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あなたは誰?私はここにいる 集英社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2011/09/16 |
JAN | 9784087206098 |
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あなたは誰?私はここにいる
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商品レビュー
3.5
38件のお客様レビュー
(2012/2/24) 悩む力がベストセラーになった姜尚中さんの新書。 NHKの日曜美術館の司会をやったのがもとでできたのがこの本のようで。 タイトルからはわからない、美術本。といっても姜尚中氏独特の自己内対話になっていて。 正直読み物としてはいまひとつ。 ただ、取り上げている...
(2012/2/24) 悩む力がベストセラーになった姜尚中さんの新書。 NHKの日曜美術館の司会をやったのがもとでできたのがこの本のようで。 タイトルからはわからない、美術本。といっても姜尚中氏独特の自己内対話になっていて。 正直読み物としてはいまひとつ。 ただ、取り上げている絵は興味深い。 一番は今日のブログタイトルにもしたラスメニーニャス。ベラスケス。この絵の主役は画家だという指摘はうなづける。行きたいなぁ、プラド美術館。行こう。
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タイトルがいいと思う。 あなたは誰?と問われ なんと応じましょう? ちなみに相手は肖像画。 時代も文化も何もかも 違う相手。 まずは名乗ってみる? いえいえそういうこと ではなさそうです。 そう、問われてるのは アイデンティティです。 見透かされてるんです、 ボンヤリ生...
タイトルがいいと思う。 あなたは誰?と問われ なんと応じましょう? ちなみに相手は肖像画。 時代も文化も何もかも 違う相手。 まずは名乗ってみる? いえいえそういうこと ではなさそうです。 そう、問われてるのは アイデンティティです。 見透かされてるんです、 ボンヤリ生きてること を(¯―¯٥)・・・ さてさて、なんと応じ ましょうか???
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2009年4月から2011年3月まで、NHK日曜美術館の司会をされていた姜尚中氏による美術に関する考察本。 美術はご専門ではなく、政治思想史が専門だが、在日であることからアイデンティティのあり方に悩んでいた時に出会った数々の絵や工芸品にどのようにして惹かれていったのかを語り、...
2009年4月から2011年3月まで、NHK日曜美術館の司会をされていた姜尚中氏による美術に関する考察本。 美術はご専門ではなく、政治思想史が専門だが、在日であることからアイデンティティのあり方に悩んでいた時に出会った数々の絵や工芸品にどのようにして惹かれていったのかを語り、作家の心がどこにあったのかを考察した、大変興味深い本。 特に興味を持てたのは、次の美術品に対する考察。 ベラスケスの絵画「女官たち」 宮廷の中央に王女がいて、そのまわりに何人かの女官がかしづいてして、絵筆を持ったベラスケス自身も絵の中にいる。ベラスケス自身の心はどこにあるかというと、隅っこに描かれた矮人(体が小さく愛玩動物的に宮廷に住んでいた人)の女性と重ねていたのではないか。ユダヤ人であることを隠していたユダヤ人はマイノリティである矮人と心を重ねていたのではないか。 長谷川等伯「松林図屏風」 一面に靄がかかった中、濃く、薄く松が姿を表しているが、白の面積が多い“白の絵画“。白というのは空虚な色ではないと分かる。非常なる密度でさまざまな要素が詰め込まれ、凝縮され、その結果、白い輝きとして発光した色。 マーク・ロスコ「シーグラム壁画」 巨大なキャンバスに黒と臙脂だけを使って塗った抽象画。臙脂にも血のような赤や暗い褐色、黒にも紫のような黒や焦茶色のような黒がある。じっと見ていると自我が心地良く溶け出し、忘我の境地のようなところに入っていく。 世界大戦のころから人々は自分の物語と過去の物語が繋がらないことが多くなり、自分と世界が容易に結びつけられなくなってきた。もはや具体的な方法では自己表現が出来なくなり、抽象画が生まれた。 ブリューゲル「絞首台の上のカササギ」 絞首台の横で人々が手を繋いで踊っていて、その光景をカササギが見ている。不吉な場の絵だが、おそらく絞首台はもうその役目を果たしたものであって、雲の切れ間から光が指すような安堵感を感じられる。辛いことがあっても「再生」の時は必ずやってくるというメッセージがあるのではないか。 伊藤若冲「群鶏図」 真っ赤なとさかと色とりどりの尾を靡かせた鶏が大きな画面を覆い尽くしていて、圧巻。 絵のどこにも中心がない。遠近法は無視され、13羽のどの鶏にも焦点が合っている。生き物の写生というよりもデザイン画のよう。人間の目で鶏を描いたのではなく若冲自身が鶏の仲間になって絵筆を運んだのではないか。 美術はただ「綺麗」なものが尊ばれるのではなく技術的に「上手い」がいいとも限らず、文学や音楽のように奥深いと思った。絵が上手くなくても、美術に対する知識が無くても自分なりに美術を楽しみたいと思った。
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