悲しき玩具 ハルキ文庫280円文庫

石川啄木(著者)

• 販売会社／発売会社: 角川春樹事務所
• 発売年月日: 2011/04/15
• JAN: 9784758435420

商品レビュー

2024/05/01

没後2ヶ月に刊行された本書。
日常や病に伏せた病院での生活など深い哀愁をもって表現されている。
詩でありながら日記のようだった。

2022/01/18

枡野浩一さんの巻末エッセイを読んでから本文に挑みました。
より親しみやすく感じて、ぐっと歌に実感が伴ったように思います。
石川くんは繊細な人だなあ・・・。

2019/06/17

歌集『一握の砂』より我を愛する歌と、『悲しき玩具』を収録。有名な小説家や歌人の作品をいちどは読んでみるべ、というときにこの２８０円文庫がありがたい。「剽軽の性なりし友の死顔の／青き疲れが／いまも目にあり」、「人といふ人のこころに／一人づつ囚人がいて／うめくかなしさ」(我を愛する歌)。「やや遠きものに思いし／テロリストの悲しき心も──／近づく日のあり。」、「やまひ癒えず、／死なず、／日毎にこころのみ険しくなれる七八月かな。」(悲しき玩具)。これらを磨きあげることなく若死にした石川啄木の無念が想像に余りある。