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「中国残留婦人」を知っていますか 岩波ジュニア新書
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「中国残留婦人」を知っていますか 岩波ジュニア新書

東志津【著】

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「中国残留婦人」を知っていますか 岩波ジュニア新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2011/08/01
JAN 9784005006915

「中国残留婦人」を知っていますか

¥902

商品レビュー

3.8

4件のお客様レビュー

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2025/11/18

中国残留婦人という言葉を聞いたことのある方はそう多くないかもしれない。私自身幼い頃は中国残留孤児の事はニュース報道や新聞を通して目にする機会はあったが、「婦人」についてはよく知らないでいた。だが読んで字の如く、中国残留婦人は日中戦争、太平洋戦争時に中国大陸の北部に渡り、同地に日本...

中国残留婦人という言葉を聞いたことのある方はそう多くないかもしれない。私自身幼い頃は中国残留孤児の事はニュース報道や新聞を通して目にする機会はあったが、「婦人」についてはよく知らないでいた。だが読んで字の如く、中国残留婦人は日中戦争、太平洋戦争時に中国大陸の北部に渡り、同地に日本が建設した国家である満洲国の開拓に身を投じた人々が、戦争末期のソ連の侵攻により、戦後も日本に帰国できず同地に留まった婦人たちのことを指す。運良く帰国できた人々も居たが、圧倒的な戦力で怒涛の波の様に押し寄せるソ連軍に対して、逃げる術を知らず同地に残り、そこで中国人たちの支援を受けながら生き延びた人々が多く居た。 当時の日本は1929年世界恐慌の不況から抜ける事ができず、特に農村は人口増加に加え凶作や不況の影響により、困窮から抜け出せずに居た。その様な時代背景のなか、欧米先進国の植民地主義に感化され、帝国主義を推し進める日本は中国大陸を目指す。そして度重なる戦争の末にソ連から奪った満洲の権益を活かし、同地に満洲国を建設、多くの日本人が夢と希望を持って入殖した。1936年の広田弘毅内閣の計画では500万人の移民計画「満蒙開拓移民計画」が策定され、実際に移住した実数では32万人以上の開拓民を送り込まれている。なお、現在では13歳未満を中国残留孤児、それ以上の年齢に達していた女性を中国残留婦人、性別に限らず法人全体を中国残留日本人と呼ぶのが一般的になっている。 前述した様な婦人の多くは現地の中国人と結婚して、同地で子供をもうける。其の後日中国交正常化がなされた後も、国内に身元引き受け人が確保できず、已む無く中国での生活を強いられた人も多い。本書はその1人、栗原貞子さんを取材したドキュメンタリー作品となっている。筆者、東 志津は取材を通して得られたインタビュー内容を元に「花の夢 -ある中国残留婦人-」という映画作品も手がけた。 国の充分な支援が受けられず、時の細川護良内閣への抗議となった強行帰国(1993年(平成5年))では12人の中国残留婦人が、帰国支援の遅れに抗議し、日本への永住帰国を求めて成田空港で「強行帰国」するという出来事に発展する。これがそれまで実態があまり知られていなかった残留婦人問題を明るみにし、世論の後押しに繋がる。この時、政府は残留婦人を「中国残留邦人」という呼称に改め、残留孤児と同様に、帰国支援を行う対象とする流れである。本書の主人公である栗原さんも同じような境遇にあったが、残留婦人の数は4000名以上(残留孤児は2500名以上)に上る。 本書はそうした戦争という大きな流れに人生を翻弄され、その生涯の多くの時間を生まれ育った祖国日本で暮らす事が出来なかった人々の記録である。戦争という時代を知らず、歴史の授業のキーワードでしか知らない現代を生きる人々。戦後80年を迎え、多くが戦後生まれの時代となったが、そうした時代や国家に人生を引きずられた人々がいた事を学、国の指導者や国民自体が道を踏み外せば、こうした悲劇が繰り返されかねない事を我々は認識すべきだ。政治は政治家任せで自分は関係ないと考える方は、いつか手痛い仕打ちを受けるかもしれない。先ずは自分で知り自分事と考える事から始めなければならない。

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2019/03/27

敗戦で軍人、つづいて実力者が真っ先に逃げた。国民党進駐軍は小でも公的地位あったものは市中引き回しの上、公開処刑。末端公務員も囚え内戦の危機が迫ると密殺した。棄民の女子供は満州の曠野に…(吸い込まれた)「12歳までが残留孤児、13歳以上は自分の意思で残ったものとみなします」中国人と...

敗戦で軍人、つづいて実力者が真っ先に逃げた。国民党進駐軍は小でも公的地位あったものは市中引き回しの上、公開処刑。末端公務員も囚え内戦の危機が迫ると密殺した。棄民の女子供は満州の曠野に…(吸い込まれた)「12歳までが残留孤児、13歳以上は自分の意思で残ったものとみなします」中国人と結婚などして保護され引揚船があることを知らなかったり辿り着けなかった者は多い。「日中国交正常化」以降も侵略の加害者側とされ、帰国条件の親族の身元引受も「自分の意志で満州に(開拓団募集に応じ)渡ったのだからなりたくない」と拒否され

Posted by ブクログ

2013/03/23

まだ不勉強だった頃、残留婦人の裁判を傍聴に行ったことがある。小さな法廷、それでも平日だったせいか人が少なかったのを覚えている。 中に入る勇気がまだなくて、そのあと何回か傍聴に行ったきりになってしまった。 その後残留孤児の方と話す機会を得たり、中国(私は南ばかりだけど)に会いた...

まだ不勉強だった頃、残留婦人の裁判を傍聴に行ったことがある。小さな法廷、それでも平日だったせいか人が少なかったのを覚えている。 中に入る勇気がまだなくて、そのあと何回か傍聴に行ったきりになってしまった。 その後残留孤児の方と話す機会を得たり、中国(私は南ばかりだけど)に会いたいひとができて中国語を勉強している今だからこの本とちゃんと向き合えるのかなって思う。 映画のことも知ってたけど、なかなか見る機会がなくこの本を読んだ今だからこそ見たいなと思う。 ほんとこの国は人を捨てる。国民(っていう言葉は好きじゃないけど)の幸せとかは割とどーでもよくて一部のお金が割とある人たちが更にお金を儲けることっていうのがこの国にとっての国益なのだ。 今も何も変わっていない日本という国。 国っていったら共産党の一部のひとたちだけが利益を得ている中国も同じ。 でもそれに負けずに人は優しい。泣きそうになるくらい。 あたしも中国で長勝さんのような人に出会った。そういうひとたちに会いたいから通ってた。 だから希望は捨てきれないし、繋げていきたい。 著者が栗原さんに出会ったようにあたしが出会ったひとたちの記憶を未来へ。

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