商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青幻舎 |
発売年月日 | 2011/02/01 |
JAN | 9784861522871 |
- 書籍
- 文庫
北斎漫画(VOL.2)
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北斎漫画(VOL.2)
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商品レビュー
4
3件のお客様レビュー
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これだけの数の絵を描くのは肉筆画だけでも大変なのに、これらを木版で遺しているのにまず驚く。もちろん出版目的とはいえ、彫るという作業は途方もなくエネルギーを使うだろうし、すごいバイタリティだ。 これだけ多種多様な対象物をひとつ一つ精緻に描くその集中力と興味の幅の広さには恐れ入る。
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この景色はどこの景色だろう? 行ってみたい。 と、興味津々になる絵がたくさんあった。 これは想像上の風景なのかな? ひょっとしたら、どこかにこんな場所があるのかもしれない。 現代の私でも、頭の中で旅行をしている気分になれるのだから、江戸時代の人々は、どれほどこれらの風景を憧れたこ...
この景色はどこの景色だろう? 行ってみたい。 と、興味津々になる絵がたくさんあった。 これは想像上の風景なのかな? ひょっとしたら、どこかにこんな場所があるのかもしれない。 現代の私でも、頭の中で旅行をしている気分になれるのだから、江戸時代の人々は、どれほどこれらの風景を憧れたことか。 動物も、風景も、一つの絵から自然と物語が立ち上がってきそうだ。 連続した時間を、絵の中に感じた。
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第1章「鳥獣虫魚」を見了える。 青幻舎の文庫版では、原本をテーマ別に再構成しており、この章では鳥獣蟲魚のオンパレードである。 擬人化した鼠から始まり、象(北斎は実際は視ていなかったのではないか)、エトピリカや駝鳥を含む鳥類、駱駝、ロバ、アザラシ、羊を含む獣類(アフリカのガゼルのような2角獣も描かれて、驚きである)、魚類では(魚ではないが)鯨、エイを含む多数の魚介類が、そして竜や人魚、河童まで現れる。絵を言葉で説明するのは愚で、何らかの形で北斎漫画に触れる方が良い。 第2章「山川草木」を見了える。 第2章は133ページに渉る。章題は「山川草木」となっているが、絵は草木が先に載る。栽培の草木や野菜、木の繁りぶりを描く。当時の江戸としては珍しかっただろう、蘇鉄、サボテン(団扇サボテンだけれども)などを収める。 山川では、各地の山(富士山と思われる絵もある)、名の付いた奇岩、山間の民家、寺院、大きな橋、などを描いている。 色使いが、黒、灰色、ベージュ(肌の色を兼ねる)と、3色のみなのが惜しい。 コマわりの技法を使った連作があり、現代のマンガの源とされる1因である。 第3章「波浪流水」を見了える。 「渦巻水」「浅瀬」の見開き2ページ・上下段分け描きより始まり、「寄浪」「引浪」、「石川」「深川」も同じ趣向である。 「阿波の鳴門」、各地の名のある岬、大小の船を浮かべる海、古式泳法、諏訪湖氷渡、各地の滝、「信濃 小野の滝」は見開き2ページで本を立てにして見る図に小さな旅人を添えた。 最後は「伐木渓を下す」の図で、多くの大木の川流しを描いて勇ましい。 北斎が見たことのない景色を含め、水と浪への執着を表した章である。 第4章「天地造化」を見了える。 「天地造化」は、27ページに渉り、自然に関わる現象を描いている。 夕立の野原の道を歩む旅人(「下総〇〇の里 夕立」と題があるけれども、〇〇を読みとれない)から始まる。 「出羽 秋田の蕗」や「雨」で降雨を描くが、雨は安藤広重が執着強かったようで、「江戸百景 大はしたあたけの夕立」の名品を残す。 強風に惑う人々を描いて、目に見えない風をユーモラスに印象深く表す。 「雪中」の雪の里山は、僕に親しい景だ。 しまいに想像上の「須弥山」(しゅみせん。仏教で世界の中心に聳え立つという高山)の図で収める。 見開き2ページで1景の、雄大な図が多い。
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