三の女房・お葛が元旦から師走の30日まで、こまめにつけた日記だった。 そこには、江戸っ子で気風はいいが、お気楽な亭主のために家計が火の車になり、愛想をつかしながらも風物たのしみ、泣き笑いしながら、たくましく生きるお葛の人生が生き生きと綴られていた。 美顔の探求に余念がなかったり、実質的に店を切り盛りする住み込みの奉公人・清さんの恋路にやきもきしたりしながら笑いのつぼも人情の機微もおさえたお葛の姿がおかしく、また、愛しい。 割れた瀬戸物を拾い集めれば、修理してくれる焼接屋(やきつぎや)、灰を再利用する灰買いといった商売があったことでこの時代、いかに物を大事にしていたか勉強になった。 また、医者になるための資格試験がなく、勉強ができないやつは医者にでもなるよりしょうがないという、驚くべき記述もあった。 江戸期の生活、歳時、風物などに関する文献が多数引用されており、江戸庶民の姿を肩凝ることなく知れる歴史書にもなっている。 お葛以外の登場人物も、それぞれ味があり、長屋を舞台にした落語を読んでいるような味わいもあった。
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江戸時代の主婦、お葛さんの日記。 とても面白かった!やはり、江戸時代の市井の雰囲気、大好きです。みなそれぞれが、季節の行事事などをちゃんと楽しんでいる。忙しい現代ではなかなかできてないことですよね。登場人物も皆個性的、人間味あふれててとても良いです!
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