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名張毒ブドウ酒殺人事件 6人目の犠牲者 岩波現代文庫 社会213
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2011/03/16 |
JAN | 9784006032135 |
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名張毒ブドウ酒殺人事件
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名張毒ブドウ酒殺人事件
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名張毒ぶどう酒事件は1961年3月に三重県と奈良県にまたがる小さな村の懇親会でブドウ酒を飲んだ女性五人が死亡した事件である。自白に依存する日本の冤罪事件に共通の問題を抱えている。津地裁の一審判決は自白と証言など他の証拠との矛盾を認めて無罪判決を出した。ところが、控訴審の名古屋高裁...
名張毒ぶどう酒事件は1961年3月に三重県と奈良県にまたがる小さな村の懇親会でブドウ酒を飲んだ女性五人が死亡した事件である。自白に依存する日本の冤罪事件に共通の問題を抱えている。津地裁の一審判決は自白と証言など他の証拠との矛盾を認めて無罪判決を出した。ところが、控訴審の名古屋高裁は逆転有罪判決を出し、それが確定した。自白が正しいということを制約事項にして論理を組み立てた牽強付会と言いたくなる判決である。 加えて昭和の村社会の厭らしさも明らかにした。冤罪主張者の家族を集落ぐるみで迫害し、村八分にした。真犯人を明らかにするよりも、村の和を乱さないことを優先した。 「彼等には、一個人の人権や真実を究明することよりも、部落全体の平和の方が大切なのだ。一人ひとりの涙や怒りも、部落の和を守るために水面下に押さえられてきた。そしておカミには従順だった。それまでも、ずっとそうやってきた」(江川紹子『名張毒ブドウ酒殺人事件 6人目の犠牲者』岩波書店、2011年)
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奥西さんはやっていないなあ、と思う。 お気の毒に、と思う反面、私は奥西さんに同情しきれない。 彼が奥さんにしたこと、そして、それがどれほど奥さんを傷つけたか、ということに腹の底から気づいていないように感じたからだ。 もちろん、不倫と殺人は別の問題なのだけれど、奥西さんの人物像を思...
奥西さんはやっていないなあ、と思う。 お気の毒に、と思う反面、私は奥西さんに同情しきれない。 彼が奥さんにしたこと、そして、それがどれほど奥さんを傷つけたか、ということに腹の底から気づいていないように感じたからだ。 もちろん、不倫と殺人は別の問題なのだけれど、奥西さんの人物像を思い描いたとき、感情的に同情をしにくくなってしまう。 真犯人は誰だかわからないけれど、奥さんだったのかもしれない、とつい思える。 もしそうだったとしたら、なんて完ぺきな復讐だったのだろう。 不実な夫と愛人と、よそ者である自分に対する閉鎖された地域の人々への。 可哀想なのは子どもたちだが。 誰がやったにしろ、一見秩序を保って仲良く平和そうに見える地域のドロドロにたまりかねた、犯人の悲鳴が聞こえてくる思いのする事件だ。 それにしても警察と裁判所は恐ろしい。 恐ろしい。 恐ろしい。
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[ 内容 ] 一九六一年三月、三重県と奈良県にまたがる小さな村の懇親会でブドウ酒を飲んだ女性五人が悶死。 裁判所は「三角関係のもつれによる犯行」として奥西勝に死刑判決を下した。 しかし、その判決根拠となった村人たちの供述には矛盾が目立ち、唯一の物証である歯型鑑定も疑問だらけだった―。 注目の再審事件の真相に江川紹子が迫る。 [ 目次 ] 第1章 事件 第2章 大家族 第3章 証言 第4章 自白 第5章 天国と地獄 第6章 再審の扉 第7章 四十年後の再審決定 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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