大学教育について 岩波文庫

J.S.ミル【著】, 竹内一誠【訳】

• 販売会社／発売会社: 岩波書店
• 発売年月日: 2011/07/19
• JAN: 9784003910115

商品レビュー

2024/01/06

→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1743544092896960834?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

2023/06/03

個人的なハイライトは知的教育の意義を提示した部分。ミルによれば、大部分の真理の認知においては直覚に頼ることができない。この弱点を矯正、緩和するのが知的教育である、という。
たしかに大学教育を経た者は、全員ではないが、観察可能な部分から原理原則を推論することに長けている。この点については大学教育がある程度の成功を収めているといっても差し支えないかもしれない。

一方で大学教育のあるべき姿を巡る主張と議論はこうも変容しないものかと驚いた。大学教育論が19世紀から進歩していないわけではないだろうが、問題自体は根治していない、あるいは悪化していることが窺われる。
大学が専門性教育に傾倒せず知性を育み人間精神を涵養する場であってほしいと、大学を職業訓練に利用してしまった身として自戒の念を込めて願う。

2022/03/13

自分では至らないであろう、深い考察に基づく考えが多く書かれていた。だから付箋をつけながら読むといいかも。
一年浪人して、今年から大学に進学する僕には大きな勇気づけとなった。また、より有意義な大学生活を送るための助言になる言葉も多かった。
大学入学を控える今、読んでよかったと思える素敵な1冊。