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千年紀の民 海外文学セレクション
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千年紀の民 海外文学セレクション

J.G.バラード【著】, 増田まもる【訳】

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千年紀の民 海外文学セレクション

2,420

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2011/01/22
JAN 9784488016500

千年紀の民

¥2,420

商品レビュー

4

8件のお客様レビュー

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2020/10/04

21世紀初頭のロンドンを舞台に、テロと一部居住区域内で勃興した過激派が扇動する中産階級の反乱を描く。2003年発表で、作品内においても言及のある2001年の世界貿易センタービル爆破事件にも影響を受けているとされる。 アドラー心理学協会所属の精神分析医デーヴィッド・マーカムは、裕...

21世紀初頭のロンドンを舞台に、テロと一部居住区域内で勃興した過激派が扇動する中産階級の反乱を描く。2003年発表で、作品内においても言及のある2001年の世界貿易センタービル爆破事件にも影響を受けているとされる。 アドラー心理学協会所属の精神分析医デーヴィッド・マーカムは、裕福な実業家の娘である妻サリーと結婚生活を送っている。米国への出張に赴こうとしていたある日、ロンドン・ヒースロー空港の爆破テロ事件をテレビで目にし、そこで先妻ローラが犠牲者として亡くなったことを知る。先妻の死にショックを受けたデーヴィッドは、個人でテロ犯を突き止めるために各種過激派のデモに潜入するうちに、チェルシー・マリーナという居住区域内で、中産階級による革命を企図する過激派と遭遇する。デーヴィッドは次第に彼らの活動に深入りするようになり、姿を現さない革命の真のリーダーとされる小児科医リチャード・グールドに興味を引かれる。 『千年紀の民』(原題:Millennium People)というタイトルと、テロ事件から始まるというあらすじの情報から派手なSFを予想していたのですが、実際には、現実にも起こりうるであろう範囲での出来事で構成された、SFとしては比較的シックな作風でした。作中では再三、中産階級の反乱という言葉が出てきますが、彼らの居住区域や職業や生活を見る限り、過激派に扇動されて反乱に加担する市民たちの階層は、正確にはアッパーミドルのようです。飼いならされた「精神的貧困」からの脱却を目指すという過激派の意図や、謎の多いリーダーであるリチャードの存在、デーヴィッドの心身の変化などから、読書中は映画『ファイト・クラブ』を何度も想起しました。その終わり方もあって、悪い意味ではなく、割り切れない読後感が残りました。

Posted by ブクログ

2018/11/30

ドライブ(疾走)感すごい。揺れ不安興奮と同時に密室感あり、落ち着くような落ち着かないような。 話→昔の奥さんが空港のテロに巻き込まれて死亡。今の奥さんの手前気丈に振る舞うが、やっぱりショック。心の空洞を埋めたいわと規模の小さい組織に参加し爆破を行う。 何かの表明のためや目的があ...

ドライブ(疾走)感すごい。揺れ不安興奮と同時に密室感あり、落ち着くような落ち着かないような。 話→昔の奥さんが空港のテロに巻き込まれて死亡。今の奥さんの手前気丈に振る舞うが、やっぱりショック。心の空洞を埋めたいわと規模の小さい組織に参加し爆破を行う。 何かの表明のためや目的がある訳ではなく、退屈だから満たされないからという理由の、うさばらしのために十分お金を持っている大人達が不謹慎にも集まって破壊活動してんだよなあ。 やっぱそれって狂気であり狂ってるんだけど、そうでない人間なんていないんだろうよ。

Posted by ブクログ

2016/02/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高学歴の中産階級が焚きつけられて「革命」というテロを始めましたという話。むなしい。 ユートロニカのこちら側の選評に選考委員の東氏は「本作の空気はバラードの「コカイン・ナイト」や「千年紀の民」を連想させた」とあったので読んでみた。確かに連想される。が、千年紀の民はテロにもう少し焦点を当てている。で、ユートロニカのこちら側は、管理社会の方に焦点を当てている。私的には後者の方が好みだな。 本書は2段組で300ページを超える。この内容でこの分量は重いのが何とも。

Posted by ブクログ

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