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最強国の条件
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2011/05/12 |
| JAN | 9784062153942 |
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最強国の条件
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商品レビュー
3.6
15件のお客様レビュー
世界の最強国(覇権国)の「寛容さ」に着目して論じられた本。最強国にとって「寛容さ」が重要であって、特に訳者が述べているとおり、「衰えはじめた最強国では、純粋なアイデンティティが摸索されるようになり、異端者は排斥され、異民族の人材は流出し、その結果として衰退してしまう。この「没落の...
世界の最強国(覇権国)の「寛容さ」に着目して論じられた本。最強国にとって「寛容さ」が重要であって、特に訳者が述べているとおり、「衰えはじめた最強国では、純粋なアイデンティティが摸索されるようになり、異端者は排斥され、異民族の人材は流出し、その結果として衰退してしまう。この「没落の力学」が古代ローマにも、唐にも、大モンゴル帝国にも、近代イギリスにも観察された」との記述は、そのとおりだと納得した。 ただし、第二次大戦における日独の国策に関する記述は不正確で、いかにも近視眼的で狭隘な戦勝国のこじ付けとしか思えない発言となっている。米国においても、一次資料を基に正確に分析された大日本帝国時代の歴史書が発刊されることを望む。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
紀元前550年頃、アケメネス朝ペルシャのキュロス王から現代アメリカまでの最強国(ハイパーパワー)について書かれている。最強国とは「あらゆる指標に照らして圧倒的な優位に立っているか、すくなくとも優越的な地位にいる国家」である。最強国の条件として寛容をあげている。寛容は十分条件ではなく必要条件としている。最強国として有り続けるために絆を重要視している。国民が最強国の一員としての意識をどれだけもっているか、おたがいに共通した絆を感じているかが国家の衰退に関わるとしている。 寛容と絆という観点だが、一面から光を当てて構成していると感じる。必要条件であるから他の条件も当然あり、寛容が占める割合が果たして大きいといえるか疑問だが、世界史の一部として、その時代の覇権を握った国の歴史を知るには良かった。
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"寛容"をキーワードに最強国たちの勃興と凋落を分析する。本書で語られる最強国とは、例えば冷戦"後"の米国のように、比肩なき超大国を指す。 ローマ帝国や唐、モンゴル帝国、イギリス、そしてアメリカと名だたる覇権国たちが取り上げられているが、特...
"寛容"をキーワードに最強国たちの勃興と凋落を分析する。本書で語られる最強国とは、例えば冷戦"後"の米国のように、比肩なき超大国を指す。 ローマ帝国や唐、モンゴル帝国、イギリス、そしてアメリカと名だたる覇権国たちが取り上げられているが、特に小国オランダに目をつけたところ、直近のシリコンバレーを寛容国の例として持ちだしているところが面白い。 繁栄と"寛容"との強引な結び付けや"絆"という例示なき解答提示など恣意的で曖昧な部分もあり、歴史書としてはやや頼りない。とはいえ、宗教や文化の多様性を認め生かすことこそ栄光をもたらすという仮説と分析が本書を非常に意欲的なものとしている。
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