商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2011/10/12 |
JAN | 9784063738704 |
- コミック
- 講談社
ネオ・ファウスト(文庫版)
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ネオ・ファウスト(文庫版)
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商品レビュー
4.4
12件のお客様レビュー
手塚治虫の遺作の一つ。第二部未完。 続きが読めたならなぁ。 メフィストよ、手塚治虫をこの世に蘇らせ給え。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
手塚治虫の絶筆と聞いてたのと、タイトルにファウストが入っていたので気になって読んだ。 メフィストとの契約のシーンも描かれていた。 話が少し飛ぶ印象を受けたが、ゲーテのファウストをどのように扱うのか、最後まで興味津々で読んだ。 全部、読みたかったな…。
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バイオテクノロジーをテーマにしているというので、読んでみた。 朝日ジャーナルに1987年から連載され、1989年に手塚治虫の死により未完及び絶筆となった。手塚治虫の持つ深い問題意識が表出している。手塚治虫がこんなことを考えているのだということが、伝わってくる。連続性がなく、ツギハ...
バイオテクノロジーをテーマにしているというので、読んでみた。 朝日ジャーナルに1987年から連載され、1989年に手塚治虫の死により未完及び絶筆となった。手塚治虫の持つ深い問題意識が表出している。手塚治虫がこんなことを考えているのだということが、伝わってくる。連続性がなく、ツギハギのような感じを受けたが、それと格闘している様がよくわかる。手塚治虫が、自ら死に向かっている中で描いている。手塚治虫の心の中の葛藤が見える。 生命とは?人間とは?お金とは?悪とは?若返りとは? ゲーテのファウストをモチーフにしている。 時期は、1970年直前。大学紛争の最中であり、大学の不正を暴き、ベトナム戦争に反対する学生運動が起こっていた。ノーベル賞の候補にもなる一ノ関教授。徹底した研究者。生命の秘密と宇宙の神秘を解き明かそうと苦闘していた。 一ノ関は、生命の謎を解き明かすべく、悪魔の女、メフィスト(牝フィスト)と契約を交わす。「満足する快楽生活に導いた場合に、魂を譲り渡す」という内容だった。生命の謎を解き明かすでなく、快楽を追求するところに不具合がある。 一ノ関は、赤線地帯のホルモン屋で、若返るが、記憶喪失となる。傍らには常に女悪魔が存在する。暴漢に襲われている男、坂根第造を助ける。坂根第造は日本における黒幕(フィクサー)のような存在。そして、名前を坂根第一と名付けられる。第一は、記憶を呼び覚ましながら、東京湾埋め立てを思いつく。第一は学者頭脳はずなのにビジネス脳もあるようだ。そのことが坂根第造を喜ばす。坂根第造にはケチであるが巨万の貯蓄があった。東京オリンピック、新幹線、首都高速道路などの大プロジェクトに食い込み金を貪り貯める。目標は3兆円だった。政治家には賄賂を配りまくる。しかし、第造は胃潰瘍として入院した。実は胃癌で死ぬ。これは手塚治虫も胃潰瘍で入院していたが実際は胃癌だった。その胃がんを知らされていなかったが、坂根第造を胃がんで死なせる。手塚治虫の想像力なのか、知っていたのか。第造は、巨万のお金を得ても、それをどう使うか知らなかった。そして、巨万の財産を坂根第一が受け継ぐことになる。 その巨万の財産で、生命を誕生させるべく、一ノ関教授の研究を追求し、大学の研究職になる。大学もほとんど買収してしまう。 そして、自分が一ノ関教授の若返ったことを知る。パラレルに進行する。 物語では、髙田まり子に恋をすることになるが、女悪魔の嫉妬によって、まり子は、精神の病に堕ちる。 結局、二部では、実業家になっている。そして、下書きが続いて、終わる。 第一は、生命体を作れずに、終わる。生命体をつくり、創造主となって、神になろうとしたはずなのだが。相変わらず、女悪魔は傍らに存在する。 テーマが大きすぎて、物語にし得なかった感じだ。それにしても、手塚治虫はそれと格闘していた。すごい漫画家だ。
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