キミはもっと速く走れる 全3巻

近藤隆夫(著者)

• 販売会社／発売会社: 汐文社
• 発売年月日: 2011/03/01
• JAN: 9784811383491

商品レビュー

2018/02/17

いや、ナイナイ。本を読んで足が速くなるなんてアリエナイし。そう思った人のために、まずこの本の著者の言葉をそのままご紹介します。

　「運動神経は生まれつきのもの。親からの遺伝だから、こればかりは仕方がない。足の遅い人は何をしても速くはならない」
　そう思い込んでいる人がいます。果たして、そうなのでしょうか。答えは「ノー」です。
　にわかには信じられないかもしれませんが、足の遅かった人が、ある日突然、走るのが速くなることがあります。そう、〝突然″速くなるのです。いつも運動会でビリだった人が、いきなり一等賞とはいかないまでも、クラスの平均以上の速さで走れるようになります。あるいは、クラスで真ん中くらいの速さだった人が、いきなり学年トップに躍り出ます。そんな子どもたちを実際に私は、見てきました。そして、速く走れるようになった彼ら、彼女たちは思うのです。（そういうことだったのか……）と。
　走りの猛特訓を受けたわけではありません。ただ、彼ら、彼女たちはさまざまなカラダの動きを試す中で気づいたのです。速く走るために必要なカラダの動かし方に……。あなたも、昨日よりも速く走れる感覚を味わってください。

　昨日よりも速く走れる、そうなったらいいですよね。
　この本は3巻で構成されています。1巻目が「「一週間で足が速くなる12のチェックポイント」、2巻目は「どうして足が速い人と遅い人がいるのか？」の解説、そして3巻目で「速く走るためのかんたんトレーニング」です。
　順番通りに始める必要はなくて、やりたいトレーニングから始めれば良いのだそうです。トレーニングのコツは、練習というよりも、実験をするような気持ちで楽しみながらカラダを動かすことだそうです。

　すぐ出来る、と、私が思ったものをいくつか紹介します。
まず一つ目、つまさきを、真っ直ぐ前に向ける。
ガニ股だったり、内股だったりする人は案外多くて、そうすると、体が左右に揺れるのだそうです。つま先を進行方向に向けると自然に胸も腰もヒザも正面を向き、左右に揺れずに走れます。
二つ目は、スキップから走ってみる。
あまり深く考えずに、４、５回スキップをして、そのまま全力で走ってみましょう。これを繰り返して行ううちに、自然に地面に大きな力を加える足の踏み込みが出来るようになるそうです。ただ、スキップする時も、姿勢には気をつけてください。視線は正面、やや上に向けます。詳しい理由が知りたい人は、この本を読んでね。
三つ目はトレーニングを。
すぐ出来ると思ったのは、肩甲骨を動かすトレーニング。
真っ直ぐに姿勢よく立って、肩甲骨を動かしてみましょう。両腕を万歳！！すると、ほら、肩甲骨は開きますね。その状態から、腕を下ろすとほら、肩甲骨が寄ります。
最初はこの寄せて離しての動きをやってみましょう。つねに肩甲骨の動きを意識していると、いつしかこの骨をぐるぐると回せるようになるそうです。「そうなったとき、あなたの運動能力は大きく開花している」と、この本の著者の近藤さんは断言してます。肩凝りにもよさそう……

　このほかにもちょっとやってみちゃおうかな、と、思えるトレーニングがたくさん紹介されています。

　昨日よりも速く走れるようになりたい人に、おすすめの本です。