あやかし草子 現代変化物語 シリーズ 本のチカラ

那須正幹【作】, タカタカヲリ【絵】

• 販売会社／発売会社: 日本標準
• 発売年月日: 2011/04/26
• JAN: 9784820805427

商品レビュー

2014/12/21

≪県立図書館≫

ぞっとする話が多かった。
子どもたちに夜寝る前に読んであげたのだが、
ちょっとかわいそうだったかな・・・・

2014/12/14

現代変化物語。

「約束」浜辺から小さな島まで泳ぐことを約束した少年たち。けれど、事故のため死んでしまっても約束のため、島に戻ってきた魂。

「鬼」人もほとんど来ない山奥に住む老女。幼い孫と暮らしていたはずだが、どうやら孫娘を食べてしまったらしい。そして、老女は鬼となった。

「やけあと」第二次世界大戦直後。満州から広島に帰ってきた男は、妻と奇跡的に再会したかと思ったのだが・・・

「ヘビの目」転入生の美少女が、少年を自宅に招待してくれた。ローレスロイスでの送り迎え、広いお屋敷に、豪華な料理、いかにもお金持ちで気前のいい両親。しかし、土産にくれた猫の置物は盗品だった。少年の父親は警察。事情を聞きに彼女の家へ行こうとすると、あったはずの家がない。彼女は転校。しかし、数年後、名前を変えた彼女が再び少年の前にあらわれる・・・

「ゲンゴロウブナ」絵を描くことが大好きな少年。学校のプールで泳ぐフナの絵を描くうちに、いつしか自分もフナとなって泳いでいた。しかしプール清掃で捕まえられた少年とフナの運命は・・・

江戸時代、上田秋成の「雨月物語」をベースに、那須正幹が平成不思議物語を描いた。

ちょとと怖く、読みやすい。小学校中学年くらい〜

2014/01/13

『雨月物語』を知ってると、物語に意外性はないので、どう焼き直してあるかが気になるところだけど、『雨月物語』自体が、大人の読みものなので、エロチックな「蛇性の婬」や「浅茅が宿」なんかは子ども向けにするともの足りない気がするし、「青頭巾」も愛が狂気に変わる話ではあるが、僧にとっての稚児と老婆にとっての孫ではかなりニュアンスが違う。「菊花の約」はお侍の話でないと、ここまでの堅い約束にはならない気がしてしまう。
もとの作品が素晴らしいと、焼き直しは難しい。
でもほとんどの子どもは『雨月物語』を知らずに読むんだから、いいのかもしれない。
刺激の多い物語に慣れた今の子どもたちに、どこまで怖がられるかはわからないが。
それにしても奥山恵の解説はひどい。はじめからネタバレオンパレード。
こっちを先に読んじゃったら、『雨月物語』を知らなくても話がわかっちゃうじゃん！！昔は児童書の解説は「おうちの方へ」としてあったものだけど、これは思いっきり子ども向けに書かれているので、子どもも読んでしまう。本当にひどい。