

商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/04/08 |
JAN | 9784480093653 |
- 書籍
- 文庫
沈黙の宗教
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沈黙の宗教
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
自由平等や個人主義、と言った西洋的価値観の中で長年身を置いているからこそ、日本人としてのアイデンティティを確立していきたく、本書を手に取った。 儒教=道徳と言った間違った理解をしていたが、そもそも道徳性とは宗教性からくるものであるということ、そしてその宗教性について、本書を読む...
自由平等や個人主義、と言った西洋的価値観の中で長年身を置いているからこそ、日本人としてのアイデンティティを確立していきたく、本書を手に取った。 儒教=道徳と言った間違った理解をしていたが、そもそも道徳性とは宗教性からくるものであるということ、そしてその宗教性について、本書を読む事でよく理解ができた。特にキリスト教的価値観を引き合いに日本を考察する場面は興味深く、唯一絶対神の監視の有無はやはり大きい。キリスト教を殆どの日本人は信仰もしていないのに、個人主義と言う形だけ輸入されている現代への違和感も的確に言語化されていて、興味深かった。 祖先から繋がれた命の連続性を改めて意識して、先祖の歴史を学ぶなどし、日本人としての孝の精神をまずは大事にしてみたい。そして共同体の中の個であると言う考え方も改めて意識し、自分の幸せばかりではなく組織への貢献意識も忘れないようにしていきたい。
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前に読んだなにかの本で言及があったので読んだけど、どの本で言及があったかは忘れた。たぶん、文京洙の著作のどれかだろう。 儒教の今まで知らなかった部分を知ることはできた。著者、やけに肩に力が入っている著作(わたしにはそう感じられた)だけど、儒教や日本仏教に対するわたしら世間の誤解に...
前に読んだなにかの本で言及があったので読んだけど、どの本で言及があったかは忘れた。たぶん、文京洙の著作のどれかだろう。 儒教の今まで知らなかった部分を知ることはできた。著者、やけに肩に力が入っている著作(わたしにはそう感じられた)だけど、儒教や日本仏教に対するわたしら世間の誤解に、腹をすえかねているのかな?
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日本人の考え方のルーツを儒教の宗教的側面から論じている ○儒教はとにかく"家"を大事にし、それ故他者に宣伝することも教団をもつこともしない ○仏教が輪廻転生を説くのに対し、儒教の根核は孝であり、孝とは"生命の連続"を自覚することである。...
日本人の考え方のルーツを儒教の宗教的側面から論じている ○儒教はとにかく"家"を大事にし、それ故他者に宣伝することも教団をもつこともしない ○仏教が輪廻転生を説くのに対し、儒教の根核は孝であり、孝とは"生命の連続"を自覚することである。 →日本人は孝の考えが根付いているが故に臓器移植に抵抗を覚える (連続性が断たれることへの嫌悪) 一方で、輪廻転生の国々から大量の臓器提供が行われることは、その死生観からは不思議でない。 (輪廻転生するのであれば、現世の肉体は不要となる) →天皇家は"生命の連続"の代表的表現となるため、守り継がれるべきである ○「儒教の祖先祭祀は"自己の永遠化"願望からくるものだ」とする説は、ドーキンスの『利己的な遺伝子』における考えとも一致する 自分の考え方、価値観の一部にも確かに儒教が根付いているなと思った 現代の日本は、欧米の個人主義的な考えが浸透してきている一方で、根底に儒教の教えが流れているのは否めない だが20年前に書かれたこの本で、著者はとにかく儒教を大事にすべきだ、個人主義はいずれ廃れるに違いないと述べていたが 20年前たった今むしろより強固になっているのではないか ただ、子孫の繁栄を望む上では儒教の考え方は尤もであり、そこは安易に切り捨てるべきではない (それを元に著者は「儒教は"共生の幸福論"である」とという) また個人主義と言っても、本当に個人主義の意味を理解できているのか、宗教を教えない日本の教育を見ると疑問を持つのも妥当だと思う "当たり前"という感覚が人の思考を鈍らせることを再認識するいいきっかけになった ✏新宗教の稚拙な教義の中に一貫して流れているものは、儒教や仏教の本質をかぎとり、それを抜き取って組み立てている凄さである ✏利己主義には大いなる道理に基づいての自律もなければ、自立もない。あるものは自己の利益の追求だけであり、利益に依存する受け身なものである。 真の自立した個人主義者であるならば、己の論理に忠実に従い、時には尊い生命を捧げることもありうる
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